第86話:白ちゃんの伝言
帝都を出て2日、聖矢達は国境まで半分の所を歩いている。
ガラガラガラガラ!
3台の馬車とすれ違う。
聖矢「国境の兵士かな。」
ナターシャ「帝国の紋章があったから、行方知れずの皇子かもね。」
聖矢「馬車なら、明日にでも帝都に着くな。」
シルフィー「ミリスさん、お兄さんと会えるのですね。」
聖矢「皇子だったらね。」
聖矢達は、馬車を見送りつつ国境に向かう。
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スノーム王国へ向け、雪原を進んでいると。
???「せ…さ…。」
聖矢「ん?」
聖矢は何か聞こえた気がした。
ナターシャ「どうしたの?」
聖矢「いや、何か呼ばれた気が…。」
ナターシャ「呼んでないわよ…?」
皆も頷く。
聖矢「おかしいな…。」
聖矢は、気のせいだと思う事にした。
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???「せ…やさ…。」
聖矢「ん?ん?」
聖矢は再び周りを見る。
シルフィー「やっぱり、聞こえるのですか?」
聖矢「うん…。」
ナターシャ「私達以外に誰も居ないわよ?」
聖矢「そうなんだよね。」
シンシア「ゴーストでも居るのでしょうか?」
聖矢「ゴーストって喋るの?」
ナターシャ「いやいや、ゴーストが喋るなんて想像したくもないわ。」
シンシア「た、例えばです。」
聖矢「でも、ゴーストって明るい所に出るの?」
シルフィー「出ないですね。」
???「聖矢さーん!」
全員「!?」
今の声に全員が気付いた。
ナターシャ「聞こえたわね。」
シルフィー「聖矢さんと言ってますね。」
シンシア「どこでしょう…。」
皆が前後左右、空を見回して探すが見つからない。
ザクッ、ザクッ、ザクッ、ザクッ!
???「聖矢さん!」
雪原から道に現れたのは、白いスライムだでた。
聖矢「スライム!?」
シルフィー「真っ白!?」
ナターシャ「雪の中じゃわからないわね。」
ゴス王女「白ちゃん!」
聖矢「知り合い?」
ゴス王女「はい、スライムの国の友人です。」
ゴス王子「ホーリースライムの白ちゃんです。」
聖矢「そうなんだ。」
ゴス王女「白ちゃん、どうしたの?」
白ちゃん「マリアさんからの伝言だよ。」
聖矢「マリアから?」
白ちゃん「うん、ヘレンさんのお店が完成したって。」
聖矢「そっか、伝言ありがとう。」
白ちゃん「いえ、お仕事なので。」
ゴス王女「白ちゃんは、お母様の伝言役じゃなかった?」
白ちゃん「うん、会合の頃に、マリアさんの伝言役になったの。」
ゴス王子「そうなんだ。」
ゴス王女「それじゃあ、会う機会が増えるわね。」
白ちゃん「そうですね。」
聖矢「じゃあ、マリアに伝言良いかな?」
白ちゃん「はい、お任せください!」
聖矢「国境を通ったら、ヘレンを連れて戻るよって、伝えて。」
白ちゃん「はい、伝言をお受けしました。」
ゴス王女「じゃあ、またね。」
白ちゃん「はい!」
皆は白ちゃんに手を振る。
白ちゃん「転移、グラスの町!」
白ちゃんは転移して行った。
聖矢「転移使えるんだ。」
ゴス王女「はい、なので伝言役になったのですわ。」
全員「なるほど!」
ゴス王子「じゃあ、お母様の伝言役は?」
ゴス王女「まあ、誰かやってるでしょ。」
ゴス王子「うんそうだね。」
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歩く事1日、国境の壁が見えて来た。
聖矢「国境だ。」
ナターシャ「意外と時間掛かったわね。」
シンシア「フィオナさん、耳を隠して。」
フィオナ「わかった。」
フィオナは、変化の指輪を使い耳を変化させた。
聖矢「効果は1日だから、気を付けないとな。」
ナターシャ「ええ、早く国境を抜けましょう。」
全員が頷く。
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門番(マナード帝国)「聖矢さんですね。」
聖矢「はい。」
門番(マナード帝国)「陛下から通行許可は受けています、良い旅を。」
聖矢「ありがとうございます。」
ナターシャ「スノーム王国と戦争は?」
門番(マナード帝国)「あれは、大臣のデマです。」
聖矢「でわ、何も起こってないのですね。」
門番(マナード帝国)「はい、皇子が居たので噂になったのだと。」
聖矢「なるほど。」
門番(マナード帝国)「スノーム王国の門番には、話を通してあります。」
聖矢「わかひました。」
聖矢達は、マナード帝国の国境を越えスノーム王国に入った。
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門番(スノーム王国)「聖矢様ですね?」
聖矢「はい、マナード帝国の通行許可証です。」
門番(スノーム王国)「はい、確認しました、話は受けておりますので、お通りください。」
聖矢「ありがとうござぃます。」
門番(スノーム王国)「是非、星の塔を探検してくださいね。」
