宙へ
2XXX年地球はある一つの国に統一された。
王が宣言する次の目標とは。
そして、それを担うであろう若き才能の行く先とは。
序章
今から約1000年後の世界
西暦3088年、人の世はかつてない栄華を極めていた。
物語は東の国日本で、遥か昔から続く皇族家その現天皇陛下である、神条天皇の誕生から始まる。
神条天皇は、侵攻、協定などその手段を問わず次々と他国を侵略。30年近くの大戦の末、西暦3075年世界は1つになった。
そして神条天皇は1つになった世界へ向けて、
まず、多大なる犠牲を払ったこの大戦の謝罪
そしてのその意図。これからの「夢」について、語り始めた。
「この大戦により、家族、子、友、この国の宝であるたくさんの人が犠牲になったことを、大戦を始めた張本人として謝罪する。」
かつて、敵国であった者の、怒号が、咽び泣く声が地球そのものから出てくるように世界中から飛び交った。
神条天皇はさらに続けた。
「しかし、どうであろうかこの世は誕生して何億という時が過ぎ、人は大いに進化してきた。それであるはずなのに未だに変わず、国を隔て、地図にはありもしない境を描き、戦争を続けてきた。何億、何十億という人が死に、それでもなお、気づかずにいた。」
「人は仲間である。」
「我々は兄弟である」
「国と国との境を作り、自らの利益だけを考える愚民がその国を治めるから、争いが始まりそれは決して終わることの無い地獄となるのだ。」
「そして今、この世は1つになった。兄弟よこの国に人の上下は無い。人と人との、国と国との境などない。この星は1つになったのだ。次へ行こうぞ。」
「我らが目指すのは宇宙である。」