第67話:領主からの手紙
グラスの町へ戻って来た2人は、領主の家に向かった。
聖矢「何人分出来てるかな。」
シルフィー「半日だから、少しだけですかね。」
聖矢「急いで帰って手伝おうか?」
シルフィー「皆んなでやれば、早く終わるでしょうから。」
2人は、ウイングチャージを使い、更に急いだ。
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ガチャ!
2人「ただいま。」
4人・4匹「おかえり!」
ナターシャ「魔法覚えたの?」
聖矢「1つは覚えてきたよ。」
シルフィー「2つ目は夜でないと分からない魔法なの。」
ナターシャ「へー、もうすぐ夜だから試すの?」
聖矢「んー、それは、後でも大丈夫かな。」
ナターシャ「どうして?」
聖矢「ダストの村は、日中に入るから。」
ナターシャ「えっ、潜入しないの?」
聖矢「村の中へは、普通に入るよ。」
ナターシャ「そうなんだ。」
聖矢「ちゃんと考えてるから。」
ナターシャ「わかった、聖矢を信じるわ。」
シルフィー「手紙は、どれくらい出来ました?」
マリア「1300人分出来ましたよ。」
聖矢「あと少しじゃないか。」
ナターシャ「フィオナが、良い案を出してくれたのよ。」
シルフィー「どんな案を出したの?」
フィオナ「えっとね、ウイングチャージを手にかけたの。」
聖矢「へー。」
ナターシャ「何か、反応薄いわね。」
聖矢「いやいや、感心したんだよ。」
ナターシャ「ホントに?」
聖矢「うんうん。」
聖矢は、反応が薄かったのかと、少し反省した。
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聖矢「残り1700人を作ろう。」
マリア「2人も増えたので、手分けをしませんか?」
シンシア「どのように分けますか?」
聖矢「マリアの指示に従うよ。」
マリア「えっ、でも聖矢さんが…。」
聖矢「マリアが、やりたい事だから、身分は気にしないで。」
ナターシャ「そうよ、私達はマリアに従うから。」
5人「うん。」
マリアは、一息付くと。
マリア「わかりました。」
マリアは、メモに記していく。
マリア「聖矢さんと兵士さんは、手紙を束ねて下さい。」
聖矢「わかった。」
兵士「わかりました。」
マリア「私とシンシアさんとシルフィーさんで、封筒に手紙と銀貨×10枚を入れましょう。」
シンシア「はい。」
シルフィー「わかったわ。」
マリア「ナターシャとフィオナは、手紙を作って。」
ナターシャ「まかせて。」
フィオナ「うん。」
マリア「でわ、皆さんお願いします。」
全員「はい!」
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ペッタン、ペッタン!
ナターシャが手紙を置き、フィオナが内容の書かれたスタンプを押す。
ペッタン、ペッタン!
ナターシャ「フィオナ、良い調子だよ。」
フィオナ「うん、ペッタン、ペッタン。」
ペッタンペッタン!
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サッ、サッ、ジャラジャラ、ペタペタ!
シルフィーが封筒に手紙を入れていく。
サッ、サッ!
マリアが銀貨を入れていく。
ジャラジャラ!
シンシアが封を閉じ、シールを貼る。
ペタペタ、ペタペタ!
シンシア「先程より早いですね。」
マリア「はい、聖矢さんとシルフィーさんが戻って来たからですね。」
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トントン、スルスル、ギュッ!
聖矢が100束ずつ纏め、紐で縛って結ぶ。
ドサッ、ドサッ!