聖矢「はい。」
聖矢達は、国境を越え、王都スノームへ向かった。
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暫く歩いていると、ナターシャが口を開く。
ナターシャ「ねあ、聖矢。」
聖矢「どうしたの?」
ナターシャ「まだ転移しないの?」
聖矢「国境が見えてるから使えば怪しまれるよ。」
ナターシャ「どの辺りまで進むの?」
聖矢「取り敢えず、見えなくなるまでだな。」
ナターシャ「わかった。」
シンシア「雪原しかないのですね。」
聖矢「そうだね、雪が溶けたら、荒野が野原か。」
ナターシャ「掘ってみたら?」
聖矢「冷たいよ…。」
フィオナ「じゃあね。」
聖矢・ナターシャ・シンシア「???」
フィオナ「ファイヤーストーム!」
聖矢・ナターシャ・シンシア「!!!」
火柱が上がり、辺りの雪が溶ける。
フィオナ「溶けたよ。」
聖矢「いやいや、溶けた溶けたけど…。」
ナターシャ「大膽ね。」
聖矢「まあ、土が見えるから荒野なんだなと分かるけど…。」
シンシア「ま、まあ、謎は解けたので…。」
聖矢達は、再び歩き出した。
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半日歩いていると、小さな洞穴があった。
ナターシャ「ここなら転移できるわよね。」
聖矢「熊とか居ない?」
シンシア「居てもおかしくはありませんね。」
スーラ「見て来ようか?」
聖矢「お願い。」
スーラは、洞穴に入って行った。
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洞穴に入ったスーラは。
スーラ「結構深い洞穴だな。」
スーラは更に奥へ進む。
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奥深くへやって来たスーラは、宝箱を見つけた。
スーラ「宝箱だ!」
スーラは、石を宝箱にぶつける。
コロン!
しかし、宝箱は何の反応もなかった。
スーラ「じゃあ、持って帰ろう。」
スーラは、宝箱を担ぐと、洞穴を出て行った。
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聖矢「おかえり。」
フィオナ「宝箱だ。」
ナターシャ「何も居なかった?」
洞穴を出て来ると、皆が出迎える。
スーラ「ただいま、宝箱見つけた。」
聖矢「モンスターじゃなかったの?」
スーラ「うん、確認したけど、普通の宝箱みたい。」
スーラは宝箱を置く。
フィオナ「開ける!」
フィオナは宝箱を開ける。
ガチャ!
宝箱の中には、ダイヤモンドやルビー、サファイアやエメラルドが敷き詰められていた。
ナターシャ「盗賊の忘れ物?」
聖矢「どうだろ。」
シンシア「人は居なかったの?」
スーラ「居なかったよ。」
ナターシャ「じゃあ、中で転移しようよ?」
聖矢「そうだな。」
全員、空の宝箱を持って洞穴に入った。
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洞穴の奥へ来た皆は。
ナターシャ「じゃあ、ロンダの村へ行こう。」
聖矢「シルフィー、頼むね。」
シルフィーは頷いた。
シルフィー「転移、ロンダの村!」
聖矢達は、ロンダの村のヘレンを迎えに転移した。
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今回の報酬
特になし。
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名前:光野聖矢
Lv:48
(経験値:1126745 )
体力:3220
攻撃:450
防御:400
魔力:420
速度:390
幸運:350
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体攻防魔速運
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火水風光闇補回
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特殊
調剤・検査・召喚・変身
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/\/\/パーティー\/\/\
聖矢:lv.48
シルフィー:lv.48
ナターシャlv.50
フィオナ:lv.48
シンシア:lv.50
カロン:lv.45
スーラ:lv.48
ゴス王女:lv.45
コス王子:lv.43
マリア:lv.40
ミリス:lv.30
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読んでいただきありがとうございます。
伝言役『白ちゃん』登場!
しかも転移が使えるスライム。
次回は、ヘレンのお店完成の話。
感想や評価を頂けると幸いです。