第68話:式典準備
手紙を出してから2日、グラスの町:中央広場はお披露目の準備をしていた。
兵士⑩「こっちにィスを置いてくれ。」
兵士⑥「わかった。」
城から、駆り出されたㇸ30人が慌ただしく作業している。
聖矢「進行状況はどうですか?」
兵士①「領主様、明日には出来上がる予定です。」
聖矢「そうか、手間をお掛けしてすみません。」
兵士①「いえ、お金も頂けるので。」聖矢
聖矢「あはは…。」
聖矢は、中央広場を後にして、商店街に向かった。
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商店街にやって来ると。
果物店主「見ない顔だね、冒険者さんかい?」
シルフィー「はい、シルフィーと言います。」
果物店主「シルフィーさんか、楽しんで行ってくれ。」
シルフィー「はい、何か以前来た時より、活気がありますね。」
果物店主「以前を知っているなら、全然違うだろうよ。」
シルフィー「領主が変わったのですか?」
シルフィーは、ワザと知らないフリをしてみる。
果物店主「ああ、全領主は私達から、お金を絞り取って、贅沢三昧だったからな。」
魚店主「今の領主は、まだ見てないけど、代理のマリア様が良い方でね。」
果物店主「明後日、お披露目があってね、その時にお会いするんだよ。」
シルフィー「良い領主様だといいですね。」
魚店主「数日前に来られていてね、とても太っ腹な領主様なんだよ。」
果物店主「今回の領主様は、良い方のはずさ。」
果物店主と魚店主は、大笑いする。
果物店主「シルフィーさん、これを持ってってくれ。」
シルフィー「そ、そんな売り物を貰えませんよ。」
果物店主「良いから良いから、幸せのお裾分けさ。」
果物店主は、リンゴを10個くれた。
魚店主「家のも持ってっておくれ。」
魚店主は、鯵の干物を10個くれた。
シルフィー「皆さん、ありがとうございます。」
魚店主「良いの良いの。」
聖矢は照れ臭くなり、出るに出れず、商店街を離れた。
シルフィー「また買いに来ますね。」
シルフィーは、商店街を後にした。
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次に住居街にやって来ると、子供達が仲良く遊んでいる。
聖矢「以前来た時より、明るいな。」
子供①「ねえねえ、他の町から来た人?」
聖矢「そうだよ、南のキリルの町から来たんだ。」
子供④「すっごーい、冒険者だ!」
聖矢は、子供達に憧れの眼差しを受ける。
子供①「剣見せて。」
聖矢「危ないから、抜いたらダメだよ。」
聖矢は、ドラゴンブレードを鞘ごと見せる。
ナターシャ「聖矢、何してるの?」
聖矢「ナターシャにマリア、どうしてここに?」
ナターシャ「前に来た時に使った宿屋に行ってた。」
マリア「子供達と遊んでるんですね。」
聖矢「まあね。」
子供④「お姉さん、この人の彼氏?」
ナターシャ「だったら良いけど、違うよ。」
子供④「そうなんだ。」
聖矢「一緒に旅をしてるんだけどね。」
マリア「聖矢さん、明後日の事でお話があるのですか?」
聖矢「わかった、戻るか。」
聖矢は、子供達から剣を取る。
子供②「あっ!」
聖矢「ごめんな、帰らないといけないから。」
子供①「また来てくれる?」
聖矢「時間があればな。」
子供①「わかった。」
聖矢達は、子供達に手を振り、屋敷に帰って行った。
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屋敷に戻ると。
シルフィー・シンシア・フィオナ「おかえりなさい。」
聖矢・ナターシャ・マリア「ただいま。」
シンシア「一緒だだたんですね。」
聖矢「途中でね。」
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暫く雑談をした後。
マリア「聖矢さん、そろそろ。」
聖矢「そうだね。」
ナターシャ「お披露目の事ね。」
マリア「はい。」
聖矢「プログラムの話?」
マリア「それは、決まっているので、領主の挨拶ですね。」
聖矢「そう言うの苦手なんだよな。」
ナターシャ「なら、余計に皆んなで考えないと。」
聖矢「うぅ…。」
マリア「お手伝いしますから。」
聖矢「わ、わかった。」
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マリア「どんな領地にしたいですか?」
聖矢「平和な領地にしたいかな、以前のような暗い領地にはしたくないな。」
シルフィー「以前は、領主と盗賊が手を組んでいましたし。」
ナターシャ「フィオナも囚われてたし。」
シンシア「そうなんですか?」
シルフィー「はい、エルネス精国から誘拐されたみたいです。」
聖矢「その様な事のない平和な領地にね。」
シルフィー「そうですね。」
ナターシャ「町の子供達が守れる町にしたいわね。」
マリア「他にはありますか?」
聖矢「夜の町を明るくしたいですね。」
マリア「町外れは暗いですからね。」
ナターシャ「でも、どえやって?」
聖矢「光属性の魔石を使えば何とかなりそうだけど。」
マリア「方法は、これからでも。」
シルフィー「夜の道、明るいと安心して歩けますね。」
聖矢「取り敢えずそれぐらいかな。」
マリア「わかりました、それで考えましょう。」
ナターシャ「今日は疲れたから、明日にしない?」
マリア「そうですね。」
全員は、部屋に戻った。
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次の日、マリアが聖矢の部屋にやって来た。
マリア「聖矢さん、入って良いですか?」
聖矢「良いですよ。」
ガチャ!
