表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/171

第26話:月の塔、そして…。

地下に降りた4人は、奥の部屋までやって来た。


聖矢「ここに勇者の剣が。」


ナターシャ「行きましょう!」


4人は中へ入って行った。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


中に入ると、中央に剣が飾られていた。


聖矢「これが勇者の剣。」


飾られていた剣は、錆付き、勇者の剣には見えない。


ナターシャ「なんか、ボロボロの剣ね…。」


聖矢は、取り敢えず剣を抜き、構えてみた。


聖矢「すぐ折れそうな気が…。」


4人は、部屋を一通り見ると、地下を上がって行った。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


ツインドラゴン「勇者の剣はあったか?」


聖矢「はい…、これですか?」


聖矢は錆びついた剣を見せる。


ツインドラゴン「だいぶ錆びつきているな…。」


ナターシャ「勇者の剣って、もっと豪華な剣だと思ってたわ。」


ツインドラゴン「錆が取れたら豪華なんだかな…。」


シルフィー「鍛治屋で錆を落としてもらえれば…。」


ツインドラゴン「いや、勇者の剣は、女神の加護が施された剣だからな…。」


ナターシャ「でも、このままだと使えないわよ。」


ツインドラゴン「ドワーフが居ればどうにかなるかもしれん。」



ナターシャ「ドワーフなんて、見たことないわ。」


ツインドラゴン「だろうな、過去に山奥に追いやられた種族だからな。」


聖矢「山奥ですか…。」


ツインドラゴン「ああ、エルネス精国の西方の山にな。」


ナターシャ「エルネス精国なら、フィオナを送る所じゃない!」


聖矢「そっか、そうだね!」


ツインドラゴン「でわ、我は住処へ帰る、呼びたい時は、召喚するが良い。」


聖矢「ツインドラゴンさん、ありがとうございました。」


バサッ、バサッ、バサッ!


ツインドラゴンは、飛び去って行った。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


4人は、塔を出ると、町長の家にやって来た4人。


ドンドンドン!


聖矢「町長さん!町長!」


ドンドンドン!


町長「な、何だね君達は!?」


聖矢「町長さん!、盗賊の頭が居ると聞いて来ました。」


町長「盗賊の頭?」


聖矢「ええ、盗賊の頭が、町長の家に居ると。」


町長「そんな者は知らん。」


聖矢「しかし…。」


町長「知らんものは知らん。」


ナターシャ「では、中を調べさせてください。」


町長「なぜ、他人に中を見せないといかんのだ。」


聖矢「しかしですね…。」


町長「しかしもくそもない、かえってくれ!」


バタンッ!


