第29話:爵位
1週間が過ぎたある日、ケイン先生がサクロン邸にやって来た。
ダルク「ケイン先生、ようこそいらっしゃいました。」
シルビア「マリアが何かしましたか?」
ケイン先生「いえ、マリアさまは優秀ですよ。」
ダルク「でわ?」
ケイン先生「本日は、聖矢さん達に用事があり。」
ダルク「聖矢さん達を呼んでくれ。」
執事「かしこまりました。」
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暫くすると4人が来た。
聖矢「ケイン先生。」
ケイン先生「聖矢さん、各地から連絡が来ました。」
聖矢「そうですか。」
ケイン先生「ダルクさん、応接室をお借りしても?」
ダルク「ああ、大事な話なんだろう、使ってくれ。」
ケイン先生「ありがとうございます。」
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応接室には、4人とマリアケイン先生の5人。
ケイン先生「まず、結果から言います。」
3人「ゴクリ。」
ケイン先生「ガイアス王国、スノーム王国、エルネス精国の、封印は解けていないとの事でした。」
聖矢「でわ、ドワーフの封印が…。」
ケイン先生「そちらに関しては、やはり繋がりが途絶えてるらしく…。」
ナターシャ「会いに行くしか無いみたいね。」
ケイン先生「力になれずすみません…。」
聖矢「い、いえ…。」
シルフィー「そこまでの情報でも充分です。」
聖矢「後は、マナード帝国で調べてみます。」
ケイン先生「そうですか。」
聖矢「はい。」
ケイン先生「後、場所はわからないのですが、最も危険な封印の存在がわかりました。」
聖矢「危険な封印?。」
ケイン先生「はい、この封印が解けると、鍵の意味が無いと…。」
聖矢「はいその封印とは?。」
ケイン先生「魔王本体の封印です。」
シルフィー「本体は別に封印されてるんですか!?」
ケイン先生「そのようです。」
聖矢「本体が復活すると、鍵の封印も解けるのですか??」
ケイン先生「4つの鍵の封印は、魔王の力が封じられているようです。」
ナターシャ「じゃあ、本体が復活しても、力は無いと?」
ケイン先生「いえ、全く力が無いとは言えません。」
聖矢「封印の場所も探さないといけないですね。」
ナターシャ「大変な旅になりそうね…。」
ケイン先生「旅のご武運を。」
4人「ありがとうございます。」
ケイン先生は、ガイアス王立学院へ帰って行った。
シルフィー「封印は5ヶ所だったんですね…。」
聖矢「後、2ヶ所どう探そう…。」
マリア「入っても良いですか?」
フィオナ「マリア!」
聖矢「良いですよ。」
マリア「何の話をされてたんですか?」
聖矢「…。」
ナターシャ「え、えっと…。」
フィオナ「マ王の話だよ。」
3人「!!」
マリア「以前、図書室で、話されてた琴ですね。」
聖矢「そ、そうなんだ…。」
ナターシャ「ドワーフの鍵の封印は、今は何処かなって…。」
マリア「そうでしたの、私も聞きたかったですわ。」
聖矢「ま、また今度ね…。」
ダルク「聖矢さん、今日は何か予定はあるかね?」
聖矢「いえ、特にはありません。」
ダルク「でわ、4人で城に行ってほしい。」
聖矢「城にですか?」
ダルク「話は通してあるので、言ってくれ。」
聖矢「はい。」
3人も頷く。
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4人が城に着くと、兵士に王の間へ連れて行かれる。
王の間には、王様や大臣の他に、ゼラル公爵、エギル侯爵、ケルン伯爵、ナザル子爵が並んでいた。
王様「聖矢達よ、よく来てくれた。」
聖矢「王様がお呼びになったのですか?」
王様「ああ、ガイアス王立学院の学院長から話を聞いてな。」
聖矢「魔王の封印の事ですね。」
王様「そうだ、ガイアス王家に代々伝わる、封印の鍵についてだ。」
聖矢「今朝、学院長が来て、ドワーフの封印の鍵と魔王の封印の場所が解らないと、言っていましたが…。」
王様「魔王の封印の場所なら知っておるぞ。」
4人「!!?」
聖矢「そうなのですか?」
王様「だが、それは王家の秘密なのだ。」
聖矢「教えては、貰えないですよね?」
王様「教える事はできんな。」
聖矢「ですよね…。」
王様「ガイアス王国の封印は無事だと思っててくれ。」
4人は頷いた。
王様「そうだ、グラスの町長と盗賊の頭の事だが。」
聖矢「はい…。」
王様「町長については、町長の解任と8年の強制労働になった。」
聖矢「盗賊の頭は?」
王様「手下と共に、死罪となった。」
大臣「罪状が多いですからな…。」
聖矢「そんなに…。」
大臣「ええ、人攫いや強盗なと、沢山ね…。」
ナターシャ「あの、マリアの事件は…?」
大臣「そっちはまだだな。」
ナターシャ「そうですか…。」
王様「それは任せておれ、解決はしてみせるからの。」
ナターシャ「わかりました。」
王様「おお、そうだ。」
4人「??」
王様「マリア救出と、依頼の達成のホウビに、男爵位をやろう。」
4人「えー!」
王様「驚く事ではなかろう。」
聖矢「いえいえいえ、驚きますよ!」
王様「今までの功績を考えれば当然だぞ。」
大臣「そうですぞ、各貴族の公認も得ておる。」
王様「不満か?」
聖矢「い、いえ…。」
王様「なら決まりだな。」
ナターシャ「私は、爵位は聖矢に譲ります。」
聖矢「えっ!?」
シルフィー「わ、私も。」
王様「そうか。」
フィオナ「爵位?」
王様「でわ、ナターシャ、シルフィー、フィオナには、別の物を贈ろう。」
パチパチパチ!
