第140話:ナダレの町(信用手形編)㉚
聖矢が、出発の準備をしていると。
聖矢「来たか。」
魔法陣から、シルフィー達が現れた。
ナターシャ「聖矢、おはよう!」
シルフィー・シンシア「おはようございます。」
フィオナ「おはよう。」
フィオナが聖矢に抱きつく。
聖矢「お、おっ、おはよう。」
ナタリー「聖矢さん、おはようございます。」
聖矢「ナタリーさん、おはようございます、良く眠れましたか?」
ナタリー「はい、ありがとうございました。」
聖矢「それは良かったです。」
マリア「聖矢さん、おはようございます。」
聖矢「マ、マリアも来たの!?」
マリア「ダメですか?」
聖矢「だ、ダメじゃないよ。」
ナターシャ「折角だから、一緒に行こうかなって。」
聖矢「屋敷は?」
マリア「ライムさんにお願いしてきました。」
聖矢「ライムさんなら大丈夫だな。」
マリア「はい、ライムさんが『経験しておいで。』と、送り出してくれました。」
聖矢「わかった、王都の外に出るから、これに着替えて。」
聖矢は、光のローブを渡す。
聖矢「そ、外に出てるから…。」
聖矢は、そそくさと部屋の外に出る。
ナターシャ「聖矢の顔赤かったね。」
≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈
5分後…。
ナターシャ「もう良いわよ。」
聖矢が部屋に入ると、ナターシャ達が、ニコニコしていた。
聖矢「何かあった?」
ナターシャ「別に〜…。」
聖矢「???」
ナタリー「でわ、出発しましょうか?」
聖矢「そうですね。」
聖矢達7人は、ナダレの町への街道へ向かった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
門番「ナダレの町へ行くのかい?」
聖矢「はい。」
門番「気を付けて行きな…、モンスターも強いが、盗賊が出るからな。」
聖矢「はい、気を付けます。」
門番「『夜襲の爪』に出会したら、絶対逃げるんだそうです。」
門番「ひい、でも『夜襲の爪』って?」
門番「夜襲の爪あはな、ナダレの町への街道に居る、凶悪な盗賊の一つだ。」
聖矢「やはり、殺されたりとか…?」
門番「ああ、強奪・殺し・人身売買とか、被害者が減らなくてな。」
聖矢「アジトは?」
門番「わからんな、手下すら捕まらんから、兵士共も困っていてな…。」
聖矢「そうですか…、取り敢えず気を付けて向かいます。」
門番「ああ。」
門番に、別れを告げ、会堂に入った。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
街道に入ると、道が森の中に延びている。
ナターシャ「深そうね。」
ナタリー「深いですよ。」
聖矢「どんなモンスターがいますか?」
ナタリー「ドラゴン系、グリフォン系ですね。」
聖矢「2種類だけなんですか?」
ナタリー「ですね、他のモンスターはいません。」
聖矢「それなら、大丈夫そうですね。」
ナタリー「月の塔や太陽の塔よりも強くなってますよ!」
ナターシャ「強いって言っても、ツインドラゴンくらいでしょ?」
ナタリー「以前のツインドラゴンくらいですね。」
聖矢「以前のとは?」
ナタリー「船で飛んでいたドラゴンですね。」
聖矢「あの時、見られてたんですか!?」
ナタリー「窓から微かにですが。」
聖矢「だとすると、気を引き締めないといけないですね…。」
ナタリー「森の中で野宿になりますが、大丈夫ですか?」
聖矢「てっ、ドラゴン居るんですよね?」
ナタリー「ああ、襲われないか心配なのですね。」
聖矢「はい…。」
ナタリー「大丈夫ですよ、そのまま寝ないので。」
6人「???」
ナタリー「召喚、ロックスライム!」
魔法陣からロックスライムが現れた。
ロックスライム「主、何の用ですか?」
6人「!?」
ナタリー「穴を掘って、寝床を作って。」
ロックスライム「わかりましたが、こちらの人間は?」
ナタリー「ナダレの町へ案内しているのよ。」
ロックスライム「そうですか。」
ロックスライムは、街道の脇に、穴を掘った。
ロックスライム「どうぞ。」
ロックスライムは、一瞬で穴を掘った。
6人「……。」
ナタリー「どうかしました?」
聖矢「一瞬でしたが…。」
ナタリー「特訓しましたから。」
ロックスライム「あれは、特訓というか、拷問だった気が…。」
ナタリー「ジロッ…!」
ロックスライム「と、特訓でした、特訓!」
聖矢「…。(大変だったんだな…。)」
心の中で、聖矢は思った。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
穴の中に入ると、7人が充分に眠れる広さがあった。
ロックスライム「これで良いですか?」
ナタリー「ええ、良いわ。」
ナターシャ「ナタリーさん、ロックスライム強くない!?」
ナタリー「そうね、特訓のおかげかしら。」
ロックスライム「ドラゴンと戦わされたりしましたから…。」
6人「……。」
ナタリー「ナダレの町で暮らすには、当然なのよ。」
聖矢「大変だったんだな…。」
聖矢は、ロックスライムを撫でる。
シルフィー「入り口は、塞がなくて良いのですか?」
ナタリー「大丈夫ですよ。」
ロックスライム「石で蓋をするので。」
ナターシャ「じゃあ、何か食べようよ。」
ナタリー「火はダメですよ!」
聖矢「大丈夫ですよ、ロンダの村で、干し肉を貰ったので。」
シルフィー「この前ですね。」
聖矢は頷く。
ナターシャ「えっ、いつ行ったの!?」
シルフィー「信用手形の時かな。」
聖矢「コボルトを倒すためにね。」
ナターシャ「本当に、この前じゃない!?」
聖矢「アズール一家に貰ったんだよ。」
ナターシャ「懐かしいわね。」
聖矢「今度、皆で会いに行こうか?」
4人「賛成!」
7人は、穴の中で、眠った。
***************
今回の報酬
特になし。
***************
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴
名前:光野聖矢
Lv:52
(経験値:2126745 )
体力:4520
攻撃:540
防御:500
魔力:490
速度:450
幸運:400
―――――――――――――――
体攻防魔速運
◯〇○〇〇○
火水風光闇補回
○○◯○✕✕✕
特殊
多弾・調剤・検査・召喚・変身・分身・錬金・安定
∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵
/\/\/パーティー\/\/\
聖矢:lv.52
シルフィー:lv.52
ナターシャlv.53
フィオナ:lv.52
シンシア:lv.53
カロン:lv.45
スーラ:lv.48
ゴス王女:lv.45
コス王子:lv.43
マリア:lv.40
ミリス:lv.30
\/\/\/\_/\/\/\
読んでいただきありがとうございます。
街道の森に入り、ナタリーからモンスターの事を聞く。
門番から聞いた、『夜襲の爪』を気にしながら、旅をする。
感想や評価を頂けると幸いです。