ナターシャ「どうする?」


聖矢「取り敢えず宿屋に戻ろう…。」


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


宿屋に戻った4人は。


聖矢「女神様の話だと、中に居るのは事実だろうけど…。」


ナターシャ「あの感じだと、明日行っても追い返されるわね。」


聖矢「一度、王都に帰って、王様に装弾する?」


ナターシャ「それが、良いかもしれないわね。」


シルフィー「じゃあ、私の転移の加護で。」


ナターシャ「全員で行くのはマズイわ。」


聖矢「逃げられるかもしれないしな…。」


シルフィー「私とフィオナで…。」


ナターシャ「それが良いかもね。」


聖矢「シルフィー、頼むな。」


シルフィー「うん!」


こうして相談は終わり、翌朝になった。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


シルフィー「じゃあ、行ってきます。」


フィオナ「行ってくるね。」


聖矢「うん、頼んだよ。」


シルフィー「転移、王都ガイアス!」


シルフィーとフィオナの間に魔法陣が現れ、2人は消えていった。


聖矢「さあ、行こう!」


ナターシャ「うん。」


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


聖矢とナターシャは、町長の家を離れて監視する。


……。


家の中から出てくる気配はない。


ナターシャ「誰も出てこないわね。」


聖矢「警戒されてるのか、夜の間に動かれたか…。」


ナターシャ「それだと、シルフィー達が戻ってきても意味がないわよ!」


聖矢「じゃあ、少し試してみるか。」


ナターシャ「何するのよ?」


聖矢「まあ見ててよ。」


聖矢は、小石を2個握ると、ドアに向けて投げつけた。


◆ シルフィー・フィオナ編 ◆


王都ガイアスの、中央広場に転移した2人。


民衆「な、何々!?」


シルフィー「中央広場に転移しちゃったみたいですね…。」


フィオナ「うん。」


シルフィー「お城に急ぎましょう。」


2人は、城に向かった。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


城に着いた2人は。


シルフィー「王様に急ぎの報告が有るので中に入れてください。」


衛兵「予約の無い者を通す訳には行きません。」


シルフィー「お願いします、早くしないとグラスの町長が逃げてしまいます!」


衛兵「それでも…。」


ガラガラガラ。


ダルク「シルフィーさんとフィオナさんではないか!」


シルフィー「ダルク様!」


馬車から声を掛けてきたのは、マリアの父『ダルク』だった。


ダルク「もう依頼を解決してきたのか!?」


シルフィー「い、いえ…。」


シルフィーは、ダルクに女神の事は伏せつつ、経緯を説明した。


ダルク「なんと、それは急がないかんの!」


ダルクは、衛兵を説得し、2人は中に入る事ができたのだった。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


王様「シルフィーにフィオナではないか、盗賊の件は解決したのか?」


シルフィーは首を振り。


シルフィー「いえ、盗賊の頭の場所は分かったのですが。」


王様「でわ、早く捕らえて参れ。」


シルフィー「町長が、居ないと言ってまして…。」


ダルク「町長の家に入れないようでして…。」


王様「そうか、でわ我が直接…。」


シルフィー「えっ!?」


ダルク「え。」


大臣「はあ、またですか…。」


王様「またとは何じゃ?」


大臣「以前、危険な目に遭った事をお忘れですか?」


王様「今回は大丈夫だ!」


大臣「ダメです。」


王様「我は行きたいのじゃ!」


大臣「いいえ、なりません。」


シルフィー「…。」


フィオナ「…。」


ダルク「数人の兵を派遣で良いのでは…?」


シルフィー「それでお願いしたいです。」


王様「そ、そうか…。」


王様は少しガッカリしている。


大臣「シルフィーよ、何人ほど派遣すれば良い?」


シルフィー「7人ほど、お借りしたいです…。」


大臣「では、用意しよう。」


シルフィー「聖矢とナターシャを待たせているので…。」


大臣「わかった。」


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


1時間ほどが経過した頃、兵の準備が整った。


隊長「シルフィー様、フィオナ様、私がこの隊の隊長です。」


シルフィー「よろしくお願いします。」


シルフィーとフィオナは、隊長と握手する。


王様「でわ、頼んだぞ。」


シルフィー「転移、グラスの町!」


シルフィーとフィオナ、7人の兵士の間に魔法陣が現れ、7人は消えていった。


王様「頼んだぞ…。」


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


ドアに向け石を投げた聖矢。


カランカラン!


◆  聖矢・ナターシャ編  ◆


石を当てて数分。


ガチャ!


???「何の音かしら。」


出てきたのは、町長の妻だった。



町長「何だった?」


町長の妻「鳥でも居たみたい。」


ガチャ!


ドアが閉まった。


聖矢「中に居るみたいだね。」


ナターシャ「このまま監視を続けましょう。」


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


1時間が経った頃。


ガチャ!


町長の妻「私は買い物に行ってくるから。」


町長「ああ。」


町長の妻は、出掛けていった。


聖矢「奥さんは出ていったみたいだ。」 

ナターシャ「じゃあ、もっと近づきましょうよ。」


聖矢「おいおい、それって大丈夫なのか?」


ナターシャ「この道、誰も通らないから大丈夫でしょ。」


聖矢「じゃあ、僕が周りをかける。見とくから、よろしく。」


ナターシャ「オッケー!」


ナターシャは、町長の家の窓から中を覗く。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


町長「…。」


町長は、黙々と何かをしている。


ナターシャ「何をしているのかしら。」


……。


ガタンッ!


