第84話:プリン
調理場にやって来ると。
料理長「シルビア様、お待ちしてました。」
シルビア「調理場をお借りしますね。」
料理長「はい、端ですがお使いください。」
料理長に案内され、調理台へ来る。
料理長「プリンを作ると聞きましたので、調理器具、食材、調味料を用意しておきました。」
シルビア「ありがとう、助かるわ。」
料理長「いえ、私はあちらで仕事しておりますのて、用があれば声をおかけください。」
4人は頭を下げた。
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シルビア「でわ、プリンを作りましょう!」
3人「お、おー…。」
3人は、シルビアの勢いに押される。
ナターシャ「まず、何からする?」
シルビア「作る数が多いから…。」
シンシア「何人分作るのですか?」
シルビア「えっと、
私達4人と、国王陛下に大臣でしょ。」
デリア女王「旦那とミリス。」
ナターシャ「聖矢にシルフィー、フィオナにマリア。」
シンシア「カロンにスーラにスライム王女と王子ですね。」
シルビア「16個、多いわね。」
デリア女王「手分けしますか?」
シルビア「そうですね。」
シンシア「プリン作った事が無いのですが…。」
シルビア「そうなのね、大丈夫よレシピはここにあるから。」
シルビアは、ポシェットから、1枚の紙を出す出す。
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材料 (4人分)
*100mlプリンカップ4個分*
卵 3個
牛乳 300ml
砂糖 60g
S&B バニラビーンズ 1/2本
【カラメルソース】
グラニュー糖 30g
水 大さじ1
熱湯 大さじ1
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①【カラメルソース】を作ります。
厚手の小鍋にグラニュー糖、水を入れて火にかけます。
ヘラなどでは混ぜずに鍋を動かすようにし、沸騰して気泡が大きくなり色づいて濃い色になった瞬間に熱湯を一気に加えます。
もう一度沸騰したらヘラなどで混ぜ、火を止めてプリンカップに流し、冷ましておきます。
②バニラビーンズは包丁で縦に切り込みを入れて開き、種を取り出します。鍋に牛乳、砂糖30g、取り出した種とさやを入れてふつふつとする程度まで温めます。
③ボウルに卵、砂糖30gを入れて泡立て器でよく混ぜます。②を加えて混ぜ、ザルなどで濾し、①のプリンカップに流し入れます。
④天板に並べてプリンカップの高さ1/3程度まで湯を張り、140℃のオーブンで45-50分焼きます。焼き上がったら氷水につけ、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やします。
⑤よく冷えたら竹串などで周りをはずし、さっと湯につけて振るようにして型からはずし、器に盛り付けます。
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シルビア「レシピ通りに作れば良いわょ。」
ナターシャ「振り分けはどうしますか?」
シルビア「私は、①をするので、ナターシャさんは②をお願い。」
ナターシャ「わかったわ。」
シルビア「デリア様とシンシアさんは、③をお願い。」
デリア女王「わかりましたわ。」
シンシア「ええ。」
シルビア「でわ、手分けして頑張りましょう。」
3人「おー!」
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シルビアは、小さな鍋を取ると、グラニュー糖60gに水を入れ、火にかけた。
シルビア「お湯も沸かさないといけないわね。」
シルビアは、もう一方でお湯を沸かし始めた
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暫くすると、グラニュー糖が溶け気泡が出始める。
プツプツ、プツプツ。
シルビア「後少し、後少し。」
グツグツ、グツグツ!
お湯も沸いた頃湧いた頃、グラニュー糖の気泡も大きくなってきた。
ポコ、パチン、ポゴ、パチン!
シルビア「そろそろね。」
徐々にグラニュー糖の色が茶色っぽく変わってきた。
シルビア「今だ。」
シルビアは、すかさず熱湯を二さじすくい、グラニュー糖へかけ混ぜる。
サッサッサ、サッサッサ。
再び温め沸騰すると、火を止めた。
シルビア「カラメルの出来上がり。」
次にカップを取ると。
シルビア「取り敢えず8つ用意して。」
シルビアは、カップにカラメルを流し入れる。
シルビア「さあ、あと半分作りましょう。」
シルビアは、残りのカラメルを作り始めた。
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ナターシャは、バニラビーンズを2本取ると、包丁を使い種を取り出す。
ナターシャ「次は牛乳と砂糖ね。」
ナターシャは鍋に牛乳と砂糖を入れ軽く混ぜる。
ナターシャ「次は、バニラビーンズを入れるのね。」
ポチャン、ポチャン!
