第33話:ロンダの村(廃村)
4人は、おじいさんと村の中央にやっで来た。
???「じいさんや。」
おじいさん「ばあさん、着いておったか。」
おばあさん「わたしゃ、飛べるからのぉ。」
おじいさん「そうじゃったな。」
聖矢「飛べるって空を?」
おばあさん「そうじゃ。」
おばあさんは、後ろを向き羽を見せてくれた。
おばあさん「わしゃ、竜人族なんじゃ。」
2人「!!?」
聖矢「どうしたの、ナターシャ、シルフィー?」
ナターシャ「聖矢、知らないの!?」
聖矢「??」
シルフィー「竜人族は絶滅したって。」
おばあさんは首を振る。
おばあさん「絶滅はしとらんぞ、バがルグ魔国には沢山住んでおる。」
聖矢「どうして絶滅なんて話が…?」
おじいさん「それは、竜人族が魔王の側近をしていたからじゃろう。」
おばあさん「だから、羽を隠して暮らしておる。」
おじいさん「はあさんが、初めて明かした時は、腰を抜かしたのぉ。」
シルフィー「おじいさんは、気にされなかったんですね。」
おじいさん「まあ、子供が出来たからじゃろうな。」
ナターシャ「子供に羽は?」
おばあさん「あったぞ。」
ナターシャ「なら、見つかったんじゃ。」
おばあさん「ずっと隠すように教えていたから大丈夫じゃったよ。」
聖矢「差別ヤリエビ迫害は、ドワーフだけじゃないんですね。」
おじいさん「そうじゃのう、マナード帝国は、ドワーフと竜人族かのぉ。」
おばあさん「スノーム王国は、エルフと竜人族じゃな。」
聖矢「そういった事は無くならないのですかね。」
おじいさん「まあ、無くなるにはもっと時間がかかるじゃろうな。」
4人「…。」
おばあさん「まあ、ご飯を作るから、中には入るんじゃ。」
おじいさん「隠れとる妖精さんもな。」
4人「!!」
カロン「!!」
聖矢「知ってたんですか!?」
おじいさん「元冒険者じゃからな。」
フィオナ「だって。」
カロン「気配を消していたんだけどな…。」
皆、家の中に入って行った。
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翌日、帝都マナードから避難してきた家族が、2組やって来た。
???「私は、帝都でポーションを売っている、アズールと申します。」
???「私は、妻のミレーネと言います。」
アズール「こっちは、娘のメイです。」
ナターシャ「おいくつですか?」
ミレーネ「1歳です。」
フィオナ「カワイイ。」
次に、ローブを着た2人の方を向く。
???「私は、魔導師のザイルと言います。」
???「私は、娘のエリアと言います。」
ザイル「妻は他界してしまって…。」
4人「よろしく。」
おじいさん「そう言えば、儂も名乗って無かったのぉ。」
おばあさん「じゃあ、私等も名乗りますかね。」
おじいさん「儂は、元冒険者のライムじゃ。」
おばあさん「私しゃ、妻のメリラじゃ。」
挨拶も一通り終わった後、2組の住む家を片付けた。
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4人とザイルは、薪を拾いに森へ入って行く。
ザイル「君達は、異国から来たのかい?」
聖矢「はい、ガイアス王国から。」
ザイル「ガイアスか、懐かしいな。」
シルフィー「ザイルさんは、ガイアス出身なのですか?」
ザイル「私は、スノーム王国出身でね、ガイアス王立学院に留学していてね。」
ナターシャ「スノーム王国は、魔法の盛んな国では?」
ザイル「そうなんだけどね、世界を知りたくて。」
聖矢「なるほど。」
ザイル「留学のおかげて、色々な事も学べたし、スノームの良い所も悪い所もわかった。」
シルフィー「良い所と悪い所ですか?」
ザイル「ああ、良い所は、魔法については最先端な所かな。」
ナターシャ「悪い所は?」
ザイル「見えてないだけかも知れんが、差別の無い所かな。」
ナターシャ「確かに、ガイアス王国では、差別は無いかもしれませんね。」
ザイル「スノーム王国は、エルフを踊る。差別しているから。」
聖矢「せれってどうしてなのですか?」
ザイル「スノーム王国は、魔法に絶対の自信があるせいか、エルフの魔力を疎ましく思ってるみたいでね。」
聖矢「疎ましくですか…。」
ザイル「生まれた時なんて、人間もエルフも魔力なんて大差ないんだけどね。」
シルフィー「それは、スノーム王国建国からですか?」
ザイルは首を振る。
ザイル「確か、4代目の国王の息子が、エルネス精国の学校でのイジメから、差別が始まったと、教えられてるよ。」
聖矢「イジメですか…。」
ザイル「息子が原因で始まった、くだらない事なんだけどね。」
ナターシャ「でも、それだけで国中が差別をするのですか?」
ザイル「丁度その頃、エルネス精国とは、関係が良くなかったのも、原因としてあってね。」
ガサッ!
