第98話:タコの村(クラーケン編)④
カランカラン!
ナターシャ「なかなか良いお店ね。」
フィオナ「靴いっびい。」
店長「いらっしゃいませ、ごゆっくりどうぞ。」
聖矢「交渉はしておくから、見てて良いよ。」
ナターシャ「じゃあ、任せるわ。」
ナターシャ達は、店内を散策しに行った。
聖矢「この店の店長さんですか?」
店長「はい、何かお探しですか?」
聖矢「ヘレンに、この店で、スパイクが作れると聞いて。」
店長「はい、作れますが、ヘレンさん?」
聖矢「以前、太陽の塔前の花屋に居た。」
店長「あっ、はい、覚えてますよ。」
聖矢「この店で買ったと。」
店長「はい、ヘレンさんの知り合いなんですね。」
聖矢「今は、ガイアスで花屋をしてますよ。」
店長「お元気そうで良かったです。」
聖矢「スパイク、作っていただけますか?」
店長「ええ、何足必要ですか?」
聖矢「8足ですね。」
店長「お任せください。」
聖矢「ただ、3足だけ靴じゃないんです。」
店長「と言いますと?」
聖矢「実は、スライムなんです。」
聖矢は、スーラを抱き上げる。
スーラ「よ、よろしく。」
店長「スライムって、靴履くんですか?」
聖矢「普通は履かないですね。」
店長「靴要ります?」
聖矢「氷上なので、一応?」
店長「凍った湖に行くんですか?」
聖矢「いえ、海を凍らせてクラーケンと戦うんです。」
店長「オーダーになりますか、よろしいですか?」
聖矢「はい、大丈夫です。」
ナターシャ「聖矢、話は終わった?」
聖矢「終わったよ。」
店長「では、足のサイズを計らせてください。」
聖矢「はい、シルフィー、フィオナ、シンシアこっちに来て。」
3人がやって来た。
店長「では、奥に。」
シルフィー「カウンターに誰も居なくていいのですか?」
店長「あっ…。」
ナターシャ「私が見ているわ、最後に計って。」
店長「そんな、お客さんに…。」
ナターシャ「少しだけなんだからいいわよ。」
店長「でも…。」
聖矢「元々、宿屋の受付に居たし。」
ナターシャ「そうそう、気にしないで。」
店長「では、少しお願いします。」
店長と4人は奥に入って行った。
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店の奥に入ると、在庫の靴が山積みになっていた。
フィオナ「あっちよりも、靴いっぱい。」
店長「お恥ずかしい、お客さんが少ないので…。」
聖矢「そうなんですか?」
店長「量産品には勝てなくて…。」
シンシア「向かいのスニッカーズですか?」
店長「はい…。」
シルフィー「とても良い靴ですが。」
店長「はい、手作りの良い靴を仕入れているのですが。」
聖矢「価格で勝てないと?」
店長「はい、安い量産品には太刀打ちできなくて…。」
奥で話していると。
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カランカラン!
