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お題シリーズ2

いぬ増殖

作者: リィズ・ブランディシュカ



 おかしいうちの犬が増えている。


 見間違いじゃない。


 どう見ても増えている。


 一匹が二匹になっている。


 うちの黒柴のこたろーが、現実をバグらせて増殖してる。


 ものがぶれて見えるとかそういう次元じゃない。


 だって、いびき声が二匹分あるし。


 どうして?


 うちの犬になにがあったというの?


 このあいだ、一匹じゃさびしかろうと思って「ゆくゆくはもう一匹飼えたらいいよね」なんて話しかけたから分裂してしまったとでもいうの?


 犬は、異常事態なんて起こっていないみたいな顔で、のんびりお昼寝している。


 二匹ともまったく同じ寝息のリズムを立てている。


 怖い。


 見た目的には、ほのぼのしたこの光景が怖い。


 うろたえていると、迷い犬を探しているらしき飼い犬の声が聞こえてきた。


 その男性らしき人は、通行人らしき誰かと話をしていた。


 犬が逃げ出して困っている。


 その犬の特徴は、黒の柴犬。


 お昼寝をするのが好き。


 混乱しているのか、この辺りに同じブリーダーからひきとられた兄弟がいるらしい事も喋っていた。


 私は二匹の犬を見た。


 当てはまってた。


 心なしか、一匹の犬の体格が小さく見えた。


 私は「そういう事か」と安堵して、その迷い犬探し中の男性へ話しかけにいった。


 そうだよね。


 まったく何もないところから突然生物が増えるわけがない。



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