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我が人生  作者: 下水管
17/24

金の使い道1

ギルドから出たあと、俺たちがいない間にまた増えてきたゴミを掃除する。


空がオレンジを通りすぎて、少し暗くなってきた頃に仕事を終え、酒場に戻った。


「はい、これがゴミ掃除のお礼だよ。」

そう言って、俺とセラの2人分、大賤貨1枚を貰った。まあ、子供にあげる小遣いだ。こんなものだろう。

俺とセラは閑散とした住宅街を通り抜け、孤児院へと向かう。

「えらい人とはなすのは疲れたけど……紅茶美味しかったね」

「ま、孤児院では紅茶なんざでてこないからな。」

出てくるのは主に井戸で汲んだただの水だ。


「……そういえば。」

俺はクラリスから貰った金貨2枚をアイテムボックスから出す。

「き、金貨………?」

セラが目を丸くしている。

「身分証明手帳もこれなら発行して貰えるな。」

身分証明手帳の発行には銀貨1枚。

まず、本来なら生まれた後に戸籍に登録されて貰うはずの証明書さえ無い孤児院の子供達は、先ずは金を貯めて身分証明手帳を発行するのが目的なのだ。その後、12歳までに働ける場所が定まった子から出ていくのが決まりだ。因みに、もしも俺が孤児院のあるこの町についていなければ、そのまま奴隷にでも落とされていたかもしれない。

「取り敢えず、半分の金貨1枚は孤児院に寄付するか。」

「もう1枚はどうするの?」

「もう1枚は……まあ明日考えるさ」

子供らしく、急に切り替わってしまう脈絡の無いセラの話を聞きながら歩く。

といっても、主に話されるのは今日の仕事のゴミがすごかった、とかそんなものだ。やがて俺達は孤児院につくと、今日も門のところで俺達の帰りを待っていた院長に話しかける。

「院長、これやるよ」

「これは……金貨?」

「あぁ、孤児院に寄付するよ。」

「……いや、うん、有難う。いや違う、これ何処で手に入れたんだい?」

「どこって………仕事かな。」

「……いったいどんな仕事をしたら数時間でこんな稼げるんだい?何か危険なことしてないよね?体の中身が一部無くなってるとか…………」

「だ、大丈夫ですって。」

……でも俺だったら中身が一部なくなっても回復出来そうだな…。

「…………危険といえば、ここら辺の近くにある高級住宅街ならまだしも、商店街より向こうの住宅街には余り近づいたらダメだよ?」

「何でです?」

真面目に授業を受けているセラも首をかしげているから、院長の話を聞き逃したとかはなさそうだが… ……

「子供に話すような無いようではない気がするんだが……実はバラバラ死体が発見されてね。」

まさか…………。

「凍結されてされて固められたあと、見えにくい路地の影に押し込められてあったらしいんだ。」

「き、気を付けます。」

俺なんだよなぁ………それ。

「うんうん。…………さて、皆で夕食を食べようか。それと、金貨はほんとに貰って良いのかい?銀貨100枚分だよ?確かに助かるけれど…………」

「良いってば。もう1枚持ってるし。」

「も、もう1枚あったのかい?………じゃあ、有難う。貰っておくよ。さあ、寒くなってくる前に早く夕食にしよう。」

「「へ(は)~い」」




今日も長机に座って皆で消化しやすいように煮崩した野菜の入っているスープを食べる。入っているのは簡素な野菜ばかりであるが、スープがトロトロになっていて中々美味しい。

「暖かくて美味しいね」

「せやな」

スープの横にあるパンを漬けて食べる。ちょっと食感にジャリッとした物が混ざるが問題は無い。このスープとパンの合計で大体賤貨25枚だそうだ。四人家族なら大体1銀貨で1ヶ月分の食費という所だろうか。つまり身分証明手帳の再発行には1ヶ月分の食費が飛ぶわけだ。二度と無くさない様にしないといけないな。


食事が終わって皆が寝静まってから、俺とセラは孤児院の裏手に出る。

約束だからな。セラの訓練。

眷属達を召還して横で訓練させつつ、セラのステータスを確認する。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

職業:孤児

種族:人間

性別:女

名前:セラ(■■■)

年齢:6歳


LV:1

HP:15/15

MP:5/5


筋力:10

物理耐久:10

魔法耐久:10

敏捷:10

体力 :10

魔力出力:1


スキル

「痛覚耐性lv1」


[称号]

なし

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


うわあ………名前の横の(■■■)とかいうもはや読めない名前とか、結構キツイ痛みを何度も食らわなければ習得出来ない《痛覚耐性》スキルがなぜあるのかとか見るだけで気分が暗くなる。