町長は、立ち上がると、奥の部屋に入っていく。


ナターシャ「動き出したわ。」


ナターシャは、すかさず奥の部屋の窓を覗く。

すると、町長は箒を持つ。


トントン!


町長は、天井を小突く。


ナターシャ「何してるんだろう?」


すると、天井が外れ、中から盗賊の頭が降りてきた。


ナターシャ「!!」


町長「お前がここに居る事が、バレたかもしれん。」


盗賊の頭「な、何だと!?」


町長「今夜にでも、町から逃げてくれ。」


盗賊の頭「だ、だか、監視されてるんじゃないのか!?」


町長「今の所は大丈夫だ。」


盗賊の頭「それならいいんだか…。」


町長「取り敢えず、天井に隠れていてくれ。」


盗賊の頭「わかった…。」


盗賊の頭は、また天井に隠れた。


ナターシャ「聖矢に伝えないと!」


ナターシャは、静かに離れた。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


聖矢の所に戻ったナターシャ。


ナターシャ「聖矢、離れよう。」


聖矢「何かあったのか?」


ナターシャは頷く。


聖矢「わかった。 」


2人は、さっきまで隠れていた茂みに戻った。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


聖矢「ナターシャ、何があったんだ?」


ナターシャ「盗賊の頭が中に居た。」


聖矢「やっぱり嘘だったのか…。」


ナターシャ「天井裏に隠れてたから、普通には見つけられなかったよ…。」


聖矢「そうか…。」


ナターシャ「シルフィーとフィオナが戻ったら、直ぐに行きましょう。」


聖矢「猶予が無いんだね。」


ナターシャが頷く。


聖矢「ナターシャ、シルフィー達を連れてきて。」


ナターシャ「わかったわ。」


ナターシャは、町の中央へ走って行った。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


町の中央に、突然魔法陣が現れ、シルフィー達が現れた。


民衆「な、何だ!?」


兵士達「おおっ!」


隊長「着いたのか?」


シルフィー「はい、グラスの町に着きましたよ。」


隊長「転移とは便利なものだな。」


シルフィー「行った事が、無いとダメですけど。」


……。


ナターシャ「シルフィー、フィオナ!」


2人「ナターシャ!」


3人は抱き合う。


隊長「ナターシャさん。」


ナターシャ「え、えっと…。」


シルフィー「王様にお願いした兵士の隊長さんです。」


ナターシャ「なるほど、」


シルフィー「盗賊の頭は居たの?」


ナターシャ「そうそう、だから直ぐ来てほしいの!」


シルフィー「隊長さん、今からでも大丈夫ですか?」


隊長「ええ、その為に来ましたから。」


ナターシャ「では、向かいながら説明します。」


隊長「お願いします。」


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


ナターシャが、こちらに向かう頃、町長の妻が走って帰ってきた。


聖矢「気付かれたか…。」


中で町長が慌てているのが見える。


聖矢「みんな、早く来てくれ!」


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


ナターシャは、町長の家に向かいながら、説明をした。


隊長「そうですか、天井裏に。」


シルフィー「それなら、拒むのも確かですね…。」


ナターシャ「なので、盗賊の頭の拘束をお願いします。」


隊長「わかりました。」


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


町長の家の前で、聖矢が待っていると。


ナターシャ「聖矢!」


ナターシャがシルフィー達を連れてきた。


聖矢「ナターシャ、シルフィー、フィオナ!」


隊長「聖矢さん、話は聞いております。」


兵士の2人が家の裏へ廻る。


隊長「てわ、盗賊の頭を捕縛しましょう。」


4人は頷いた。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


コンコン!コンコン!


……。


コンコン!コンコン!


隊長「町長は居られますか?」


……。


ガチャ!


