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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

少年の未来は絶望一択でしょ!

作者: サイマネー

処女作です。私の文章能力がないせいで色々おかしく見えると思います。また、気持ち悪く思われるかもしれませんが、個人で楽しむ用に書いたので大目に見てください。

 その日は、とてもきれいな夕晴の日だった。秋の風が吹き込み、そろそろ冬の支度をする頃。薄汚い格好をした少年が呆然と眼下の街を見ていた。


 「・・・ああ、なんで」


 ごうごうと、音を立てて街が燃えていた。その街には、少年の住処があった。友達がいた。全部燃えた。それに仮に生きていたとしても…。


 「ううう、しっかりしないと。逃げないと。あいつらが来ないところまで」


 少年は逃げた。走った。山を越えればきっと追っては来ないだろう。そんな望みをかけて。


 走って。走って。走ってーーーー







 どれくらい走ったのか。時間間隔もひどく曖昧だったが、彼は賭けに勝った。


 「ぁぁああああああ!まち!まちだ!」


 少年は新たな街にたどり着いたのだ。


 「ふう…ふう…」


 疲れた体を引きずりながら、街の門へ向かう。門の前には長い行列が出来ていた。


 数十分待っていると、少年の番が来た。


 「次。…ああ、お前もランライからの難民か?ご両親は?」


 門番はつかれた声で問うた。


 「はい、その、両親はいなくて…でもこれで助かる…!」


 「そうか。はあ。、今から俺が言うことをよく聞け。この街には、身寄りがない子供を匿えるような余裕はない。孤児院ももう子供で溢れかえっていて、空きがない。」


 「え」


 門番の言葉に、少年は眼の前が真っ暗になった気がした。


 「とりあえず中には入れてやる。」


 少年は半ば強引に街の中に入れられた。 数分町並みを見てみたが、どこも雰囲気がどんよりしていた。


 「………」


 公園らしき広場でぼんやりと宙を見る。その時、ふいに声をかけられた。


 「おい坊主、聞こえるか?おまえ難民だろ?行き場がなくて困っているだろ?」


 声をかけてきたのは無愛想に見える男だった。


 「このまちはもう人でパンパンだ。人を受け入れても意味ねえのにどんどん入れているからだ。」


 「だが他の街に行っても意味はねえぞ。この状況は、他でも変わらねえ。最近は吸血鬼の攻撃が激しくなって、どこも余裕がねえんだよ。何よりここから他の街まではかなり遠い。…だからと言って、餓死すんのも嫌だろ?」


 少年は涙ぐんだ。


 「いやだよお。どうすればいいの?どこかでお仕事もらえない?」


 その言葉に、男は笑みを浮かべる。


 「ああ、実は良い稼ぎどころがあるんだ。そこはちいっと厳しいが、よければ斡旋するぜ。」


 「…ほんと?」


 少年の顔にすこしだけ希望が出てきた。


 少年は男に連れられ、丘の上の屋敷にやってきた。













 




 そこが少年の故郷を奪い、人間を脅かす吸血鬼が住む館だとは知らずに。






     ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






 その館はとても大きかった。

 

 街の外れにぽつんとたっているそれは、どこかぶきみだ。


 「お兄さん、ほんとにここ?」


 少年は疑った。


 「ああここだ。ふは、ここなんだだ。これで…」


 なんだかお兄さんの様子が変だ。


 「お兄さん?どうし」


 少年の言葉が終わる前に、ひゅんっという音がした。べちゃ。男の首が落ちた。


 「え?」

 

 ぶんっ。

 少年は何が起きたか理解する前に、気絶した。



 




 



 「…ん」


 少年はベッドで目を覚ます。


 そしてさきほどの出来事を思い出す。


 「う、うわあああ!?なに!?くび、え、なにあれ、なにあれええっ!」


 少年は思いもよらぬことが急に起きて驚き、困惑し、恐怖に怯えた。


 「あーー。ごめんね、怖がらせちゃって。あれは必要なことだったから。」


 だから、ベッドのすぐ隣りにいた青年の存在にも気づいていなかった。


 「ぴひゃあああああ!うわああああん」


 「ああ、ああ。大丈夫?僕は敵じゃないよ、安心して。」


 青年は少年の背中をさする。それが気持ちよくて、少し冷静になれた。


 「状況を説明すると、僕はこの館の主なんだ。人が欲しかったからあの男に斡旋を頼んでいたんだんだよ。」

 

 「ふう、ううん。そう、なの?それじゃああのく、びは」


 「大丈夫。大丈夫だよ。あれはあの時、あの男が錯乱して、君を殺そうとしていたから、助けてあげたんんだよ。」


 「ええぅぇええ!こわいよお!」


 「うん。優秀な子だったのに、残念だ。でも、君が来てくれたから良かったよ。」


 「うぁ、うん。 それなら、うう、俺はあああ」


 「うん。そうだね。僕の仕事には適正があるんだけど、君は大丈夫だった。君さえ良ければ雇いたいな。それと、これを嗅ぐとはリラックスできるんだ。まずは落ち着こうね。」


 青年は、少年にそれを嗅がせた。


 「! よかったぁ。やったぁ。ぐすん。うううう」


 少年は、疲れたのかそのまま寝てしまった。


 「うん。今日はもう遅いから、説明は明日にしようか。この部屋はもう君の部屋だから、自由に使っていいよ。て聞こえていないか。随分疲れていたんだね。」


 青年は少年が熟睡しているのを確認すると、彼の体を持ち上げた。


 「♪♪♪」


 そして少年の首から髪を払い、じっと見つめて、





















 ぷしゅ。少年の首に、するどい牙を突き刺した。

 

 じゅるる。じゅるる。じゅるるるるるる。


 あたりに、血を吸う音が響き渡る。ごくんごくんと喉を鳴らす。


 少年の体に、血の色をした紋が現れた。


 「んーー!気絶させたときも少しもらったけど、やっぱり生は違うなあ。極上だ。」


 そう、館での仕事というのは、吸血鬼である青年に、血を提供することだったのだ。


 ちなみに、斡旋者の男は人質を取られていた。気に入る人間を連れてくれば人質は返すと言っていたが、ラルドルにはそんな気は毛頭なかった。というか、男はラルドルが吸血鬼だと知っていたので、そもそも生かす気はなかったのだ。


 「ああ、こんなに美味しい子が来てくれるとは思っていなかったよ。あいつは殺さないほうがよかったかな…?」


 そう思いもしたが、やはり最終的には殺すので変わらないと思ってもいた。



 「じゅるっ。んー。ここまでかなぁ、ごちそうさま。」


 致死量ギリギリまで血を吸われ、青白くなったアーガを抱えて言った。


 「このままだと不味いから、マナをわけてあげようか。」


 少年の体がぼうっと光る。これで死ぬことはなくなった。


 「よしよし。ずうっと、一緒だからね。僕の家畜くん♪」



 

 少年は一生、館の吸血鬼に血を吸われることになった。

世界観とか、友達作ったけど館の青年によって殺されちゃったとか、救援来ても見捨てられたりとか、最終的に人類が完全に吸血鬼に支配されてしまうとか、もっと詳しく絶望を書きたかったのですが、飽きました。何かを書くのってこんなに面倒なことだったのですね。世の小説家の方々はすごい。テンプレとか思っててごめんなさい。

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