第24話「奪われた未来」【前編】
【シーン:森の中・夜明け】
まだ薄暗い森の中を、
ヨンジュンはセリナを抱きかかえたまま走っていた。
背後では銃声も、追手の気配も、徐々に遠のいていく。
だが、安心する暇などなかった。
ジュンソクを――
兄を、置いてきてしまったのだ。
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(必ず迎えに行く。)
(必ず――取り戻す。)
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ヨンジュンは、心に固く誓った。
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【シーン:隠れ家】
森を抜けた先に、
小さな廃工場があった。
そこに身を隠し、
セリナの肩の傷を応急処置する。
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「痛むか?」
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ヨンジュンが問うと、
セリナは首を振った。
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「平気。……あなたがいるから。」
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か細い声だったが、
その笑顔には確かな強さがあった。
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【シーン:暗い報せ】
だが――
そこへ一本の連絡が入った。
ジュンソクを追った黒服の一味からだ。
無記名のメールに添付されていたのは、
暗闇の中、血まみれで縛られたジュンソクの写真。
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(ジュンソク!!)
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胸を抉られるような痛み。
だが、それだけではない。
そこには、冷たく短いメッセージが添えられていた。
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『お前の未来は、俺たちが奪う。』
『今度こそ、お前のすべてを壊してやる。』
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【シーン:ヨンジュンの怒り】
ヨンジュンは、
携帯を握りしめたまま震えた。
怒り。
悔しさ。
そして――焦り。
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(未来を奪わせてたまるか。)
(今度こそ、俺が――守る。)
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【シーン:セリナの手】
そっと、セリナがヨンジュンの手に自分の手を重ねた。
その温もりが、
彼を冷静さへと引き戻した。
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「行こう。」
「ジュンソクを、未来を――取り戻しに。」
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ヨンジュンは、
深く頷いた。
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(続く・中編へ)




