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紅蓮の契約  作者: ZEN
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第15話「壊れた約束」【前編】

【シーン:ソウル・閑静なカフェ】


春の風が、

窓越しに優しく吹き込む。


ヨンジュンとセリナは、

隅の席に並んで座っていた。


コーヒーの香り。

静かな空気。


まるで、

今までの嵐が嘘のような、穏やかなひとときだった。


**


【シーン:小さな未来の話】


「田舎で、小さなカフェをやるのもいいな。」


ヨンジュンがふと漏らした。


セリナは、驚いたように彼を見たあと、

すぐに微笑んだ。


**


「あなたが淹れるコーヒー……飲んでみたい。」


「きっと、すごく苦くて、

 でも、優しい味がしそう。」


**


ヨンジュンは、

照れくさそうに、視線を逸らした。


こんな未来を夢見られる日が、

本当に来るなんて――


昔の自分には、想像もできなかった。


**


(これからは、守りたい。)


(この小さな幸せを、

 この手で守り抜きたい。)


**


【シーン:差し込まれる影】


だが。


二人の前に、

黒いスーツ姿の男たちが現れた。


ハンギョングループの使い。


ハン・ギョンウの命令だった。


**


「ジン・ヨンジュン様、

 ハン・ギョンウ総帥がお呼びです。」


「今すぐ、お越しください。」


**


ヨンジュンは、

瞬間、鋭い目に戻った。


セリナも、隣で息を呑んだ。


(父が、動いた――?)


**


【シーン:セリナの懇願】


セリナは、

ヨンジュンの袖を掴んだ。


震える声で言った。


**


「行かないで……!」


「また、あなたを奪われるのが怖い……!」


**


ヨンジュンは、

優しく彼女の手を取った。


そして、囁く。


**


「大丈夫だ。」


「必ず、戻ってくる。」


**


それは、

彼女との“約束”だった。


**


【シーン:ヨンジュンの決意】


ヨンジュンは立ち上がり、

黒服たちに向き直った。


**


「案内しろ。」


**


静かで、

しかし一切の迷いのない声だった。


彼は、自ら嵐の中心へ歩き出す。


すべてを終わらせるために――。



(続く・中編へ)

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