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187話:応援と説明

式典終了で、選抜メンバー以外の生徒たちが続々と会場を後にする。

なので、アンジュとキリクも会場を出て行こうとした。


「皆様、おめでとうございます」

「はい。当然の結果だと思います」


笑顔を浮かべる二人だけど、なんとなく二人が悔しがっているのを感じ取ってしまう。

特にアンジュは、頑張って魔法を覚えていたし、自分の身を守るためという名目で武術の訓練もしていたのを私は知っていた。


「自分たちは、全力で皆さんを応援します」

「はい!皆さんにはそれぞれ敵同士かもしれませんが、私たちは皆さん全員を応援しています」

「……ありがとうアンジュ」


私はぎゅっと抱きしめてあげた。体がわずかに震えているように感じた。

やっぱり、彼女は選ばれなかったことが悔しかったようだ。

その後、キリクに彼女を渡して、二人は会場を後にした。


「トニトルス様」


説明を受けるために先生たちの元に向かう途中、5人目の選抜メンバーであるオリビア・トニトルスの姿が見えて、彼女に声をかけた。


「選抜入りおめでとうございます」

「……ありがとうございます、トレーフル様」

「お互い、剣舞祭は頑張りましょう」

「はい。ありがとうございます」


表情が全く変わらず、感情も読み取りにくい。まるで人形と会話をしているようだった。

正直彼女とは会話をしてことはない。授業で何度かその魔法を見たことがあるだけで、全く彼女がどう言った人間かわからない。

だからこそ、実際に戦うときにどうなるか不安を感じてしまう。

そんな感情を抱きながら指定の場所に集まれば、ハーヴェと目があってお互いに手を振り合う。

だけどそれに割り込むようにクロイツ様が私に手を振ってきたのですぐにガン無視をした。


「全員集まったな。では、剣舞際について説明を行う」


剣舞祭については、主にルール面での話だった。

まずは魔法科。魔法科の試合は魔法のみを使用した戦闘になる。

魔法で生成した武器の使用は許可されるが、武器を持ち込むことは禁止。

同時に付与のかかった装飾品を身につけることも禁止とされている。

使用する魔法も制限が課せられていおり、相手の精神に干渉する精神系の魔法の使用は禁止。例を挙げるなら、魅了や洗脳、悪夢や幻覚を見せる精神系の魔法などだ。

それ以外は大体なんでも魔法を使っていい。

ちなみに、強化魔法を使用していれば、物理的な攻撃。いわゆる蹴る殴るは行って問題ない。

次に騎士科。会場に持ち込んだ武器であれば使用の制限はない。剣一本でもいいし、盾と剣。フル装備でも大丈夫。

禁止事項は、魔法の使用と外部から武器を受け取ること。魔法科と同様に、付与のかかった装飾品を身につけることも禁止。

そして全体的に、騎士科の禁止事項にもある通り、外部からの試合への干渉は禁止。武器の支援だったり、外部からの魔法や武器による攻撃も同様だ。


「最終試合である魔法科と騎士科の試合もルールは適用される。剣舞祭は由緒正しき行事だ。それを汚す行為は、問答無用で失格とする」


先生からの説明は以上となり、解散の合図とともに選抜メンバーも会場を後にした。


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