第36話:帝都の様子
暗黒騎士デュラハンを倒した5人が村に帰ってきた。
ライム「森はどうじゃつた?」
聖矢「暗黒騎士デュラハンと遭遇しました。」
ライム「戦いになったみたいじゃの。」
聖矢「はい、ベルギオスの復活を企んでいたので。」
メリラ「激しい戦いじゃったのかの。」
聖矢「はい、ザイルさんが居なかったら。」
ザイル「いえ、聖矢さんの召喚のお陰ですよ。」
ナターシャ「ツインドラゴンさんが居なければ、負けてたかも。」
メリラ「あの影はツインドラゴンじゃったか。」
アズール「ドラゴンなんて、従えているんですか!?」
聖矢「いやいや、従えてはないですよ、仲良くなっただけです。」
アズール「いやいや、ドラゴンと仲良くってできませんよ!?」
ライム「まあ、普通はできんな。」
聖矢「そうなんですか?」
聖矢以外、全員が頷く。
聖矢「皆まで…。」
シルフィー「でも、仲良くなったのは確かですから。」
ナターシャ「終わり良ければ良いのよ。」
メリラ「まあ、お疲れ様、取り敢えず帰ろう。」
4人「はい!」
4人とカロンは、その日はぐっすり眠った。
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次の日、メリラが帝都を見て来るとの事で、見送りに出る。
メリラ「じゃあ、見て来るよ。」
ライム「気を付けてな。」
シルフィー「お気を付けて。」
メリラは、羽を広げると、帝都マナードへ向けて飛び立った。
ザイル「メリラさんは、竜人族だったのですね。」
聖矢「あっ、ザイルさん。」
ライム「見てしまったかの。」
ザイル「はい、見てしまいました。」
ライム「見た事は、黙ってくれるとありがたいのぉ。」
ザイルは頷く。
ザイル「バがルグ魔国の民は、偏見を受けやすいですからね。」
ライム「ありがとう。」
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帝都マナードにやって来たメリラは、上空から観察する。
メリラ「大分落ち着いてはきとるが、まだ新しい皇帝は決まってないみたいじゃの。」
メリラは、教会の裏に降り立つと、街を見て回る。
メリラ「魚屋さん、街はどうじゃ?」
魚屋「おお、メリラの婆さん、帰って来てたのか。」
メリラは首を振る。
メリラ「様子を見に戻っただけじゃ。」
魚屋「そうかい、街は犯人探しで、バタバタしてるさ。」
メリラ「皇帝は決まりそうか?」
魚屋「いや、貴族の中に、犯人が居るかもと、話し合いすらしておらんさ。」
メリラ「こりゃ、まだまだ帰れそうに無いな…。」
メリラは、手を振り、魚屋を後にした。
魚屋「また来てくれよな。」
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メリラは、再び教会裏から飛び立つと、日没頃に帰って来た。
5人「おかえりやさい。」
メリラ「ただいま。」
ライム「帝都はどうじゃった?」
メリラ「半月経っても、バタバタしとったよ。」
ライム「皇帝も決まっておらんのか?」
メリラは頷く。
メリラ「貴族連中に犯人が居るかもと、全く話にもなってなかったわい。」
ライム「戻るには、まだ無理そうだの。」
聖矢「そうですか…。」
メリラ「聖矢さんは、帝都に何をしに行くんじゃ?」
聖矢「太陽の塔に登る事と、皇帝に謁見をして、スノーム王国への渡航許可と、ドワーフの居場所を聞こうかと。」
ライム「謁見は難しそうじゃの。」
聖矢「ですよ…。」
メリラ「太陽の塔なら、行けるかもしれんぞ。」
聖矢「本当ですか!?」
メリラ「私が運べば何とかな。」
シルフィー「えっ、メリラさんが!?」
メリラ「ああ、私が運ぼう。」
聖矢「4人を運べるんですか!?」
メリラ「それは無理じゃ。」
聖矢「でわ?」
メリラ「てんいは使えるんじゃろ?」
シルフィー「私しか使えません…。」
メリラ「それじゃあ、シルフィーさんを運べば、転移使えるじゃろ?」
聖矢「なるほど。」
ナターシャ「しかし、太陽の塔に普通に入れるのですか?」
ライム「それば大丈夫じゃ。」
メリラ「太陽の塔は、入塔料さえ払えば入れる。」
聖矢「観光地なんですか?」
ライム「いや、ダンジョンじゃよ。」
ナターシャ「どうして?」
ライム「最上階にエレメントグリフォンが居るからですじゃ。」
ナターシャ「エレメントグリフォンって、ケイン先生が言ってたよね。」
聖矢「うん、とても厄介だって。」
ライム「何人も挑んだが、戻ってくる者は居なくてな。」
メリラ「だから、無闇矢鱈に行かないようにと入塔料を取るのじゃ。」
聖矢「なるほど。」
ライム「挑戦は良いが、無理は禁物だぞ。」
4人「はい!」
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翌朝、メリラに連れられ太陽の塔へ向かったシルフィー。
メリラ「シルフィーさんや、空の旅はどうじゃ。」
シルフィーが目を開けると、広大な自然が見える。
シルフィー「すごいです!」
メリラ「そうじゃろう、この広い世界で、色々な種族が生きておるんじゃ。」
シルフィー「遠くに見えるのが、帝都マナードですか?」
メリラ「そうじゃ、太陽の塔はザネルの町じゃがな。」
シルフィー「帝都マナードから北東の町ですよね。」
メリラ「少し、スピードを上げるぞ。」
シルフィー「はい!」
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飛ぶ事、3時間が経った頃。
メリラ「ザネルの町が見えてきたぞ。」
目の前に、町の中央に高くそびえる塔が見えてきた。
シルフィー「あの塔が、太陽の塔ですか?」
メリラ「そうじゃ、10階建てのダンジョンじゃ。」
シルフィー「月の塔は7階建てだったけど。」
メリラ「町の入口に降りるぞ。」
シルフィーが頷くと、ゆっくりと、地上に着地した。
メリラ「ここに転移すれば、誰にも不審がられずに来れるぞ。」
シルフィー「ありがとうございます!」
メリラ「じゃあ、ロンダの村へ帰ろうかの。」
シルフィーは頷いた。
シルフィー「転移、ロンダの村!」
2人は転移した。
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2人「ただいま。」
4人「おかえり。」
聖矢「太陽の塔には行けそう?」
シルフィー「町に入れば。」
聖矢「わかった。」
ライム「しっかり、準備して出発するのだそ。」
4人「はい!」
4人は、半月をかけて、準備を整えた。
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今回の報酬
特になし。
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名前:光野聖矢
Lv:30
(経験値:326745 )
体力:690
攻撃:180
防御:130
魔力:140
速度:100
幸運:90
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体攻防魔速運
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火水風光闇補回
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特殊
調剤・検査・召喚
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/\/\/パーティー\/\/\
聖矢:lv.30
シルフィー:lv.30
ナターシャlv.41
フィオナ:lv.30
カロン:lv.25
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読んでいただきありがとうございます。
帝都マナードは、犯人探しにバタバタしていて、入る事が困難と判断した4人。
先に、太陽の塔に行く事に決めたが、最上階のエレメントグリフォンの強さは…。
感想や評価を頂けると幸いです。