兵士が束ねた手紙を積み上げる。
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日が落ちて、フィオナのお腹が鳴る。
フィオナ「お腹空いたよ。」
マリア「そうですね。」
兵士「何か、買って来ましょうか?」
マリア「そうですね、兵士さんお願いします。」
兵士「はい、聖矢様、暫くお願いします。」
聖矢「はい。」
兵士は買いに出掛けて行った。
ナターシャ「ご飯が届くまで頑張ろうね。」
フィオナ「うん。」
ナターシャが頭を撫でると作業を再び始めた。
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兵士「ご飯買ってきましたよ。」
兵士は、ピザを10枚買って来た。
聖矢「ピザなら食べやすいし、あまり汚さないか。」
マリア「聖矢さん、名産のピザを知ってるんですか!?」
聖矢「…。」
ナターシャ「聖矢、食べた事あるの?」
聖矢「えっ、あ、あはは、何でだろう。」
聖矢は、前世のピザがこの世界にあった事に驚き、ボロを出してしまった。
シルフィー「グラスの町は、観光してないですよ?」
ナターシャ「聖矢、何時何処で食べたのよ!?」
聖矢「えー、えーと、記憶違いかなー…。」
聖矢は、アタフタする。
フィオナ「聖矢、こっそり食べたの?」
フィオナに迫られた聖矢は。
聖矢「マリアやシンシア、兵士さんやスーラ達には信じられないだろうが。」
シルフィー「前世で食べられたのですね。」
4人・4匹「前世?」
聖矢「うん、実は異世界からの生まれかわりなんだよ。」
ナターシャ「まあ、何となくそうだろうとは思ってたわ。」
マリア「信じられないですね。」
シンシア「はい…。」
聖矢「だから、作り方も知ってるよ。」
ナターシャ「じゃあ、今度作ってよ。」
聖矢「機会があればね。」
全員、10枚のピザをあっという間に平らげた。
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マリア「残りはどれくらいですか?」
ナターシャ「残り3束だから、300人分だよ。」
聖矢「じゃあ、ラストスパートだな。」
マリア「皆さん、後少し頑張りましょう。」
全員「はい!」
ペッタン、ペッタン!
サッ、サッ、ジャラジャラ、ペタペタ!
トントン、スルスル、ギュッ!
ドサッ、ドサッ!
こうして、皆んなの頑張りで、3000人分の手紙を作り終えたのだった。
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マリア「皆さん、お疲れ様でした。」
聖矢「終わったね。」
ナターシャ「フィオナ、腕痛くない?」
フィオナ「大丈夫だよ。」
兵士「手紙は、私が出してきますね。」
聖矢「手伝いますよ。」
兵士「い、いや、領主様に頼む訳にわ…。」
聖矢「今だからこそ手伝いますよ。」
兵士「わ、わかりました。」
聖矢と兵士は、手紙を配送局に運んで行った。
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配送局へやって来た聖矢と兵士。
受付「配送局へようこそ。」
兵士「住民への手紙を配達してください。」
受付「ああ、マリア様の使いですね。」
兵士「いえ、今回は領主からです。」
受付「領主様は、旅をされてるんですよね?」
聖矢「えっと…、領主です…。」
受付「えっ、えー!?」
驚きのあまり、後ろの棚にぶつかる。
聖矢「だ、大丈夫ですか!?」
受付「だ、大丈夫です。」
聖矢「お願いできますか?」
受付「お、お任せください。」
聖矢「そんなビビらなくて良いですよ。」
受付「不敬罪には…。」
聖矢「しませんよ、前町長とは違うので。」
受付「そうですか。」
聖矢「でわ、よろしくお願いします。」
受付「はい、またご利用を御町しております。」
聖矢と兵士は、配送局を出て、屋敷に帰った。
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今回の報酬
特になし。
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名前:光野聖矢
Lv:48
(経験値:1126745 )
体力:1610
攻撃:450
防御:400
魔力:420
速度:390
幸運:350
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体攻防魔速運
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火水風光闇補回
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特殊
調剤・検査・召喚
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/\/\/パーティー\/\/\
聖矢:lv.48
シルフィー:lv.48
ナターシャlv.50
フィオナ:lv.48
シンシア:lv.50
カロン:lv.45
スーラ:lv.48
ゴス王女:lv.45
コス王子:lv.43
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読んでいただきありがとうございます。
魔法を覚え、帰った2人。
皆んなで手分けをし手紙を作りあげた。
感想や評価を頂けると幸いです。