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その9、一番最初の読者は自分、一番最後の読者にも自分ぐらいは居て欲しい

書きたかったものと、読みたかったものは全くの別物なのでしょう。

今にして思い返せば、自分が好きだと感じ取ったものと自分が作りたかったものというのに大きな乖離を感じます。

私の心はとても脆くて弱いからこそ、独力では無く誰かを頼るべきでした。

あの人みたいな小説を書こう。

そう思った過去の自分に「このまま書いていいのか?」「本当に続けていいのか?」と常に尋ねて頼り続けるべきでした。


誰かの中にちゃんと自分を含めていれば、きっとまだ何とかなります。


もう駄目そう、諦めそう、エタりたいと思ったら、始めた時の自分の気持ちを思い返してみるといいでしょう。

過去の自分と目を合わせて、このまま続けるべきか問い直しましょう。

過去の自分が今の自分を見据えて頷いてくれる風景が見えるならまだ諦めきれないということでしょう。

私の時は首を振られてしまいましたが。


もし諦めてもいいと思ってしまっても、少なくとも自分二人が納得してくれるならきっと大丈夫でしょう。

今の自分と過去の自分が納得してくれるなら、それはきっと十分でしょう。

心は折れても生きていけますからね。


読んで欲しい誰か1人の中に自分がいるのであれば、無理せず書き続けられると思います。

小説でも、イラストでも、感想でも、レビューでもなんであれ。


それでも誰かが欲しいと思ってしまうのであれば、まず他の人の誰かになってみてください。

自分が求める誰かではなく、他の誰かが求める誰かになれば別な風景が見えて進みたい場所が見つかるかもしれません。

見たくないものが見えるかもしれません、自分の性癖に気づくとか。


それはただの時間稼ぎにしかならないかもしれません。

余力が無い以上、全ての時間と全ての力を自分だけに集約した方が良い筈です。

いっそのことスパッと諦めた方がスッキリして新しいことに費やす時間を増やせます。


でもそのほんの僅かで間に合うかもしれません、助かるかもしれません。

作者とか読者とか傍観者とかお互い向き合う誰かではない、全く別の誰かが訪れる時間稼ぎになってくれるかもしれません。

同じものを見れなくても、同じ方向を見ていると思える誰か、相棒とも思える誰かが現れるかもしれません。

もしくは自身が確たる誰かになれるかもしれません。


残念なことに、なれるかどうかは知りません。

私には最期まで現れませんでしたから。


日記をつけましょう。

適度なペースを見つけましょう。三日坊主は貴方の歩幅を教えてくれます。


日記をつけましょう。

惰性で続けて疲れてきたら、コーヒーでも飲んで休憩しましょう。


日記をつけましょう。

誰かの感情の嵐に引き裂かれないように、自分の心根を育みましょう。


日記をつけましょう。

見せるために書くことも、秘するために書くことも、どちらも続ける理由になれます。


日記をつけましょう。

キーボード、ペン、カメラ、無理しないやり方で残しましょう。


日記をつけましょう。

自分が憧れていた一番最初、本当に一番古い最初、心が一番無防備だった時の憧れを思い出しましょう。


日記をつけましょう。

性癖は公開せずに、そっと閉じておきましょう。


日記をつけましょう。

昔の自分が見たかった風景を今の自分が作りましょう。


日記をつけましょう。

自分が読みたいものを自分が書き続けましょう。


日記をつけましょう。

無理せず。


無理だと感じたら、ちょっとした休憩だと言い張りましょう。

いつか再開できると思えた方が、投げ出すと決意するよりかはきっといいです。


他でもない誰か、少なくとも自分自身が最期まで自分のファンで居られますように。


以上、ありがとうございました。

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