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130話:あくまで旅行であれば

数日後、レインボーウィークが目前となっている時、ルヴィーが陛下に出した手紙の返事が返ってきた。

結果としては許可は降りなかった。子供だけでそんなことをするなんて危なすぎると。

まぁやっぱりそうだよね。こんな大事を私たちだけって危なすぎるよね。

と、肩を落としていたけど、手紙には続きがあったようでこう書かれていた。


―しかし、あちらに息子たちが旅行に行きたいと言っていることは伝えることができる。私は、あくまで息子に東の国に旅行に行きたいから手配をしてほしいと頼まれただけだ。


つまり、子供たちが何かをしようとしているなんて我々は知らない。あくまで他国に旅行に行くための手配を頼まれただけだと。


「父上も素直じゃないな」

「流石、殿下のお父上ですね」

「ねー」


とはいえ、陛下が許可してくれたのはよかった。絶対に反対されると思った。まぁ、帰ったらお父様やお母様にはすごい叱られそうだけど。

とにかく、東の国に行くことは決まったし、早速準備をしないと。


「東の大国、桜華おうかはここから海を渡る必要があります」

「ということは、船に乗らないとなのね」

「はい。みなさん、船に乗られた経験は?」


残念ながら全員大きな船には乗ったことがない。それこそ、湖や川を下るようのゴンドラしか。


「耐性がないと酔ってしまう可能性があります。一応その手の薬はあるにはありますが」

「ミセリア、酔わない魔法とかってあると思う?」

「え、んー……どうだろう。民間魔法でありそうだけど見たことないな」

「よし!じゃあ作ろう!」


ないなら作るまで!薬より魔法の方が便利だ!

ミセリアも協力的だけど、もちろん準備や作戦を練る必要もあるから、そっちにばかり集中できない。実際、ルヴィーやハーヴェにも怒られたし。


「アンジュ、白魔法の使用許可は大丈夫そう?」

「はい。教皇様に事情をお伝えしたら許可してくださいました。ただ、協力できないのが残念だと」


教会はいろいろなところに建っているけど、東の国だけは神に関する記述が違うことから、教会を建てることができないそうだ。

あれかな、神は神でも東の国は稲荷とか、日本的要素があるのかもね。聖女と勇者由来だし。


「トレーフル様は、お話しされないのですか?」

「え、何が?」

「前世のことです。ハーヴェンク様に」

「んー、そうね」


今までにも話すタイミングはあった。でも話せなかったのは、それを受け入れてもらえるか分だったから。でも……


「そうね、私も話してみようかな。受け入れてもらえなかったら、アンジュのところに泣きに行くね」

「はい!いつでもお待ちしています!」


まぁあのヤンデレ騎士様が、受け入れないとも思えないけど、何があるかわからないしね。あまり期待しないでおいた方がいいかもね。


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