第76話:錫杖の真実
ロンダの村へ戻った聖矢達。
メリラ「店はどうじゃった?」
ヘレン「片付けてきました。」
皇帝「これからはガイアス王国で暮らすのか?」
ヘレン「はい、聖矢さんの所で仕事をしながら、また店を開く準備をしていぎます。」
皇帝「そうか、頑張るのだぞ。」
ヘレン「はい!」
≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈
皇帝「聖矢さん。」
聖矢「はい、何でしょうか?」
皇帝「お主、監獄でツインドラゴンに変身しておったじやろ?」
聖矢「はい、加護をもらったので。」
皇帝「でわ、我を乗せて、帝都の城まで飛んてくれぬか?」
聖矢「えっと…。」
ライム「帝都にドラゴンが現れたら民は混乱するじゃろ?」
聖矢「はい。」
ライム「城に行けば、兵士達以外にも、大臣も出てくるかもしれん。」
聖矢「はい。」
皇帝「そこで我が登場すれば、皇帝が生きていると分かるじゃろ?」
聖矢「そして陛下の命令で大臣をって事ですか?」
皇帝「そうじゃ。」
聖矢「それって、僕がか攻撃されません?」
皇帝「されるな。」
ライム「されるじゃろう。」
聖矢「…。」
皇帝「嫌か?」
聖矢「正直に言えば、嫌ですね。」
皇帝「我もお主を巻き込みたくは無いのだが。」
ライム「この方法が最善策だと思うのじゃ。」
皇帝「協力してくれんか?」
シルフィー「矢や魔法は私達が守ります!」
聖矢「シルフィー…。」
ナターシャ「そうよ、旅をしてきたんだから。」
聖矢「ナターシャ…。」
フィオナ「私も守る。」
聖矢「フィオナ…。」
シンシア「私も。」
聖矢「みんな…。」
ライム「決まったかな?」
聖矢「はい、協力します。」
皇帝「よろしく頼む。」
こうして奪還方法が決まった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
次の日、聖矢達を村の皆が見送りに集まっていた。
ライム「気を付けるんじゃぞ。」
聖矢「はい。」
メリラ「ヘレンと待っておるぞ。」
聖矢「はい。」
ヘレン「皆さんのご無事を祈ってます。」
聖矢「はい。」
皇帝「でわ、聖矢さん。」
聖矢は頷く。
聖矢「召喚、ツインドラゴン!」
魔法陣からツインドラゴンが現れた。
ツインドラゴン「聖矢よ、何用だ?」
皇帝「召喚も使えるのか!?」
ツインドラゴン「何だ、新たな仲間が。」
聖矢「いえ、マナード皇帝陛下です…。」
ツインドラゴン「うむ、マナードの錫杖を持っておるからな。」
聖矢「マナードの城へ運んでほしいんだけど?」
ツインドラゴン「それは良いが、この人数はさすがに…。」
聖矢「僕もツインドラゴンに変身するので。」
ツインドラゴン「それならば。」
聖矢「変身、ツインドラゴン!」
聖矢は、みるみるうちきツインドラゴンに変化した。
ツインドラゴン「見事だな。」
聖矢「ありがとうございます。」
ツインドラゴン「ナターシャ、フィオナ、スライム達は、我の背中に乗るのだ。」
ナターシャとフィオナとスライム達は頷いた。
聖矢「陛下、シルフィー、シンシア、カロン、背中に。」
皇帝「うむ、頼んだぞ。」
シルフィーとシンシアとカロンは頷いた。
聖矢「でわ、行きましょう。」
ツインドラゴン「わかった。」
聖矢とツインドラゴンは、帝都マナードへ向け飛び立った。
ライム「儂らは待つとしよう。」
メリラ「そうじゃな。」
ヘレン「はい。」
3人は家に入って行った。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
ロンダの村を出発して1時間、帝都マナードが見えてきた。
ツインドラゴン「帝都が見えてきたぞ。」
シルフィー「もう近くなのですか!?」
ツインドラゴン「これくらいの距離は、一息だ。」
シルフィー「メリラさんと来た時は、2時間位でした。」
ツインドラゴン「竜人族ならそれくらいだろう。」
聖矢「このまま城へ。」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
門が近づくと、兵士が慌ただしく動き出して。
兵士①「ド、ドラゴンだ!」
ザワザワ!