バニラビーンズの種とさやを入れ、火にかけて温める。
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デリアとシンシアは、ボウルに卵を割る。
コンコン、パカッ、コンコン、パカッ!
デリア女王「16人分は多いですね。」
卵をデリアに任せ、シンシアは砂糖を取りに行く。
シンシア「砂糖は、120gですね。」
シンシアは、砂糖をボウルに入れる。
デリア女王「シンシアさん、ボウルを抑えてくれますか?」
シンシア「ええ、わかりまして。」
カチャカチャカチャ、カチャカチャカチャ!
デリアが、泡立て器で、卵と砂糖をかき混ぜる。
カチャカチャカチャ、カチャカチャカチャ!
デリアとシンシアが交代しながらかき混ぜていると。
ナターシャ「入れて良さそう?」
デリア女王「ええ、入れてください。」
ナターシャは、バニラミルクをボウルに入れる。
サッサッサ、サッサッサ!
シンシア「ザルを持ってきましたよ。」
ナターシャがボウルを持ち、シンシアがザルを持つ。
ナターシャ「デリア様、ボウルからかき出してもらえますか?」
デリア女王「わかりましたわ。」
ザッザッザ、ザッザッザ!
16人分のプリン液を濾していく。
シルビア「こちらは、出来てますよ。」
シルビアが、16人分のカップをトレイに並べて運んできた。
シンシア「ちょうど濾し終わったところですよ。」
シンシアは、オタマでプリン液をカップに流し入れる。
シルビア「良い感じに出来るといいですね。」
3人「はい!」
シルビアは、トレイに水を張り、オーブンに入れる。
シルビア「料理長さん、オーブンの設定をお願いします。」
料理長「はい、何度にしますか?」
シルビア「140度でお願いします。」
料理長「はい、出来上がりが楽しみですね。」
料理長は、設定すると離れて行った。
シルビア「でわ、出来上がるまで休憩しましょう。」
3人「はい。」
4人は、イスに腰を下ろした。
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国王「プリンはどえかの?」
料理長「こっ、国王陛下!?」
国王「料理長すまんな、プリンが気になって。」
シルビア「今、焼いてる所ですわ。」
国王「そうかそうか。」
国王は、ニコニコしながら戻って行った。
料理長「はぁ、びっくりしました。」
シルビア「そんなに楽しみなんですね。」
ナターシャ「ここに来るくらいね…。」
シルビア「大臣も来るかもしれないわね。」
その後、シルビアの言った通り、大臣や皇帝にやって来るのだった。
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40分程が過ぎ、プリンの焼ける匂いがオーブンから漂ってきた。
ナターシャ「そろそろですか?」
シルビア「そうね。」
シルビアは、オーブンを開けて確認する。
シルビア「うん、大丈夫そうですわ。」
シルビアは、オーブンから取り出し、氷水に漬け粗熱を取る。
シンシア「美味しそうですね。」
シルビア「プリンは冷やした方が美味しいですよ。」
シルビアは、冷蔵庫に入れ更に冷やす。
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王の間では、聖矢達が帰ってきて、国王や皇帝に報告していた。
国王「聖矢、ご苦労だった。」
聖矢「いえ、こちらも楽しませていただきました。」
皇帝「ミリスよ、良い物は買えたか?」
ミリス皇女「はい、良い物が買えましたわ。」
聖矢「デリア様やナターシャはどこに?」
国王「ああ、ちょっとな。」
5人「???」
国王「暫く待っておれ。」
聖矢「はい…。」
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料理場では、プリンを盛り付けていた。
シルビア「生クリームは出来た?」
ナターシャ「フワフワに仕上がりましたよ。」
シルビア「じゃあ、プリンの上で絞って。」
ナターシャは、皿に乗せられたプリンの上で、カラメルを埋めるくらいの生クリームを絞る。
ナターシャ「こんな感じかな?」
シルビア「ええ、デリア様、生クリームの上に、サクランボを乗せてください。」
デリア女王「はい。」
デリアは、サクランボを生クリームの先に乗せる。
シルビア「最後に、シンシアさん、生クリームに、チョコチップを撒いてください。」
シンシア「はい。」
そして、盛り付けが終わり、配膳台に乗せる。
シルビア「これで、完成ね。」
ナターシャ「聖矢達は驚くよね。」
シンシア「ええ、内緒でしたから。」
デリア女王「美味しく出来ていると良いのですが。」
シルビア「きっと、大丈夫ですわ。」
料理長「ええ、美味しく出来てると思いますよ。」
シルビア「料理場をありがとうございました。」
料理長「いえ、また何かあれば声を掛けてください。」
4人は、配膳台を押して、王の間へ向かった。
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ガチャ!
