第28話:ガイアス王立学院
次の日、サクロン邸に鍛冶師が呼ばれた。
鍛冶師「聖矢様、鍛冶師のバランです。」
ダルク「バランは、我が屋敷の、門番の槍を作ってもらっておる。」
バラン「はい、いつもご贔屓に、させて頂いております。」
ダルク「信頼できる鍛冶師だから、頼むといい。」
聖矢「でわ、ドラゴンの素材で、武器や防具をお願いしたいです。」
バラン「素材はお有りですか?」
聖矢「はい!」
聖矢は、袋からドラゴンの素材を取り出した。
※※※※※※※※※※※※※※※
ドラゴンの牙×4本
ドラゴンの角×4本
ドラゴンの鱗×400枚
ドラゴンの骨×60本
※※※※※※※※※※※※※※※
バラン「これは凄い…。」
聖矢「これで足りますか?」
バラン「これだけ有れば、武器や防具、装飾品も作れますよ。」
聖矢「でわ、お願いします。」
バラン「作るのに、暫くかかりますが、お任せください。」
バランは、素材をまとめると、鍛冶屋に戻って行った。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
4人は、マリアに連れられ、ガイアス王立学院へ、やって来た。
聖矢「大きい学校だな…。」
マリア「そうですね、貴族の学校ですから。」
マリアと、門を通ろうとすると、受付に止められた。
受付「すみません、こちらは、貴族の方しかお通し出来ません。」
マリア「私の友人ですの。」
受付「マリア様の友人の方ですか…。」
マリア「見学でもダメですか?」
受付「少しお待ち頂いても宜しいですか?」
マリア「ええ。」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
30分程経った頃、奥から男性が歩いて来た。
???「見学したいのは、君達だね。」
マリア「学院長先生!」
学院長先生は、マリアの言葉を止め。
学院長「私は、この学院の学院長をしている、ケインと申します。」
聖矢「はい、学院長先生直々に!?」
ケイン先生「ええ。」
受付「学院長先生、良いのですか?」
ケイン先生「本来なら、ダメなんだか、マリアさんの願いと、王様からの許可で、見学を許そう。」
聖矢「王様の許可ですか?」
ケイン先生「はい、盗賊団を捕まえた、功績との事でしたので。」
聖矢「ありがとうございます!」
ケイン先生「どこを見学されたいですか?」
聖矢「そうですね、取り敢えず、授業を見てみたいです。」
ケイン先生「わかりました。」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
ケイン先生に、連れられ、上等級1年の教室にやって来た。
ケイン先生「少しお待ち下さい。」
ケイン先生は、教室に入り、中の先生と話している。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
暫くすると、ケイン先生が出てきた。
ケイン先生「中へどうぞ。」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
中に入ると、20人程の生徒が授業を受けていた。
ケイン先生「今日は、魔法の属性の講義をしているようですね。」
???「えーっと、突然ですが、見学者の方が、来られております。」
ザワザワ!
ケイン先生「メイリーン先生、続けてください。」
メイリーン先生「は、はい、でわ、魔法の属性には、7属性ありますが、答えられる人はいますか?」
……。
???「はい…。」
メイリーン先生「でわ、マルス君。」
マルス「はい、火水風光闇補回です。」
メイリーン先生「よくできました。」
マルスは座る。
メイリーン先生「でわ、7属性の魔法を使える方はいますか?」
……。
ケイン先生「コホン、メイリーン先生、せっかくなので、見学者の方に見せてもらってはいかがでしょう?」
メイリーン先生「えっ、えっと…。」
ケイン先生「聖矢さん、どうでしょう?」
聖矢「いいんですか?」
ケイン先生「冒険者の方の魔法を見る機会はないので、良ければですが。」
ナターシャ「聖矢、良いんじゃない?かな。」
聖矢「わかりました。」
聖矢とナターシャは、教壇に立つ。
聖矢「何を見せれば良いですか??」
メイリーン先生「でわ、火水風光闇は、アローで。」
ナターシャ「マジックコート!」
ナターシャの魔法防御力があかった。
聖矢「ファイヤーアロー!」
聖矢から、火の矢が放たれ、ナターシャに当たる。
聖矢「これくらいで良いですか?」
メイリーン先生「は、はい…。」
聖矢「アイシクルアロー!」
聖矢「ウインドアロー!」
聖矢「フラッシュアロー!」
聖矢「ダークアロー!」
聖矢は、それぞれの属性を放つ。
生徒「おお!」
パチパチパチ!