聖矢「朝からどうしたんですか?」
マリア「あの後、挨拶を部屋で考えてみたんです。」
聖矢「えっ、もしかして寝てないんですか?」
マリア「2時間程寝ましたよ。」
聖矢「全然寝てないじゃないですか!?」
マリア「大丈夫ですよ。」
聖矢「挨拶文は見ておくので、寝てください。」
聖矢はマリアをお姫様抱っこする。
マリア「えっ!?」
聖矢は、マリアをベッドに寝かせる。
聖矢「寝てください。」
マリア「自分の部屋で寝ますよ…!」
聖矢「ここで寝ててください。」
マリア「で、でも!?」
聖矢「こう言う時は、マリアは寝ないのでダメです。」
マリア「わ、わかりました…。」
聖矢は、机に向かい、挨拶文を読む。
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私は、新領主になりました、光野・聖矢と言います。
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これから、どうぞ宜しくお願いします。
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聖矢「マリア、ありがとう。」
聖矢がベッドを見ると、マリアは眠っていた。
聖矢「寝てしまったか。」
聖矢は、静かに部屋を出ると、リビングに向かった。
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リビングに来ると、シルフィーやシンシアが居た。
聖矢「おはよう。」
2人「おはようございます。」
聖矢「眠れた?」
シルフィー「はい、眠れましたよ。」
シンシア「私は、途中で目が覚めたので、まあまあですね。」
聖矢「それはなにより。」
シルフィー「さっき、マリア来てましたよね?」
聖矢「うん、何か挨拶文を考えててくれたみたいて、全然寝てなかったから、僕のベッドに寝かせてきたよ。」
2人「えっ!?」
2人は顔を見合わせる。
聖矢「決して変な事はしてないからね。」
シルフィー「どうして、聖矢さんのベッドに?」
聖矢「あこ時点で、部屋を出したって、寝ないでしょ?」
シルフィー「マリアならそうかも。」
聖矢「だから、寝かせたの。」
3人は、他愛もない話をしているとナターシャとフィオナが降りてくる。
3人「おはよう。」
2人「おはよう。」
ナターシャ「マリアは?」
聖矢「部屋で寝てるよ。」
ナターシャ「そう珍しいわね。」
聖矢「まあ、今まで頑張ってくれてたし。」
ナターシャ「そうね。」
5人は、それぞれ出掛けて行き、前日はのんびり過ごした。
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今回の報酬
特になし。
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名前:光野聖矢
Lv:48
(経験値:1126745 )
体力:1610
攻撃:450
防御:400
魔力:420
速度:390
幸運:350
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体攻防魔速運
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火水風光闇補回
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特殊
調剤・検査・召喚
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/\/\/パーティー\/\/\
聖矢:lv.48
シルフィー:lv.48
ナターシャlv.50
フィオナ:lv.48
シンシア:lv.50
カロン:lv.45
スーラ:lv.48
ゴス王女:lv.45
コス王子:lv.43
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読んでいただきありがとうございます。
いよいよ、領主お披露目。
聖矢は挨拶出来るのか。
そして、住民の評価はいかに。
感想や評価を頂けると幸いです。