第22話「あなたを守るために」【中編】
【シーン:病室・静かな時間】
ヨンジュンは、
リハビリ用の松葉杖を使いながら、
ゆっくりと歩く練習を始めていた。
セリナは、少し離れた場所で、
彼を心配そうに見守っている。
**
「……無理しないで。」
**
ヨンジュンは、
にやりと微笑んだ。
**
「……こんなの、
かすり傷みたいなもんだ。」
**
でも、
その額にはうっすら汗が滲んでいた。
無理をしていることは明らかだった。
**
【シーン:未来を歩くために】
ヨンジュンは、心の中で呟いていた。
**
(俺は、もう後ろには戻らない。)
(前だけを、見て進む。)
(お前と一緒に、生きるために――。)
**
足に力を込め、
もう一歩。
倒れそうになったその瞬間、
セリナが駆け寄って支えた。
**
「もう、無理しないでってば!」
**
ヨンジュンは、
苦笑しながら彼女に寄りかかる。
**
「……悪い。
でも、ありがとう。」
**
【シーン:小さな幸せ】
ふたりは、
小さなベンチに腰掛けた。
外の庭には、春の花が咲き始めている。
**
「退院したら、
どこか静かな場所に行こうか。」
**
ヨンジュンが言った。
セリナは、目を輝かせた。
**
「海が見たいな。」
「青くて広い海。」
**
ヨンジュンは、
優しく笑った。
**
「……ああ、連れていく。」
「世界で一番きれいな海を、
お前に見せる。」
**
**
【シーン:忍び寄る影】
だが、その頃――
病院の外では、
黒い車に乗った男たちが動き出していた。
ハン・ギョンウの残党。
彼らは、ヨンジュンとセリナの行動を監視し、
復讐のタイミングを計っていた。
**
「次こそ――逃がさない。」
**
暗い車内で、
一人の男が不気味に呟いた。
⸻
(続く・後編へ)