ケイン先生「さすがですね?」
聖矢「それほどでも…。」
聖矢は、顔を赤くして、頭を搔く。
聖矢「補助魔法と回復魔法はどうしますか?」
メイリーン先生「でわ、ホーリープロテクションをお願いします。」
聖矢は頷くと。
聖矢「ホーリープロテクション!」
ナターシャの防御力があがった。
そして聖矢は、ミスリルナイフを、ナターシャに向けて投げた。
生徒「わっ!」
ナターシャ「聖矢、いきなりナイフ投げるー!」
聖矢「まあまあ、回復魔法を使うから。」
ナターシャ「なるほど。」
聖矢「ヒールベール!」
教室全員が回復した。
ケイン先生「お見事!」
生徒「わー!!」
メイリーン先生「ヒールベールを初めて見ました…。」
ケイン先生「パーティーを組む、冒険者くらいしか使いませんからね。」
メイリーン先生「聖矢さん、ナターシャさん、ありがとうございました。」
パチパチパチ!パチパチパチ!
聖矢とナターシャは、シルフィー達の所へ戻った。
メイリーン先生「この様に…。」
ケイン先生「でわ、次に行きましょう。」
聖矢達は、お辞儀をして、教室を出て行った。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
ケイン先生「どうでしたか、1年生の教室なので、物足りなかったかもしれませんが?」
聖矢「いえいえ、7属性の事は、シルフィーに教わっただけなので、勉強として教わったのは、初めてなんです。」
ナターシャ「そうねぇ、新米冒険者だったもんね。」
ケイン先生「そうでしたか、少しでもお役に立てたなら良かったです。」
シルフィー「魔王についての勉強とかは、あるのですか?」
ケイン先生「歴史学として、魔王は登場するのですが、それくらいですね。」
シルフィー「そうですか…。」
ケイン先生「図書室には、資料として何冊か、あると思いますよ。」
シルフィー「見ても宜しいですか?」
ケイン先生「ええ、ついて来てください。」
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
図書室にやって来た、4人とマリア。
ケイン先生「好きな本をお読みください。」
図書室が少しザワつく。
生徒A「学院長先生ですわ。」
生徒C「あの人達は誰?」
生徒G「貴族では無さそうですわよ。」
ケイン先生「気になさらないでください。」
シルフィー「はい…。」
シルフィーは、『ガイアス王国建国史』を手に取った。
ケイン先生「『ガイアス王国建国史』ですか、魔王の支配下時代について書かれた本ですね。」
シルフィーは、本を読み始めた。
‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡
バがルグ歴515年、魔王『ベルギオス8世』は、大陸全土を支配していた。
バがルグ歴560年、バザルの町で、人間の勇者が誕生した。
バがルグ歴575年、勇者は、グラスの町で、女神に聖剣『エクススレイヤー』を授けられる。
‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡
聖矢「あの剣って、『エクススレイヤー』って名前なんだ。」
ナターシャ「あんなに錆びてるのにね。」
‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡
バがルグ歴580年、勇者は、四天王『ダオス』を倒した。
バがルグ歴582年、勇者により取り返した地に『ガイアス王国』を建国した。
勇者はガイアス王となった。
ガイアス歴3年、勇者は、マナードの町の四天王『ザーネス』を倒した。
勇者は、ドワーフ『バルガス』を仲間に加えた。
ガイアス歴8年、スノームの町の四天王『ヴェルディア』を倒し、魔導師『バーバラ』を助け、仲間に加えた。
‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡
聖矢「勇者一人で、四天王を2人も倒したんだね。」
ケイン先生「そうですね、聖剣の力もですが、剣の腕も良かったのだと思いますよ。」
‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡
ガイアス歴10年、エルネス村で四天王『マドラー』を倒し、封印されていたエルフ『バーニャ』を解放し、4人でバがルグ魔国へ向かった。
ガイアス歴13年、4人の勇者パーティーは、死闘の末、ベルギオス8世を封印した。
ガイアス歴20年、4人がそれぞれ、封印の鍵を隠した。
