第21話「走るダンプ、叫ぶ名」【中編】
【シーン:ソウル・カフェ前・混乱】
車道に飛び出すヨンジュンとセリナ。
背後では、
黒いバンが急ブレーキをかけることなく、
暴走する大型ダンプを誘導するように動いていた。
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――これは偶然じゃない。
確実に、狙われている。
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ヨンジュンは、
セリナの腕を強く引き寄せ、
路地裏へ飛び込んだ。
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【シーン:追う影】
しかし、
ダンプだけではない。
数人の黒服たちが、
路地裏に向かって追いかけてくる。
明らかに、計画された”襲撃”。
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「セリナ、離れるな!」
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ヨンジュンは、
必死に叫びながら走った。
セリナも、
震えながら彼にしがみついていた。
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(絶対に……絶対に、守る!)
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【シーン:行き止まり】
だが、
細い路地の奥で、
ヨンジュンたちは行き止まりに追い詰められる。
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壁を背に、
ヨンジュンは周囲を睨んだ。
黒服たちが、じりじりと距離を詰めてくる。
その後ろでは、
黒いバンがゆっくりと停まり、
運転席から誰かが降りてくる。
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【シーン:姿を現す男】
降り立ったのは――
チェ・ミランだった。
黒のコートに身を包み、
無表情でヨンジュンたちを見下ろしていた。
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「――久しぶりね、ジン・ヨンジュン。」
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冷たく、氷のような声。
背筋をなぞるような悪寒。
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ヨンジュンは、
セリナを背後に庇いながら、低く唸った。
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「……貴様か。」
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【シーン:対決の予感】
ミランは、
手に小さなリモコンを掲げて見せた。
ボタン一つで、
ダンプを再び暴走させる仕組み。
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「選びなさい。」
「自分が死ぬか、
彼女を差し出すか。」
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冷酷な、
余裕に満ちた声だった。
この女は、
本気で二人を破滅させるつもりだ。
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ヨンジュンは、
拳を握りしめた。
セリナの手を、
そっと後ろで握る。
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(俺は――絶対に、守る。)
(何があっても――!)
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(続く・後編へ)




