第118話:ナダレの町(信用手形編)⑧
聖矢達が、屋敷で寛いでいると。
ガタガタガタガタ!
窓が大きく揺れる。
3人「!?」
バサバサバサ、バサバサバサ!
聖矢「ツインドラゴンさんだな。」
ミリス「わかるのですか!?」
聖矢「翼の音がするからね。」
マリア「フィオナさんと、シンシアさんですね。」
ガチャッ!
フィオナ「ただいま!」
シンシア「ただいま戻りました。」
3人「おかえり!」
フィオナ「ツインドラゴンさんに送ってもらったよ。」
ミリス「せやあさん、当たりですね!」
マリア「素材は集まりましたが?」
シンシア「はい、沢山集まりました。」
フィオナ「ナターシャとシルフィーは、まだ?」
聖矢「帰るのは明日だつて。」
シンシア「聖矢さんは、何をされてたんですか?」
聖矢「ハッカーズの引越の準備かな。」
マリア「引越す土地の下見も行いました。」
シンシア「後は引越すだけですか?」
聖矢「まあ、そんな所かな。」
ミリス「聖矢様、明日もご用事ですか?」
聖矢「夜にはありますが、日中は大丈夫ですよ。」
ミリス「では、戦い方を教えてください!」
聖矢「!」
マリア「!」
シンシア「!」
聖矢「ミリス様にですか!?」
ミリス「はい、私も旅をしてみたいです!」
聖矢「危険が沢山あるんですよ!?」
ミリス「守られてばかりは嫌なんです!」
マリア「死ぬかもしれないんですよ?」
ミリス「それもわかってます!」
聖矢「ミリス様、武器は杖ですよね?」
ミリス「はい。」
聖矢「杖は後方で戦うんですよ?」
ミリス「ですので、剣を使った戦い方を教えてほしおのです!」
聖矢「ミリス様に怪我をさせると、皇帝に怒られそうなんだけど…。」
ミリス「では、お父様を説得したら良いですか?」
聖矢「ま、まあ、それなら…。」
ミリス「わかりました、白ちゃんをお借りします!」
マリア「え、ええ。」
ミリス「白ちゃん、マナード城へお願いしますわ。」
白ちゃんは少し戸惑うが。
白ちゃん「転移、マナード城!」
ミリスはマナード城へ転移した。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
マナード城へ帰ったミリスは…。
皇帝「ならん!」
ミリス「お父様、私も聖矢さんを手助けしたいんです!」
皇帝「危険すぎるからダメだ。」
デリア女王「そうよ、旅は危険よ。」
皇帝「聖矢は、どう言っているのだ?」
ミリス「…。」
皇帝「そうであろう、聖矢も危険だと思っているんだ。」
ミリス「でも!」
サビア皇子「じゃあ、兵士の訓練を耐えられたなら。」
皇帝「サビア、勝手に。」
サビア皇子「父上、ミリスは本気のようです。」
皇帝「うっ、うむ…。」
サビア皇子「1週間耐えられなかったら、諦めるんだぞ。」
ミリス「わかりました…。」
デリア女王「白ちゃん、聖矢さんに伝えてもらぇますか?」
白ちゃん「わかりました。」
デリア女王「お願いしますね。」
白ちゃん「転移、グラスの町の屋敷!」
白ちゃんは屋敷に転移した。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
グラスの町の屋敷では。
シンシア「聖矢さん、あれで良かったのですか?」
聖矢「まあ、無責任かもしれないけど、怪我でトラウマになっても困るし、皇帝なら親だから何か案を出してくれると思って…。」
シンシア「まあ、皇女様ですし、無理もさせられないですよね。」
マリア「でも、諦めてくれないと思いますよ。」
聖矢「多分ね。」
フィオナ「マリアは、旅しないの?」
マリア「私も、一緒に旅をしたいと言う願望はありますよ。」
聖矢「そ、そうなの!?」
マリア「はい、でも母は反対するでしょうし、裏でサポート出来るだけでも嬉しいので。」
聖矢「そうだったのか…、気を使わせていたんだな…。」
マリア「なので、ミリス様の事には答えてあげてください。」
聖矢「わかった、マリアも偶には出掛けよう。」
マリア「そうですね。」
白ちゃんが戻ってきた。
白ちゃん「ただいま戻りました。」
聖矢「おかえり。」
マリア「ミリス様はどうなりましたか?」
白ちゃんは、マナード城での事を話した。
マリア「兵士さんの訓練にですか…。」
聖矢「兵士の訓練は厳しいの?」
マリア「私の家だけかもしれませんが、体力づくりが主ですね。」
聖矢「大変そうだな…。」
白ちゃん「ミリス様の様子は、僕が見ておきます。」
聖矢「うん、頼む。」
白ちゃん「転移、マナード城!」
白ちゃんはマナード城へ戻って行った。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
翌朝…。
聖矢「今日は、帝都マナードに行ってくるよ。」
マリア「はい、ミリスさんを見に行くのですね。」
聖矢「まあ、他の用事もついでにね。」
マリア「わかりました、行ってらっしゃいませ。」
聖矢は外に出ると、ツインドラゴンに変身した。
聖矢「変身、ツインドラゴン!」
バサッ、バサッ、バサッ!