ナターシャ「いらっしゃいませ。」
客?「まだ店続けているのか…。(小声)」
ナターシャ「何かお探しですか?」
客?「店長じゃない、店員雇ったのか…。(小声)」
客らしき者がカウンターに来る。
客?「店長は居るか?」
ナターシャ「はい、奥に。」
客?「呼んでくれ。」
ナターシャ「はい、少々お待ち下さい。」
ナターシャは奥の店長を呼ぶ。
店長「はい。」
ナターシャ「お客さんが店長を。」
店長「お客様、お待た…。」
ナターシャ「???」
客?「やっと来た、店長さん、まだ店畳んでくれないの?」
店長「いえ、私は畳むつもりはありません。」
ナターシャ「え、えっと、お客さんじゃ?」
店長「いえ、この方は…。」
客?「私は、向かいのスニッカーズの店長だ。」
店長「はい…。」
スニッカーズ店長「向かいに同じ靴屋があると迷惑なんだ。」
店長「あなたが、後から立ち上げたのに…。」
スニッカーズ店長「うるさい!」
ナターシャ「えっと、お客さんではないんですね。」
店長「はい。」
ナターシャ「わかりました。」
ナターシャは、スニッカーズ店長の前に立つ。
スニッカーズ店長「な、何だ。」
ナターシャ「関係者じゃないなら出てってください。」
スニッカーズ店長「何、店員の分際で私を追い出すのか!」
ナターシャ「あっ、私は客で店員じゃないので気にしないわ。」
ナターシャは、スニッカーズ店長を店の外へ追いやる。
スニッカーズ店長「この店は、お客に店番をさせるのか!」
ナターシャ「はいはい、早く出た出た。」
スニッカーズ店長「覚えてろ!」
スニッカーズ店長は、スニッカーズに帰っていった。
店長「あ、ありがとうございます!」
ナターシャ「気にしないで、追い出すのは得意だから。」
店長「もう少し店番をお願いします。」
店長は、奥に戻って行った。
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店長「すいません。」
聖矢「何かありました?」
店長「ええ、でももう大丈夫です。」
聖矢「そうですか。」
店長「では、足のサイズを計りますね。」
店長は、3枚のドラゴンの鱗を取り出した。
聖矢「ドラゴンの鱗?」
店長「はい、足のサイズの基準はドラゴンの鱗で計ります。」
聖矢「子供のドラゴンと大人のドラゴンじゃ、鱗の大きさって違わないの?」
店長「子供と大人は違いますが、大人のドラゴンなら、ドラゴンでもツインドラゴンでも鱗の大きさは同じですよ。」
聖矢「知らなかった。」
店長「では、足を出してください。」
聖矢が足を出すと、足の型を取る。
そして、シルフィー、シンシア、フィオナとか型を取る。
店長「次は。」
シルフィー「この子達ですね。」
シルフィーは、スーラを抱き上げる。
聖矢「僕は、ナターシャと交代して来るよ。」
店長「お願いします。」
聖矢は、カウンターへ向かった。
店長「スライムの型なんて、初めてです。」
シルフィー「私も、初めて聞きました。」
シンシア「ですね、靴を履かそうなんて、考えないですし。」
店長は、スーラの型を取ると、前方を尖らせる。
店長「この方が動きやすそうでしょうか。」
シルフィー「後で、聖矢さんに見てもらいましょう。」
店長「わかりました。」
ナターシャが、聖矢と交代して来た。
ナターシャ「あれから、お客が1人来て、買って行ったよ。」
店長「ありがとうございます。」
そして、ナターシャの足型を取ると、型紙を持ってカウンターに戻った。
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店長と4人が、カウンターに戻ると、聖矢がお客対応を、していた。
客「あっ、店長。」
店長「お買い上げありがとうございます。」
客「また、来るね。」
店長「はい、お待ちしてますね。」
お客さんは店を出て行った。
店長「聖矢さん、ありがとうございました。」
聖矢「いえ、気にしないでください。」
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店長は、スライムの型を聖矢に見せる。
店長「スライムの型ですが、どうでしょうか?」
聖矢は、型を確認し。
聖矢「滑りにくそうなので良いと思います。」
店長「では、これで作らせていただきますね。」
聖矢「はい、よろしくお願いします。」
店長「7日後には出来ると思います。」
聖矢「はい、7日後に取りに来ます。」
カランカラン!
店長「ありがとうございました!」
聖矢達は、店を出ると、タコの村へ転移した。
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今回の報酬
特になし。
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名前:光野聖矢
Lv:48
(経験値:1126745 )
体力:3220
攻撃:450
防御:400
魔力:420
速度:390
幸運:350
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体攻防魔速運
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火水風光闇補回
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特殊
調剤・検査・召喚・変身
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/\/\/パーティー\/\/\
聖矢:lv.48
シルフィー:lv.48
ナターシャlv.50
フィオナ:lv.48
シンシア:lv.50
カロン:lv.45
スーラ:lv.48
ゴス王女:lv.45
コス王子:lv.43
マリア:lv.40
ミリス:lv.30
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読んでいただきありがとうございます。
靴の依頼をした聖矢達。
次回はマナード城へ。
感想や評価を頂けると幸いです。