………何かあったら身を守れるように徹底的に鍛えてやろう。そう決心して、俺は土魔法で作った長剣を持たせてみる。俺の筋力であれば棒切れか何かのように振り回せるが……

「重い……」

持ち上げるだけでも相当きつそうだ。構えさせてみると足と手が震えて前傾姿勢になっている。こりゃ無理だな。

「じゃあこっちにしよう。」

無理そうなので今度は土の短剣を持たせてみる。

「う………」

今度は何とか持てたが、持つので精一杯か。振るには両手を使わなければならないだろう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

種族:「人間」

性別:男

名前:オグロ

年齢:7


LV:11

HP:800/800

MP:600/600


筋力:650

物理耐久:360

魔法耐久:320

敏捷:510

体力 :620

魔力出力:270


スキル

「アイテムボックス」

「ステータス偽装」

「ステータス回覧」

「魔石吸食」

ーー《エルフロッグの舌》

ーー《ラリアットシザーの大鋏》

ーー《テラーマンティスの鎌》

「暗視lv4」

「索敵lv5」

「剣術lv1」

「短剣術lv1」

「体術lv6」

「斧術lv1」

「槌術lv1」

「鎌術lv2」

「掘削lv4」

「闘気lv3」

「剛力lv4」

「火魔法lv5」

「水魔法lv3」

「氷魔法lv3」

「土魔法lv6」

「風魔法lv3」

「雷魔法lv3」

「光魔法lv2」

「闇魔法lv2」

「治癒魔法lv7」

「錬金魔法lv3」

「生活魔法lv1」

「魔力精密操作lv5」

「魔法多重発動lv3」

「複合魔法lv3」

「魔力感知lv3」

「魔力視認lv3」

「下級眷属生成lv5」

「危機感知lv2」

「気配察知lv3」

「気配遮断lv3」

「潜伏lv3」

「隠密lv3」

「衝撃耐性lv1」

「切断耐性lv1」

「痛覚耐性lv8」

[称号]

「魔喰ライ」「御主人様」「お手伝いさん」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

もしも本気で打ち合ったらセラが不味い事になってしまうので、俺も土短剣を作って取り敢えずセラに俺がガードしているところに打ち込んでみて貰う。

「やっ………!」

カン、と音がしてセラの短剣が弾き返される。

……うむ、取り敢えずどのくらい力を入れれば良いのかはわかった。

まずはセラに短剣で素振りをさせる。

「ハア、ハア……」

10回位振っただけで息も絶え絶えになってしまった。まずは体力をつけるところからか。

その日はセラに腿上げなどの体力強化をさせるだけで終わってしまった。


孤児院の就寝部屋に戻ると、セラはすぐに寝てしまう。いつもは眠くなるまで俺に話しかけてくることを思えば、かなり疲れていたらしい。

俺は俺で明日の生活に支障が無いようにすぐに寝た。



次の日。

セラと一緒に食堂へ行こうとしていると。

「か、体が痛い……」

激しい筋肉痛になってしまったセラは俺の体に縋り付きながら立ちあがる。まるでKO寸前のボクサーの様な感じだったので治癒魔法で筋肉痛を治してやった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

職業:孤児

種族:人間

性別:女

名前:セラ(■■■)

年齢:6歳


LV:2

HP:23/23

MP:10/10


筋力:17

物理耐久:16

魔法耐久:11

敏捷:18

体力 :17

魔力出力:1


スキル

「痛覚耐性lv1」


[称号]

なし

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

レベルが1上がっている。流石にレベル1だと上がるのも早いようだ。少しだけステータスも増えたし、これから少しずつ訓練も楽になっていくだろう。…………といっても、ステータスの上昇に伴って訓練もきつくする予定なので一概に楽とは言えないが。


頬杖をついて授業を聞き流しながら、時間の無駄を省くために秘密裏にスキルを発動させまくって経験値貯めに勤しむ。魔法は流石にばれそうなのでやらないが。と、そんな事をしていると。今は俺の中に居る眷属達との不可視の繋がり。そのパスを引っ張ったりして強めたりすることで………

《《毒液lv2》《毒針lv2》《連携lv3》《硬化lv1》《繰糸術lv3》《裁縫lv2》《跳躍lv1》《蟻酸lv2》《火耐性lv1》《栽培lv2》《樹木生成lv1》《木魔法lv1》《貯蓄lv3》スキルを獲得しました》