ツインドラゴン似、変身した聖矢は、帝都マナードへ向かった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
帝都の西側の雪原に降り立つと、変身を解いた。
聖矢「さあ、工場に行こう。」
聖矢は西門を入ると、ハッカーズ工場へやって来た。
聖矢「すみません。」
門番「はい、こちらはハッカーズの工場です。」
聖矢「店の移転について相談したいのですか?」
門番「少々おまちくださいあ。」
門番は、手紙をホーリースライムに渡すと転移した。
≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈≈
5分程して、ホーリースライムが手紙を持って戻ってきた。
門番「中で経営部の者がお待ちです?」
聖矢「ありがとうございます。」
聖矢は中に入っていった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
中に入ると、スーツ姿の男性が待ってきた。
職員「ようこそいらっしゃいました、要件は聞いているので、こちらへどうぞ。」
職員に連れられ会議室に通される。
職員「詳しい話をお聞きしましょう。」
カクカクシカジカ…。
聖矢はザネルの町のハッカーズで起こった事を話した。
職員「なるほど、そんな事が…。」
カクカクシカジカ…。
更に店長が閉店したい事と、聖矢が店毎ガイアス王国へ移転させたい事を話した。
職員「国外移転ですか…。」
聖矢「やはり、出来ないですか?」
職員「いえ、国外への販路が出来る事は、良いのですが。」
聖矢「??」
職員「国外への搬入には税金がかかるため、経費が…。」
聖矢「関税できたら、話はついていますよ。」
聖矢は、ガイアス王との話を話した。
職員「そこまでされていたのですね!」
聖矢「はい、お互いの国の行き来も問題ありません。」
職員「それなら、移転は大丈夫です。」
聖矢「では、グラスの町へ搬入して頂けるのですね。」
職員「少し書類へのサインをお願いします。」
聖矢は移転書・搬入変更書にサインをした。
職員「はい、これで手続き完了です。」
職員から控えの書類とホーリースライムを受け取る。
聖矢「ホーリースライム?」
職員「店舗が遠い場合の円滑化の為です。」
聖矢「なるほど、門番のホーリーストームと同じですか。」
職員「その通りです。」
聖矢「今日はありがとうございました。」
職員「いえ、店の経営が上手くいくよう祈っていますね。」
聖矢は工場を後にすると、マナード城へ向かった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
兵士「聖矢様、ようこそいらっしゃいました。」
聖矢「今日から、ミリス様が訓練していると思いますが。」
兵士「はい、見ていかれますかあ?」
聖矢「いえ、今日は様子を聞きに来ただけなので。」
兵士「では、陛下と謁見されますか?」
聖矢「そちらも今日はやめておきます。」
兵士「わかりました。」
聖矢は、マナード城を後にすると、南門を出ていった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
南門から少し歩くと。
聖矢「ツインドラゴンに変身して帰るから。」
ホーリースライム「わかりました。」
聖矢「変身、ツインドラゴン!」
聖矢はツインドラゴンに変身すると。
聖矢「背中に乗ってくれ。」
ホーリースライムは聖矢の背中に乗った。
バサッ、バサッ、バサッ!
聖矢は飛び立つと、グラスの町へ向かった。
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
聖矢「ただいま。」
マリア「おかえりなさい、ミリス様はどうでした?」
聖矢「実は、兵士さんに様子をきいただけなんだ。」
マリア「頑張っていたんですね?」
聖矢「そう言ってたよ。」
マリア「他の用事の方は?」
聖矢「ハッカーズの工場に行ってたんだ。」
聖矢はマリアに書類を渡す。
マリア「移転の書類ですか。」
聖矢「はい、工場の方にも許可はもらいました。」
マリア「では、いよいよですね。」
こうして、夕方を迎えるのだった。
***************
今回の報酬
特になし。
***************
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴
名前:光野聖矢
Lv:48
(経験値:1126745 )
体力:3220
攻撃:450
防御:400
魔力:420
速度:390
幸運:350
―――――――――――――――
体攻防魔速運
◯✕○✕✕○✕
火水風光闇補回
○○◯○✕✕✕
特殊
調剤・検査・召喚・変身
∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵
/\/\/パーティー\/\/\
聖矢:lv.48
シルフィー:lv.48
ナターシャlv.50
フィオナ:lv.48
シンシア:lv.50
カロン:lv.45
スーラ:lv.48
ゴス王女:lv.45
コス王子:lv.43
マリア:lv.40
ミリス:lv.30
\/\/\/\_/\/\/\/
読んでいただきありがとうございます。
いよいよハッカーズのお引越しが始まる。
感想や評価を頂けると幸いです。