ザイル「魔物のようですよ。」
木の陰から、コボルトが4体現れた。
‡ バトルスタート ‡
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ソードコボルトA:870/870
ソードコボルトB:870/870
ソードコボルトC:870/870
アーチャーコボルト740/740
∧∨∧∨∧∨∧∨∧∨∧∨∧∨∧
聖矢:600/600
シルフィー:600/600
ナターシャ:980/980
フィオナ:600/600
ザイル:1100/1100
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聖矢はソードコボルトAを物理攻撃。
ソードコボルトAに380のダメージ。
ナターシャはソードコボルトBを物理攻撃。
ソードコボルトBに420のダメージ。
シルフィーはウインドカッターをかける。
全体に460のダメージ。
フィオナはアイシクルアローをかける。
ソードコボルトCに340のダメージ。
ザイルはダークストームをかける。
全体に640のダメージ。
‡ バトルエンド ‡
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ソードコボルトA:0/870
ソードコボルトB:0/870
ソードコボルトC:0/870
アーチャーコボルト0/740
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聖矢「おお!」
ナターシャ「ザイルさん、さすが魔導師ですね。」
ザイル「いやいや、あなた方もすごいですよ。」
聖矢「装備のお陰ですかね。」
ザイル「良い鍛冶屋さんに会われたんでね。」
聖矢「はい、装備作成費だけだったので。」
ザイル「素材は集められたのですか?」
聖矢「ドラゴンを倒す機会があったので。」
ザイル「なかなか出会えない魔物を倒したんですね。」
聖矢「何本か骨をお譲りしましょうか?」
ザイル「あなた方がよろしいのであれば。」
4人は頷く。
聖矢「どうぞ。」
聖矢は、ドラゴンの骨を5本渡した。
ザイル「ありがとうございます、大切に使わせていただきます。」
聖矢「薪も集まってきたので、帰りませんか?」
ザイル「そうですね。」
5人は、薪を束ねると、村に帰った。
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村に帰ると、ライムとメリラが出迎えてくれた。
ライム「沢山集まったかの?」
聖矢「はい、5日程は大丈夫かと思います。」
メリラ「じゃあ、水分を抜くかの。」
メリラは、集めた薪を魔法陣の中に入れる。
メリラ「錬成!」
あっという間に、薪から程良く水分が抜けた。
聖矢「錬金術ですか!?」
メリラ「ああ、私は錬金の加護を持っているんじゃ。」
ザイル「これは凄い、あっという間に使える薪に。」
7人で、薪を3つに分けると、聖矢はアズールの家に持って行く。
アズール「ありがとうございます。」
聖矢「いえ、お互い助け合いなので。」
聖矢は、アズールの家を後にして、ライムの家に帰った。
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ナターシャ「おかえり。」
聖矢「ただいまって、隣の家なんだけど。」
ナターシャ「良いの良いの、固い事は気にしないの。」
ライム「森の魔物はどうじゃった?」
聖矢「出会ったのはコボルトだけでした。」
ライム「そうか、変わった魔物は居なかったんじゃな。」
ナターシャ「ええ、ガイアスで調べて来た魔物ですね。」
ライム「それは良かった。」
聖矢「強い魔物が居るんですか?」
ライム「噂だけなので、居なければ良いんじゃ。」
ライムは、意味深な言葉を残し、キッチンへ行ってしまった。
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今回の報酬
鉄の剣×2本
鉄の弓×1本
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名前:光野聖矢
Lv:27
(経験値:206745 )
体力:600
攻撃:100
防御:90
魔力:95
速度:85
幸運:60
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体攻防魔速運
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火水風光闇補回
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特殊
調剤・検査・召喚
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/\/\/パーティー\/\/\
聖矢:lv.27
シルフィー:lv.27
ナターシャlv.38
フィオナ:lv.27
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読んでいただきありがとうございます。
廃村にやって来た4人。
ライムの意味深な言葉には一体。
感想や評価を頂けると幸いです。