ナターシャ「良かったね聖矢!」
聖矢「ありがたく頂戴いたします。」
パチパチパチ!
王様「でわ、3人は何をやろうかの。。」
エギル「でわ、ナターシャへ私が贈ろう。」
王様「エギル侯爵か。」
ケルン「フィオナへは私から。」
王様「ケルン伯爵もか。」
ゼラル「侯爵や伯爵が贈るのであれば、私も贈らん訳にはいかんでわないか。」
王様「ま、まあ…。」
ゼラル「私は、
シルフィーさんに贈ろうかな。」
聖矢「すごい大事になった気が…。」
3人「うん…。」
ゼラル「ダルク男爵の屋敷に送ればよいかな?」
シルフィー「は、はい、公爵様…。」
ゼラル「そんな畏まらんでよい、貴族の一員なのだからな。」
エギル「そうですぞ。」
王様「ま、そう言う事だ。」
シルフィー「は、はい…。」
王様「ところでだ、何時出発なのだ?」
聖矢「装備が整い次第ですね。」
王様「でわ、まだ暫くは居るのだな。」
聖矢「はい。」
王様「旅立つ時は知らせるのだぞ。」
聖矢「わかりました。」
4人は、城を出ると、サクロン邸に戻った。
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ダルク「爵位は貰えたかな。」
聖矢「いきなりで驚きましたよ。」
シルフィー「ダルク様は知っていたのですか?」
ダルク「知っていたと言うか、私が提案したのだからな。」
聖矢「知っていたなら教えてほしかったです。」
ダルク「まあサプライズと言うやつだ。」
聖矢「でも、男爵になっちゃったよ。」
ダルク「3人は断ったのか?」
ナターシャ「自由が良いので。」
聖矢「なっ!?」
シルフィー「私には重責過ぎますし…。」
聖矢「えー!?」
フィオナ「爵位だて、やくわかんない。」
ダルク「それで、聖矢だけと。」
3人「聖矢、おめでとう!」
聖矢「僕も自由が良かった…。」
ダルク「聖矢さんは、爵位があっても、屋敷も領地も無いから、基本的には自由だよ。」
聖矢「そうなのですか?」
ダルク「勅命には従う必要があるが、聖矢さんには、来ないと思うよ。」
ナターシャ「どうしてですか?」
ダルク「そりゃ、冒険中だし、私からもお願いしておいたからな。」
4人「ありがとうございます!」
ダルク「それじゃあ、今夜はお祝いだな。」
聖矢「お祝いですか?」
ダルク「聖矢さんのだよ。」
聖矢「?」
シルフィー「男爵のお祝いですよ。」
聖矢「お祝いする事なのか…。」
ナターシャ「まあ良いじゃない。」
聖矢「ま、まあ。」
マリア「お父さま、お祝いの用意が出来ましたわ。」
ダルク「そうか、聖矢さん、行こうか。」
聖矢「はい。」
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4人が、大広間に来ると、城に居た貴族達が家族を連れ来ていた。
パチパチパチ!
ゼラル「聖矢男爵、おめでとう。」
エギル「おめでとう、聖矢男爵。」
ケルン「おめでとう。」
ナザル「おめでとう。」
4人は、ダルクに引かれ中央へ。
ダルク「聖矢男爵のお祝いに参列頂きありがとつございます。」
聖矢は頭を下げる。
???「あの方はこの前の。」
ケルン「サーシャ、聖矢さんを知っているのか?」
サーシャ「ええ、学院で魔法の実演をされてましたわ。」
ケルン「そうだったのか。」
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パーティーが盛り上がる中。
ゼラル「シルフィーさん、城で話していた、贈り物です。」
ゼラル公爵は、シルフィーに光の靴を贈る。
シルフィー「ゼラル公爵様、ありがとうございます。」
パチパチパチ!
エギル「ナターシャさんには、これを贈ろう。」
エギル侯爵は、ナターシャに不死鳥の羽衣を贈る。
ナターシャ「ありがとう御座います。」
パチパチパチ!
ケルン「でわ、フィオナさんには、これを。」
ケルン伯爵は、フィオナに天使のローブを贈る。
フィオナ「きれい。」
ケルン「気に入ってもらえたかな。」
フィオナは何度も頷く。
パチパチパチ!
4人「皆様、ありがとう御座います。」
パチパチパチ!
こうして、パーティーは盛り上がり、夜も老けて行った。
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パーティーから5日が経ち、サクロン邸に鍛冶屋がやって来た。
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今回の報酬
特になし
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名前:光野聖矢
Lv:27
(経験値:206745 )
体力:600
攻撃:100
防御:90
魔力:95
速度:85
幸運:60
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体攻防魔速運
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火水風光闇補回
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特殊
調剤・検査・召喚
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/\/\/パーティー\/\/\
聖矢:lv.27
シルフィー:lv.27
ナターシャlv.38
フィオナ:lv.27
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読んでいただきありがとうございます。
サプライズの爵位授与に驚きながら、貴族となった聖矢。
次回、鍛冶屋が登場。
感想や評価を頂けると幸いです。