町長「私が町長ですが?」


隊長「国王の命により、町長宅の捜索を行います。」


町長「私が何をしたと?」


隊長「盗賊団の頭を匿っているとの疑いのためです。」


町長「盗賊団の頭なんて知りません。」


ナターシャ「私が天井裏に匿っているのを見ているわ。」


町長「濡衣だ!」


隊長「口論をしていても埒が明かないので、捜索を行います始めます。」


兵士の2人が家の中へ入っていく。


町長「うぬぬ…。」


兵士A「隊長、中には居ないようです。」


隊長「屋根裏を調べろ。」


兵士A「わかりました。」


兵士が屋根裏に上がる。


町長「うぬぬ、お前達許さんぞ!」


町長は、杖を取り出し。


町長「召喚、ドラゴン!」


聖矢「ドラゴンを召喚!?」


町長「ドラゴンよ、やってしまえ!」


 ‡   バトルスタート   ‡ 


ーーーーーーーーーーーーーーー


ドラゴン:1000/1000


∧∨∧∨∧∨∧∨∧∨∧∨∧∨∧


聖矢:600/600

シルフィー:600/600

ナターシャ:980/980

フィオナ:600/600


ーーーーーーーーーーーーーーー


聖矢はアイシクルジャベリンをかける。

ドラゴンに130のダメージ。


ナターシャはアイシクルジャベリンをかける。

ドラゴンに170のダメージ。


シルフィーはアイシクルアローをかける。

ドラゴンに110のダメージ。


フィオナはホーリープロテクションをかける。

全員の防御力があがった。


ドラゴンは聖矢を物理攻撃。

聖矢に140のダメージ。


ーーーーーーーーーーーーーーー


ドラゴン:590/1000


∧∨∧∨∧∨∧∨∧∨∧∨∧∨∧


聖矢:460/600

シルフィー:600/600

ナターシャ:980/980

フィオナ:600/600


ーーーーーーーーーーーーーーー


隊長「私も加勢します。」


4人はアイシクルジャベリンをかける。

ドラゴンに560のダメージ。


隊長はドラゴンを物理攻撃。

ドラゴンに40のダメージ。


 ‡    バトルエンド    ‡ 


ーーーーーーーーーーーーーーー


ドラゴン:0/1000


ーーーーーーーーーーーーーーー


町長「何だと、あっさり倒されただと!」


隊長「捕らえろ!」


兵士C・D「はっ!」


兵士達は、町長に飛び掛かり、捕らえた。


兵士A「盗賊団の頭を捕らえました。」


盗賊の頭「監視されてないんじゃなかったのか!」


兵士A「動くな!」


隊長「2人を王都へ連行する。」


町長の妻「あ、あの…。」


隊長「あなたにも来て頂くが、縄をかけるつもりはありません。」


シルフィー「準備はいいですか?」


隊長「帰りも御願いしてすみません…。」


シルフィー「い、いえ…。」


聖矢とナターシャはシルフィーの手を取り。


聖矢「僕の魔力も浸かってくれ。」


ナターシャ「ワタシのもね。」


シルフィーは頷く。


シルフィー「転移、ガイアス城!」


14人の中央に魔法陣が現れ、シルフィー達は消えて行った。


***************


今回の報酬


特になし


***************


∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴


名前:光野聖矢


Lv:27

(経験値:206745 )


体力:600


攻撃:100


防御:90


魔力:95


速度:85


幸運:60


―――――――――――――――


体攻防魔速運

✕✕○✕✕○✕


火水風光闇補回

○○✕○✕✕✕


特殊

調剤・検査・召喚


∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵


/\/\/パーティー\/\/\


聖矢:lv.27

シルフィー:lv.27

ナターシャlv.38

フィオナ:lv.27


\/\/\/\_/\/\/\/

読んでいただきありがとうございます。


町長は、聖矢と同じ召喚の加護を持つ者だった。

果たして、渡航許可証はもらえるのか?


感想や評価を頂けると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