勇者は、ガイアス王国へ戻り、ドワーフのバルガスはマナード帝国を建国した。
ガイアス歴25年、魔導師のバーバラは、スノーム王国を建国、エルフのバーニャはエルネス精国を建国した。
‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡
シルフィー「魔王は倒されたのではないのですね…。」
ケイン先生「そのようです、ドワーフはその後、戦争で山奥へ追いやられたようですが…。」
聖矢「封印の鍵も勇者パーティーしかわからないのですか?」
ケイン先生「多分、国の王しか知らないかと。」
ナターシャ「じゃあ、エミリア様は、誰の封印を解いたのかな…。」
ケイン先生「えっ、封印が…。」
ナターシャは口を塞ぐ。
聖矢「言っちゃった…。」
ケイン先生「学院長室へ来てください!」
ケイン先生は、4人を集めると。
ケイン先生「マリアさんは、授業に戻ってください。」
マリア「えっ、は、はい…。」
ケイン先生「転移学院長室へ!」
5人は、魔法陣で転移した。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
学院長室へ転移した4人。
ケイン先生「突然ですみません、今の話を生徒に聞かせる訳には…。」
聖矢「不用意でした…。」
ナターシャ「ごめんなさい…。」
ケイン先生「封印が、1つ解かれたと言うのは、事実なのですか?」
聖矢「信じられないかも知れませんが、女神セシリア様が言っていたので、事実かと…。」
ケイン先生「女神様と会ったのですか!?」
4人は頷く。
聖矢「月の塔で会いました。」
ケイン先生「信じられませんが、貴方がたが嘘を言ってる様には思えませんね…。」
聖矢「ただ、どの封印かは分かりません…。」
ケイン先生「ガイアス王国とスノーム王国とエルネス精国は、勇者パーティーの末裔が今も治めているので、確認はできますが。」
4人「??」
ケイン先生「マナード帝国だけは、統治がドワーフで無くなったので、確認できません…。」
聖矢「ドワーフと繋がりの有る国は無いのでしょうか?」
ケイン先生「わかりません…。」
ナターシャ「マナード帝国は、ドワーフを追い出した国だから、繋がりは無いわよね。」
ケイン先生「たとえ有っても、ドワーフには嫌煙されてるでしょうし…。」
聖矢「取り敢えず、3国に確認を。」
ケイン先生「ですね。」
シルフィー「私達は、どうしましょう?」
ケイン先生「確認ができ次第、ご連絡します。」
聖矢「でわ、もう暫くガイアスには居るので、お願いします。」
ケイン先生「わかりました。」
キーンコーンカーンコーン!
ケイン先生「もう放課後ですね。」
ナターシャ「結構長い時間居たみたいね。」
ケイン先生「でわ、入口まで送りましょう。」
4人は頷く。
ケイン先生「転移校門!」
5人は、校門へ転移した。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
マリア「あっ、皆さん!」
フィオナ「マリア!」
聖矢「待っててくれたのか?」
マリア「はい、校門に居れば来ると思ったので。」
ケイン先生「マリアさん、途中で引き離してしまい、すみません。」
マリア「い、いえ…。」
ナターシャ「じゃあ、帰ろう。」
聖矢「そうだな。」
ケイン先生「また、お待ちしています。」
シルフィー「貴族しか入れないのに良いのですか?」
ケイン先生「ええ、受付に言ってもらえれば。」
聖矢「わかりました。」
マリアと4人は、サクロン邸に帰った。
***************
今回の報酬
特になし
***************
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴
名前:光野聖矢
Lv:27
(経験値:206745 )
体力:600
攻撃:100
防御:90
魔力:95
速度:85
幸運:60
―――――――――――――――
体攻防魔速運
✕✕○✕✕○✕
火水風光闇補回
○○✕○✕✕✕
特殊
調剤・検査・召喚
∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵
/\/\/パーティー\/\/\
聖矢:lv.27
シルフィー:lv.27
ナターシャlv.38
フィオナ:lv.27
\/\/\/\_/\/\/\/
読んでいただきありがとうございます。
ガイアス王立学院て、4つの封印の鍵の存在を知る4人。
メガミが解いた封印とは…。
感想や評価を頂けると幸いです。