兵士①「城へ知らせるのだ!」
兵士②「はい!」
兵士②は馬で城へ向かう。
その上を聖矢達が飛んでいく。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
城下では、住民達が空を見上げざわついている。
聖矢「とても目立ってますが…。」
皇帝「仕方なかろう、帝都の上空を竜が飛んでいるのだからな。」
ツインドラゴン「城に着けば、もっと目立てるぞ。」
聖矢「別に、目立ちたくはないです…。」
住民が慌てて建物の中へ入るのを見ながら城へ近づく。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
マナード城、青い屋根に金の装飾がされた豪華な城。
ツインドラゴン「ここでいいのか?」
皇帝「暫く飛んでいてくれ。」
ツインドラゴン「うむ。」
聖矢「陛下、少し僕に任せてくれますか?」
皇帝「わかった。」
聖矢「我はツインドラゴン、この国の王を出すのだ。」
兵士の1人が城内に走っていく。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
城の中では、大臣が右往左往している。
兵士「大臣、ドラゴンが現れました!」
大臣「そんな事しっておるわ!」
兵士「ドラゴンが、王を出せと言ってます!」
大臣「王は居ないと言っておけ!」
兵士「しかし!」
大臣「さっさと追い返せ、攻撃しても構わん!」
兵士「は、はい!」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
城内から兵士が戻ってきた。
兵士「王は不在です、お引き取りを。」
聖矢「でわ、大臣を出すのだ。」
兵士は再び城内へ走っていく。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
兵士「だ、大臣を呼んでます!?」
大臣「王は居ないと言ったんだよな?」
兵士「はい、そしたら大臣を出せと。」
カランカラン。
兵士「それは、皇帝の錫杖をどうされるのですか?」
大臣「王は居ないのだ、私が持っていてもいいだろう。」
兵士「しかし。」
大臣「そんな事より、早く追い返せ。」
大臣と兵士は、外へ向かった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
大臣と兵士が外へ出てきた。
大臣「私に何用だ?」
ツインドラゴン「その杖は何だ?」
大臣「皇帝の錫杖だ。」
聖矢「どうして皇帝でない者が持っている?」
大臣「それは、皇帝は不在だからだ。」
ツインドラゴン「皇帝の錫杖は、王族しか持てないはずだが。」
大臣「昔から錫杖は、これだけだ。」
ツインドラゴン「では、彼が持つ杖は何だ?」
聖矢とツインドラゴンは、地面に降りると、皇帝が下りる。
大臣「!?」
ザワザワ!
聖矢「彼は皇帝ではないのか?」
皇帝「大臣よ、我の顔を忘れたか?」
大臣「そんな顔は知らん、皇帝は死んだのだ!」
皇帝「世の顔を見てもしらを切るが。」
ツインドラゴン「その錫杖を掲げてみよ。」
大臣が錫杖を掲げる。
………。
しかし、何も起こらなかった。
皇帝が錫杖を掲げた。
ゴロゴロ!
城の上空に黒い雲が湧き出した。
皇帝「な、何じゃ!?」
ゴロゴロ、ピシャーン!
城の中央の屋根に雷が堕ちた。
ツインドラゴン「本物の錫杖は、王族が使うと、雷雲を呼べるのだ。」
兵士「へ、陛下!」
兵士達は、片膝をつく。
皇帝「大臣を拘束せよ!」
兵士「はい!」
兵士達は大臣を拘束する。
大臣「何をする、あんな者は偽物だ!」
大臣は暴れるが、兵士に羽交い締めにされる。
皇帝「地下牢へ連れて行け!」
兵士は大臣を地下牢へ連れて行く。
皇帝「聖矢さん、ありがとう。」
聖矢は、変身を解く。
聖矢「いえ、僕達は何も。」
ツインドラゴン「我は山へ帰るぞ。」
聖矢「ありがとう。」
ツインドラゴンは、山へ飛び去って行った。
皇帝「謁見の間へ来てくれ。」
全員「はい。」
皇帝と共に謁見の間へ向かった。
***************
今回の報酬
特になし。
***************
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴
名前:光野聖矢
Lv:48
(経験値:1126745 )
体力:3220
攻撃:450
防御:400
魔力:420
速度:390
幸運:350
―――――――――――――――
体攻防魔速運
◯✕○✕✕○✕
火水風光闇補回
○○◯○✕✕✕
特殊
調剤・検査・召喚・変身
∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵
/\/\/パーティー\/\/\
聖矢:lv.48
シルフィー:lv.48
ナターシャlv.50
フィオナ:lv.48
シンシア:lv.50
カロン:lv.45
スーラ:lv.48
ゴス王女:lv.45
コス王子:lv.43
マリア:lv.40
\/\/\/\_/\/\/\/
読んでいただきありがとうございます。
皇帝の錫杖のチカラにより、大臣を捕え、皇帝は復帰した。
謁見の間に向かった聖矢達、皇帝から何を言われるのか。
感想や評価を頂けると幸いです。




