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紅蓮の契約  作者: ZEN
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第21話「走るダンプ、叫ぶ名」【前編】

【シーン:ソウル・夕暮れ】


赤く染まった街並み。

ビル群の間を、冷たい風が吹き抜ける。


ヨンジュンとセリナは、

小さなカフェで静かにコーヒーを飲んでいた。


互いの存在を、ただ隣に感じながら。


**


【シーン:穏やかな時間】


二人の間に、

ようやく訪れた小さな平穏。


セリナは、そっと笑った。


**


「こうしてるだけで、

 夢みたいだね。」


**


ヨンジュンも、かすかに微笑んだ。


**


「……これが、普通の幸せってやつか。」


**


互いに目を合わせ、

小さな、でも確かな喜びを噛みしめる。


**


【シーン:不穏な気配】


だが。


その平穏は、

音もなく破られる。


**


カフェの外――


一台の黒いバンが、

不自然なスピードで交差点に現れた。


かつて、あの日――

ヨンジュンの父を奪った、あの悪夢のように。


**


【シーン:走るダンプ】


さらにその背後から、

猛スピードで突っ込んでくる大型ダンプカー。


運転席には誰もいない。


完全な”事故”ではない。

明らかに仕組まれた、“殺意”。


**


【シーン:ヨンジュンの本能】


瞬間、ヨンジュンの身体が反応した。


セリナを、無意識に庇いながら立ち上がる。


外へ――

あのダンプが向かってきている。


誰も気づいていない。


だが、彼だけは、

はっきりと見ていた。


**


【シーン:胸に蘇る記憶】


脳裏をよぎる、あの夜。


父の叫び。

砕けるガラス。

止まった時間。


**


(同じことは――絶対に繰り返さない!)


**


ヨンジュンは、

セリナの手を強く掴んだ。


**


「走れ!!」


**


叫びと共に、

彼女を引き寄せ、走り出す。



(続く・中編へ)

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