第19話「重なる罪と罰」【中編】
【シーン:検察庁・取調室】
無機質な空間。
白い壁と、硬い椅子。
冷たい蛍光灯の光。
ヨンジュンは、
ひとり座っていた。
対面にいるのは、無表情の検事。
机の上には、
孤児院時代の古い事件記録が置かれている。
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【シーン:検事の追及】
検事は、
冷たく言い放った。
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「ジン・ヨンジュン――」
「あなたは少年時代、
窃盗を行った過去がありますね?」
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ヨンジュンは、
ゆっくりと頷いた。
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「……はい。」
「生きるために、
やりました。」
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堂々と、
逃げることなく、答えた。
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【シーン:静かな反撃】
検事は、さらに言葉を重ねた。
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「しかし――」
「現在あなたは、財閥の中枢にまで入り込み、
裏社会と接点を持った疑惑もあります。」
「ジン・ヨンジュン。あなたの存在自体が”危険”だと、
世間は見ています。」
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ヨンジュンの拳が、
机の下でぎゅっと震えた。
だが、彼は感情を抑え、
真っ直ぐに答えた。
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「俺は、復讐のために生きてきました。」
「でも――今は違う。」
「守りたい人ができたんです。」
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【シーン:セリナの想い】
その頃。
セリナは、検察庁の外で待っていた。
冷たい雨が、
静かに降り始めていた。
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(ヨンジュンさん……)
(あなたがどんな過去を背負っていても、
私は絶対に、あなたを信じる。)
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【シーン:ジュンソクの登場】
さらに、
少し離れた場所。
ジュンソクが、
傘も差さずに立っていた。
セリナに気づくと、
ゆっくりと近づいてくる。
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「……ヨンジュンは、
一人じゃない。」
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「俺たちも、支える。」
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ジュンソクの瞳には、
確かな決意が宿っていた。
かつては憎しみ合った兄弟。
だが今、彼もまた”赦し”の道を選んでいた。
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(続く・後編へ)




