表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/10

プロローグ3

「ぐっ!」

もがき始めたツクヨミ。その動きに合わせ首にピアノ線がさらに食い込む。ツクヨミのちょうど真後ろでピアノ線を掴み、ぶら下がっている俺に攻撃は出来ない。体を揺さ振り どうにか振り落とそうとするが 俺は絶対に手を放さない。苦しみと怒りがこもったような唸り声を上げながら、徐々に暴れる力が弱まっていく。

それを見計らい、線をさらに引き絞る。

その時だった、

「ギ−−ン!!」

鈍い音をたててピアノ線が切れた

まずい!!そう思った瞬間、頭を掴まれ体を持ち上げらる。

ぐりんと体をひねられツクヨミ・アスラと向き合う形になる。アスラの首には幾本の爪痕が残っている、自分の首に傷をつけ、深く食い込んだ線を切ったのか… 「殺すのか?」

そう問い掛けると醜い顔がニヤリと笑う、いや…笑ったように見えただけかもしれない。

「ぐはっっ!!」

腹の真ん中にアスラの腕が突き刺さり、血が奴の腕を染める。

腹の中で爪がグリグリと動くのが解る。

「あがぅっっ!」

喉から血が溢れ、声すら出せず、痛みと出血で意識が朦朧としてくるぼやけ始めた視界に歪んだツクヨミが見える。

まだ死ねない…

感覚の無くなって来た手でポケットをまさぐる。

あった…

それを握りしめ

、勢いよく金色の瞳に振り下ろす。

「グギャァァ!」

凄まじい叫びを聞きながら体を放り投げられる。

鉄で出来た廃倉庫の壁にしこたま打ち付けられ、更に意識が遠くなる。

まだ…死ねない…

アスラの瞳を突き刺した緋色の玉がついたカンザシを強く握る。

そして深い闇に落ちてくのを感じた…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