第25話「嘘から生まれた愛」【前編】
【シーン:病院・個室】
救出から二日後。
ジュンソクはまだ意識が不安定なまま、治療室に横たわっていた。
その隣の部屋で、
ヨンジュンとセリナは、ほとんど言葉を交わしていなかった。
沈黙が続く。
空気が、重い。
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【シーン:ヨンジュンの葛藤】
ヨンジュンは、
窓の外の風景を見つめながら、
拳を握っていた。
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(俺は……最初から、嘘ばかりだった。)
(復讐のために近づいて――)
(でも今は……)
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彼の胸には、
もはや怒りや復讐ではなく、
セリナへの“本物の想い”があった。
だが、それを口にすればするほど、
最初の嘘が重くのしかかる。
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「セリナに……全部、話すべきか……」
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誰にも届かない、
自問の声。
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【シーン:セリナの迷い】
一方、セリナもまた悩んでいた。
あの日、ヨンジュンがすべてを賭けて守ってくれた。
あの温もりは、間違いなく“愛”だった。
でも――
彼の目に、時折映る“影”を、
彼女は確かに見ていた。
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(あなたは、まだ全部を見せていない。)
(でも、私が信じたいのは――)
(あなたの“今”なんだ。)
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【シーン:すれ違い】
その日の夜、
ヨンジュンはセリナの病室を訪れた。
だが、彼女はベッドの上で本を読みながら、
静かに言った。
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「今日は、話したいこと……ある?」
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ヨンジュンは、一瞬だけ躊躇した。
だが、口を開こうとしたその瞬間――
病室のドアがノックされた。
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「……ジュンソクさんが目を覚まされました。」
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看護師の声。
二人は同時に立ち上がった。
想いを交わすタイミングは、
またしても“運命”にすり抜けられていく。
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(続く・中編へ)
今、ふたりは明確な想いを持ちながらも、
過去の“嘘”と“真実”の狭間で、
言葉にできずにいる。
でもこのあと、決定的な何かが起こる――!