王の間の扉が開く。
聖矢「シルビアさん!?」
マリア「お母様!」
ミリス皇女「母上!?」
ナターシャ「聖矢、帰ってたのね。」
聖矢「ああ、これはどう言う事?」
フィオナ「プリンだ。」
デリア女王「ミリスが出掛けてる間にサプライズ。考えてたのよ。」
国王「私や皇帝は知っていたんだがな。」
皇帝「驚いたじゃろ?」
聖矢「はい。」
ミリス皇女「驚こましたわ。」
シルビア「サプライズは成功ね。」
シルフィー「マリアは知ってたの?」
マリア「ええ、お願いはしてたのだけど、内容までは知りませんわ。」
シルビア「プリンを作りましたわ。」
ナターシャ「皆んなの分もあるわよ。」
カロン「やった。」
スーラ「僕達のもあるんだ。」
シンシア「ええ。」
ゴールドスライム王女「美味しそうですわね。」
ゴールドスライム王子「美味しそう。」
メイド達が、テーブルにプリンを並べていく。
シルビア「取り敢えず座りましょ!」
皆が席に座っていく。
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国王「でわ、食べようか。」
全員「いただきます!」
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フィオナ「美味しい。」
スーラ「うまうま。」
カロン「プリン、初めて食べた。」
シンシア「初めてのお味はどうですか?」
カロン「甘くって、プルプルで美味しいよ。」
マリア「お母様、プリンにしたんですね。」
シルビア「ええ、マリアの好物ですもの。」
マリア「ありがとうございます。」
シルフィー「ナターシャ、美味しいよ。」
聖矢「美味しいね。」
ナターシャ「それは良かった。」
国王「大臣よ、美味いな。」
大臣「ええ、サクランボは私の好物でね。」
国王「そうてわあったか。」
皇帝「デリア、美味しく出来ておるぞ。」
デリア女王「あなた、ありかとうございます。」
ミリス皇女「母上、ありがとうございます。」
デリア女王「ミリス、美味しいのね。」
皆、それぞれ美味しくいただいた。
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国王「会合も終わり、買い物も終わったみたいだな。」
皇帝「ああ、とても世話になった。」
国王「また、このような事をしたいものだな。」
皇帝「次は、マナード帝国で。」
国王「それも良いかもしれん。」
皇帝「聖矢どのもな。」
聖矢「ぼ、僕は一貴族なので恐れ多いですよ。」
皇帝「そんな事気にせんでも良いがの。」
国王「そうみたいだぞ。」
聖矢「はあ…。」
こうして、会合も買い物も終わり、マナード帝国へ帰る時期が近づいているのであった。
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今回の報酬
特になし。
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名前:光野聖矢
Lv:48
(経験値:1126745 )
体力:3220
攻撃:450
防御:400
魔力:420
速度:390
幸運:350
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体攻防魔速運
◯✕○✕✕○✕
火水風光闇補回
○○◯○✕✕✕
特殊
調剤・検査・召喚・変身
∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵
/\/\/パーティー\/\/\
聖矢:lv.48
シルフィー:lv.48
ナターシャlv.50
フィオナ:lv.48
シンシア:lv.50
カロン:lv.45
スーラ:lv.48
ゴス王女:lv.45
コス王子:lv.43
マリア:lv.40
ミリス:lv.30
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読んでいただきありがとうございます。
今回は、プリン作りだった。
美味しく出来て良かった良かった。
次回は、マナード帝国へ。
感想や評価を頂けると幸いです。




