第72話:カロン潜入
ダストの村周辺を下見した翌日。
メリラ「もう出発するんじゃな。」
聖矢「はい、早く調べて領地に帰らないといけないので。」
ライム「帰って来たら領主なっとって驚いたのぉ。」
聖矢「こちらも王様に言われて驚いたので。」
ライム「調査が無事に終えるのを祈っとるよ。」
聖矢「はい。」
聖矢達がお辞儀をした後。
シルフィー「転移、ダストの村の森!」
全員、ダストの村へ転移した。
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タコの村近くの森。
シルフィー「あれが、ダストの村です。」
聖矢「何だか霞んでるね。」
シンシア「昔から囚人の村ですから。」
ナターシャ「本当に、この村に居るのかしら。」
聖矢「それは分からないけど、潜入しても大丈夫かな…。」
ナターシャ「何かやばいの?」
聖矢「ケイン先生に、透明化の魔法は習ったんだけど、弱点がね。」
ナターシャ「弱点?」
聖矢「虫のモンスターにはきかないんだよ。」
ナターシャ「なるほどね、対策されてると潜入は不可能なのね。」
聖矢は頷く。
カロン「それなら僕が確認してこようか?」
聖矢「カロンが?」
カロン「僕だって姿消せるし。」
シルフィー「確かに初めて会った時も、姿消してましたね。」
カロン「だから僕に任せてよ。」
聖矢「わかった、カロン頼んだよ。」
カロンは頷くと、ダストの村へ飛んで行った。
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ダストの村上空に来ると。
監獄屋上には、帝国兵が村を監視していた。
帝国兵「隊長、妖精が村に。」
帝国兵隊長「妖精、自由な種族だ、放っておいて良いだろう。」
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カロン「そろそろ姿を消そう。」
カロンはみるみるうちに姿を消した。
カロン「まずは入口かな。」
カロンは村の入口に向かう。
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帝国兵「隊長、今度は消えました!?」
帝国兵隊長「妖精は、姿を消せるんだ、気にしなくて良い。」
帝国兵「わかりました。」
帝国兵は、また村の監視を始めた。
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村の入口には、2人の帝国兵が警護している。
カロン「門は常に開いたままみたいだね。」
帝国門番①「門番する必要あるのか?」
帝国門番②「大臣の命令なんだから、文句言うなよ。」
帝国門番①「面倒だな…。」
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カロン「嫌々やっているのか。」
カロンは入口を離れ、村の住宅地を見に行く事にした。
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住宅地にやって来ると、住民達が井戸端会議をしていた。
女①「しっかり晴れないわね。」
女②「それは無理よ、毎霞がかっているもの。」
女④「年に数えるくらいしかないもの。」
女①「洗濯物が乾かないわ。」
女③「火の魔法が使えれば乾かせるのよね。」
女②「ダメよ、火の魔法なんて使ったら、監獄行きよ。」
女④「薪しか使えないんじゃ、暖もとれないわよ。」
女①「夜中も起きてないと消えちゃうもの。」
女③「皇帝が居た時は使えてたのに。」
女④「何故かしらね。」
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カロン「火の魔法は使ったらダメなんだ。」
カロンは、井戸の屋根に腰掛けて様子を見る。
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女④「噂で聞いたんだけど、皇帝がこの村に居るって聞いたんだけど。」
女②「それ、私も聞いたわ。」
女④「本当だったら、大事よね。」
女①「それ本当なの!?」
女③「そんな話、こんな所でしたら、マズイんじゃないの?」
女②「大丈夫よ、噂なんだから。」
女①「そうかしら…。」
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カロン「へー、村で噂なんて本当かもしれないや。」
カロンは、住宅地を離れ、監獄の方へ向かった。
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監獄、マナード帝国内での犯罪者を監視及び管理する施設である。
カロン「近くで見ると見ると大きい建物だな。」
カロンは、監獄の上の方へ行く。
カロン「屋上は、帝国兵が村を監視しているのか。」
カロンは、ふと我に返る。
カロン「村に来たの見られたかな…。」
カロンは、帝国兵の様子を見るが、慌ただしさはない。
カロン「気付かれてない?」
カロンは、少し安心した。
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監獄の敷地内では、囚人達が農作業をしている。
カロン「自分達の食事は、自分達で作るのか。」
カーン、カーン、カーン!
