第160話:ナダレの町(信用手形編)㊿
◆聖矢・シルフィー・ナターシャ・シンシア・マリア・ミリス編◆
ナターシャとゴス王子は、南へ飛んでいた。
ゴス王子「見当たりませんね…。」
ナターシャ「街道を外れてるのかな…。」
ゴス王子「それだと、探すの大変ですよ。」
ナターシャ「どっちから探す?」
ゴス王子「そうですね…、ナダレの町に近い、西側で。」
ナターシャ「わかった、もし人影が見えたら教えてね。」
ゴス王子「はい!」
ナターシャ達は、街道を外れ西へ向かった。
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街道の西側を捜索していると。
ゴス王子「誰か居た!」
ナターシャ「何処?」
ゴス王子に言われ、近付くと、エルフの娘が倒れていた。
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ピュン!
ゴス王子が、ナターシャから離れる。
ゴス王子「ねえねえ、大丈夫?」
エルフの娘「……。」
エルフの娘は、気を失っているようだ。
ナターシャ「エルフじゃない!?」
ゴス王子「はい、何故かここに倒れて…。」
ピュッ!ギンッ!
ナターシャ・ゴス王子「!?」
突然、エルフの娘の口から針が飛ぶ。
しかし、ゴス王子に当たり、弾かれた。
バサッ!
エルフの娘が、起き上がり、10m離れる。
エルフの娘「何者だ!?」
ナターシャ「いきなり、攻撃しといて、何者はないでしょ!」
エルフの娘「私を『アリス・ギア・エルネス』と知ってではなおのか?」
ゴス王子「倒れてたから…。」
ナターシャ「そうよ、こんな所に倒れてたら危険じゃない!」
アリス「護衛が居たはずだけど。」
ゴス王子「あなただけでしたよ。」
アリス「おかしいわね…、ところで、貴方達は?」
ナターシャ「ナターシャよ。」
ゴス王子「ゴールドスライムです。」
アリス「ゴールドスライムって、スライムの王族の!?」
ゴス王子「はい、王子です。」
アリス「王族がどえしてこんな所に!?」
ナターシャ「一緒に旅をしてるからよ。」
アリス「なぜ、エルネス精国に入国できたの!?」
ナターシャ「エルネス精国?」
アリス「ええ、エルネス精国の森でしょ。」
ゴス王子「ここほ、スノーム王国のナダレの町の森ですよ?」
アリス「えっ、エルネスじゃないの!?」
ナターシャ「はい、そしてこの森は盗賊団の巣窟ですよ…。」
アリス「それって、危ないですよね?」
ナターシャ「はい、エルネス精国へ帰りたいですか?」
アリス「もちろんよ。」
ナターシャ「では、お時間をもらえれば、お送りしますよ」
アリス「時間…、どうして?」
ナターシャ「今は、盗賊団を探してるからです。」
ナターシャは、信用手形依頼書を見せる。
アリス「クエスト中なのね。」
ナターシャ「はい、それに他にもする事があるので。」
アリス「わかったわ。」
ゴス王子「ナターシャ、一緒に旅をするのは危険だよ?」
ナターシャ「うん、だから聖矢に頼むわ。」
アリス「聖矢?」
ナターシャ「私達のリーダーですよ。」
ゴス王子「僕が出てこようか?」
ナターシャ「うん、よろしく。」
ゴス王子「わかった!」
ゴス王子は、聖矢の元へ転移した。
アリス「消えましたわ!?」
ナターシャ「転移したんです、見るのは初めてですか?」
アリス「はい…、初めて見ました…。」
ナターシャ「多分、直ぐに戻って来ますよ。」
アリス「そうですか…、それなら良いのですが…。」
ナターシャ「その間、空で待ちましょう。」
アリス「空?」
ナターシャは、背中に羽を出す。
ナターシャ「飛翔の加護があるので。」
アリス「何だか怖いですわ…。」
ナターシャ「背中に捕まっていれば、安心ですよ。」
ナターシャは、少し屈む。
アリス「こうですか?」
アリスは、不安視しつつ、ナターシャの後ろに乗る。
ナターシャ「下を見たらダメですからね。」
アリス「は、はい!」
ナターシャは、木の上まで飛んだ。
ナターシャ「周りを見てみてください。」
アリスは、恐る恐る目を開けると、広大な森と、目の前にそびえる山々が見えた。
ナターシャ「綺麗な景色でしょ?」
アリス「は、はい、綺麗です…。」
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王都スノーム、に転移してきたゴス王子。
ゴス王子「聖矢さん!」
聖矢「ゴス王子、盗賊団見つけたのか?」
ゴス王子「いえ、実は…。」
ゴス王子は、あすあの事を話した。
ミリス「アリス姉様ですか!?」
聖矢「知り合い?」
ミリス「はい、エルネス精国の第5王女ですよ。」
聖矢「王女様が何でスノームの森に?」
ゴス王子「彼女も驚いてました。」
マリア「スノームで、匿うのは危険だと思います。」
聖矢「屋敷に連れて行くか…。」