《《腕部硬化》スキルが、上位スキル《硬化》に統合されました》

《眷属との強い干渉を確認。眷族への一方的なステータス補正が相互の補正へと変化します》

眷族の持つスキルを取得、さらに今まで眷属だけのステータスが強化されていたのが、俺のステータスにも補正が入るようになった。

「名前も付けてやるか。」

暇なついでに眷属達へ名前をやることにした。蜂、蜘蛛、蟻、蠍、苗木の順番に、「シルフィ」、「カンナ」、「バテラ」、「レン」、「イーリス」とした。

パスを通して、今は俺の中に居る眷属達の喜びが伝わってくる。喜んでもらえて何よりだ。



さて、やっと退屈な授業が終わった。今日も酒場の掃除をする予定だ。

「さて、今日も薄給を貰いに行くとするか。」

俺はセラと連れて教室を出た。














教室の中から向けられる、一人分の粘着質な視線を置き去りにして。











ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

種族:「人間」

性別:男

名前:オグロ

年齢:7


LV:11

HP:830/830

MP:620/620


筋力:680

物理耐久:390

魔法耐久:350

敏捷:550

体力 :650

魔力出力:280


スキル

「アイテムボックス」

「ステータス偽装」

「ステータス回覧」

「魔石吸食」

ーー《エルフロッグの舌》

ーー《ラリアットシザーの大鋏》

ーー《テラーマンティスの鎌》

「暗視lv4」

「索敵lv5」

「剣術lv1」

「短剣術lv1」

「体術lv6」

「斧術lv1」

「槌術lv1」

「鎌術lv2」

「掘削lv4」

「闘気lv3」

「剛力lv4」

「火魔法lv5」

「水魔法lv3」

「氷魔法lv3」

「土魔法lv6」

「風魔法lv3」

「雷魔法lv3」

「光魔法lv2」

「闇魔法lv2」

「治癒魔法lv7」

「錬金魔法lv3」

「生活魔法lv1」

「魔力精密操作lv5」

「魔法多重発動lv3」

「複合魔法lv3」

「魔力感知lv3」

「魔力視認lv3」

「下級眷属生成lv5」

「危機感知lv2」

「気配察知lv3」

「気配遮断lv3」

「潜伏lv3」

「隠密lv3」

「毒液lv2」

「毒針lv2」

「連携lv3」

「硬化lv1」

「繰糸術lv3」

「裁縫lv2」「潜伏lv2」

「跳躍lv1」

「蟻酸lv2」

「火耐性lv1」

「栽培lv2」

「樹木生成lv1」

「木魔法lv1」

「貯蓄lv3」

「衝撃耐性lv1」

「切断耐性lv1」

「痛覚耐性lv8」

[称号]

「魔喰ライ」「御主人様」「お手伝いさん」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ランク1

種族:ビー

性別:メス

名前:シルフィ


LV:1

HP:80/80

MP:50/50


筋力:55

物理耐久:30

魔法耐久:30

敏捷:100

体力 :60

魔力出力:15


スキル

「毒液lv2」

「毒針lv2」

「連携lv3」

「硬化lv1」

[称号]

「眷属」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ランク1

種族:シュピンネ

性別:メス

名前:カンナ


LV:1

HP:60/60

MP:60/60


筋力:70

物理耐久:25

魔法耐久:35

敏捷:110

体力 :50

魔力出力:15


スキル

「繰糸術lv3」

「裁縫lv2」

「潜伏lv2」

「跳躍lv1」


[称号]

「眷属」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ランク1

種族:アーマイゼ

性別:メス

名前:バテラ


LV:1

HP:100/100

MP:40/40


筋力:85

物理耐久:45

魔法耐久:15

敏捷:70

体力 :75

魔力出力:15


スキル

「蟻酸lv2」

「硬化lv1」

「衝撃耐性lv1」

「掘削lv1」


[称号]

「眷属」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ランク1

種族:スコルピオン

性別:メス

名前:レン


LV:1

HP:120/120

MP:30/30


筋力:95

物理耐久:35

魔法耐久:20

敏捷:60

体力 :85

魔力出力:10


スキル

「毒液lv2」

「毒針lv2」

「腕部硬化lv1」

「火耐性lv1」



[称号]

「眷属」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ランク1

種族:デンドロン

性別:メス

名前:イーリス


LV:1

HP:120/120

MP:120/120


筋力:40

物理耐久:20

魔法耐久:20

敏捷:15

体力 :40

魔力出力:30


スキル

「栽培lv2」

「樹木生成lv1」

「木魔法lv1」

「治癒魔法lv1」

「貯蓄lv3」



[称号]

「眷属」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

蜂=ビー、シュピンネ=蜘蛛、アーマイゼ=蟻、スコルピオン=蠍、デンドロン=木です。

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