鐘の音が鳴り止むと。
監獄兵「飯の時間だ、各食堂で食事を取れ!」
囚人は、作業を止め、食堂に向かった。
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カロン「今の中には、皇帝らしき人間はは居そうにないな。」
カロンは、鉄格子の窓から内部に侵入する。
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監獄内部は、5階建ての中央が吹き抜けになっている。
カロン「中は吹き抜けなんだ。」
カロンは、中央を飛び回り、皇帝らしき人間は居ないかを確認する。
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カロン「他でも何か作業があるのか…。」
農作業をしていた囚人以外にも沢山囚人が食事をしていた。
監獄兵「食事が終わった者から作業に戻れ。」
カロンは、先程とは違う囚人の後を追う。
カロン「何処に向かうんだろう。」
囚人は、エレベーターで地下に向かうようだ。
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地下の最深部では、先に食べ終えた囚人が、石炭の採掘をしていた。
カロン「採掘作業が、でも服の色が違う者も居るな。」
採掘場には、赤い服の囚人が半数を占め、青い服の囚人が3割を占め、2割を緑の服が占めていた。
カロン「赤や青は、凶悪犯なのかな。」
カロンは、エレベーターにまだ下がある事に気付いた。
カロン「まだ下があるのか、怪しいな。」
カロンは、エレベーターが上に行く隙に、下に降りて行った。
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隠し階層へ降りて来たカロンは唖然とした。
何と、地下には丸く仕切られた大きな牢屋が一つだけ。
その中には、鉄の首輪を付けられた、メイドが居り、中央には紫の服を着た人間が居た。
カロン「な、何だ、この階層は!?」
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紫服の人「早く紅茶を入れろ!」
メイド「は、はい!」
メイドは、急いでカップに紅茶を入れる。
紫服の人「ぬるい、未だに紅茶も入れられんのか!」
メイド「す、すみません!」
紫服の人「早く儂をここから出せ!」
帝国兵「あなたは一生出られません。」
紫服の人「儂は皇帝だぞ!」
帝国兵「あなたは、死んだのです。」
紫服の人「どう言う事だ!」
帝国兵「マナード皇帝は、暗殺されたと世界中に広まってるんですよ。」
紫服の人「なんじゃと!?」
帝国兵「ただの人でありながら、優遇されてるだけなんですよ。」
紫服の人「今、皇帝は誰なのだ!?」
帝国兵「まだいませんよ。」
紫服の人「誰が政治をしとるんじゃ!?」
帝国兵「大臣ですよ。」
紫服の人「あやつめ、本性を表したか!」
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カロン「皇帝、見つけたけど、助けていいのかな…。」
カロンは、疑問に思いながら、聖矢達に知らせる事にした。
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エレベーターに来ると、上の階で止まっていて動けない。
カロン「早く出たいのに!」
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暫くすると、エレベーターが上に動き出した。
カロン「今だ!」
カロンは、採掘場へ上がり、次のエレベーターを待つ。
囚人①「今日も掘ったぜ!」
囚人⑤「最近、量減ってるよな。」
囚人③「仕方ないさ、ずっと掘ってるんだからな。」
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カロン「採掘量が減ってるのか。」
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囚人②「もう掘る所なんて無いぜ。」
囚人④「新しく下に掘るんじゃねえか?」
囚人①「いや、それはねえぜ。」
囚人④「どう言う事だ?」
囚人①「この下には部屋があるらしいぜ。」
囚人③「それなら俺も聞いた事があるぜ。」
囚人①「誰か高貴な人が居るって話だぜ。」
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カロン「正解だぞ。」
カロンは静かに拍手する。
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囚人①「帝国が決める事だ、俺達には関係ないさ。」
囚人⑤「さあ、上に戻るぜ。」
エレベーターが到着し、囚人もカロンも乗り込む。
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地上の階層に来たカロン。
カロン「やっと上に戻れた!」
カロンは、鉄格子の窓から外に出る。
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カロンが外に出ると、辺りはすっかり夜になっていた。
カロン「夜だから、門も閉じてるな。」
門番も居なくなっていた。
カロン「早く聖矢に知らせに帰ろう。」
カロンは、監獄よりも上に飛ぶと、森にむかった。
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カロン「ただいま!」
全員「おかえり!」
聖矢「結構な時間、潜入してたけど、見つかったの?」
カロンは首を振る。
カロン「監獄に潜ってた。」
カロンは頭を掻きながら話す。
全員「えっ!?」
カロン「ちゃんと情報はゲットしたよ。」
シルフィー「無茶し過ぎです!」
聖矢「そうだよ、見つかったらどうするのさ。」
フィオナ「カロン、めっ!」
カロン「ごめんなさい…。」
シンシア「これくらいで許してあげましょ。」
聖矢「そうだな。」
ナターシャ「じゃあ、わかった事を教えて。」
カロンは頷いた。
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今回の報酬
特になし。
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名前:光野聖矢
Lv:48
(経験値:1126745 )
体力:3220
攻撃:450
防御:400
魔力:420
速度:390
幸運:350
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体攻防魔速運
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火水風光闇補回
○○◯○✕✕✕
特殊
調剤・検査・召喚・変身
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/\/\/パーティー\/\/\
聖矢:lv.48
シルフィー:lv.48
ナターシャlv.50
フィオナ:lv.48
シンシア:lv.50
カロン:lv.45
スーラ:lv.48
ゴス王女:lv.45
コス王子:lv.43
マリア:lv.40
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読んでいただきありがとうございます。
カロンの潜入は、無事成功。
潜入作戦はどうするのか。
感想や評価を頂けると幸いです。