マリア「その方が良いと思います。」
聖矢「わかった、ゴス王子アリス様を連れてきて。」
ゴス王子「はい!」
ゴス王女「私も行くわ。」
聖矢「わかった。」
ゴス王女とゴス王子は、ナターシャの元へ転移した。
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ゴス王子とゴス王女が、ナターシャの元へ戻って来た。
ゴス王子「ナターシャ!」
ゴス王子の呼び掛けに、ナターシャが降りてきた。
ナターシャ「おかえり。」
ゴス王子「屋敷に連れて行くって。」
ナターシャ「そうなるわよね。」
ゴス王女「ここからは、私がナターシャと行動するわ。」
ナターシャ「わかったわ。」
ゴス王子「アリス様、
行きましょうか?」
アリス「ええ。」
ゴス王子「ミリス様も居ますよ。」
アリス「ミリスって、マナードのミリス王女?」
ゴス王子「はい。」
アリス「そうなのね。」
ナターシャ「ゴス王子、よろしく。」
ゴス王子「はい!」
ゴス王子は、アリス王女を連れ転移した。
ナターシャ「じゃあ、盗賊団探しを再開しよう。」
ナターシャは、ゴス王女と空に飛び立った。
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ゴス王子とアリスが転移してきた。
アリス「ミリス!」
ミリス「お姉様!」
ミリスが、アリスに飛び付く。
アリス「ミリス、旅をしているって本当なの!?」
ミリス「はい、聖矢様やお仲間さんと一緒に旅をしでます。」
聖矢は、軽く頭を下げる。
アリス「貴方が、ミリスが言う聖矢さんね。」
聖矢「はい、光野・聖矢と言います。」
ミリス「聖矢様は、ガイアス王国とマナード帝国の伯爵様なのですよ。」
アリス「両国で伯爵??」
聖矢「はい、成り行きで…。」
アリス「はあ…、私はエルネス精国第5王女『アリス・ギア・エルネス』と申しますわ。」
聖矢「ゴス王子から聞いております。」
アリス「匿っていただけると聞きましたが…?」
聖矢「はい、ガイアスのお屋敷にて、過ごしていただこうと思ってます。」
アリス「ガイアスですか!?」
聖矢「はい、お嫌でしたら、ガイアス城かマナード城とかでも…。」
アリス「いえ、ただ驚いただけですわ。」
聖矢「そうですか…、グラスの町であれば、外で散歩もできますよ。」
アリス「そうなのですか!?」
聖矢「はい。」
マリア「メイドは私が手配しますよ。」
アリス「貴方は?」
マリア「私は、聖矢さんの領主代理をしている、『マリア・フォン・サクロン』と申します。」
アリス「そう…、わかったわ。」
聖矢「では、屋敷へ行きましょう。」
アリス「はい、お願いします。」
マリア「私は、実家からメイドを数人連れてきますね。」
シルフィー「マリアは、私が。」
聖矢「お願い。」
シルフィー・マリア「はい!」
こうして、聖矢・シンシア・ミリス・スーラ・ゴス王子・アリスは屋敷へ、シルフィー・マリアは、サクロン邸へ転移した。
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◆信用手形依頼書
Aランク盗賊の捕縛:
Bランク盗賊の捕縛:◯
Cランク盗賊の捕縛:
薬草×300/1000本
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今回の報酬
薬草×300
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名前:光野聖矢
Lv:52
(経験値:2126745 )
体力:4520
攻撃:540
防御:500
魔力:490
速度:450
幸運:400
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体攻防魔速運
◯〇○〇〇○
火水風光闇補回
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特殊
多弾・調剤・検査・召喚・変身・分身・錬金・安定
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/\/\/パーティー\/\/\
聖矢:lv.52
シルフィー:lv.52
ナターシャlv.53
フィオナ:lv.52
シンシア:lv.53
カロン:lv.45
スーラ:lv.48
ゴス王女:lv.45
コス王子:lv.43
マリア:lv.40
ミリス:lv.36
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読んでいただきありがとうございます。
森で倒れていた『アリス』を助けたナターシャ。
そして再び捜索を始めた。
感想や評価を頂けると幸いです。