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紅蓮の契約  作者: ZEN
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第11話「裏切りの予感」【後編】

【シーン:市街地・カーチェイス】


バンは、

幹線道路を外れ、さらに細い裏路地へ滑り込んだ。


黒塗りの追跡車は、なおも距離を詰めてくる。


逃げ場は、もうない。


**


ヨンジュンは、一瞬、セリナを見た。


怯える彼女。


それでも、信じようとする、必死な瞳。


(もう――迷わない。)


**


ヨンジュンはハンドルを切り、

バンを急停止させた。


タイヤが悲鳴を上げ、

煙が舞う。


**


【シーン:ヨンジュンの決断】


「ここで別れる。」


静かに、でも絶対的な声で言った。


**


「は……?」


セリナは、絶句する。


ヨンジュンは、

彼女の肩をぎゅっと掴み、

目をまっすぐに見つめた。


**


「奴らの標的は俺だ。」


「俺が囮になる。」


**


「お前は、この先のバス停まで走れ。」


「そこに、ドフンが待ってる。」


**


セリナは、首を振った。


「いや……いや……一緒に……!」


必死にすがる声。


**


だがヨンジュンは、

苦しそうに笑った。


「お前は生きろ、セリナ。」


「俺のためじゃない。

 お前自身のために。」


**


【シーン:強制的な別れ】


ヨンジュンは、

セリナを強引に車外へ押し出した。


ドアが閉まる。


バンは、再び猛スピードで走り出す。


セリナの涙で滲む視界の中、

バンが小さくなっていく。


**


【シーン:ドフンとの再会】


必死でバス停へ走ったセリナを、

待っていたのは――


パク・ドフンだった。


ドフンは、小さな声で言った。


「……遅かったな。」


その手には、銃。


セリナの心臓が、凍りついた。


**


【シーン:裏切り】


ドフンは、

無表情でセリナに銃口を向けた。


「ごめん、セリナ嬢。」


「これが……俺に与えられた任務だ。」


**


全ては、

最初から仕組まれていた。


**


ヨンジュンの囮作戦すら、

ハン家の掌の上だった。


**


【シーン:ヨンジュンの異変】


そのころ。


走り続けるバンの中で、

ヨンジュンも異変に気づいていた。


(おかしい……)


(追っ手が、来ない。)


**


その瞬間、背筋を冷たいものが走る。


――これは、罠だ。


**


「セリナ!!」


ヨンジュンは、絶叫した。


だが、その声は、

彼女には届かない。


**


【シーン:闇に沈む】


銃口を向けられたまま、

セリナは、目を閉じた。


(ヨンジュン……)


(私……信じてるから。)


**


小さく、かすかに、

微笑んで。



【第11話 完】

ここから物語は、さらに加速する。


セリナは、絶体絶命の危機。

ヨンジュンは、すべてを理解したうえで、

彼女を救いに動き出す。


次回、第12話「消された過去」で、

いよいよ”隠された真実”が暴かれ、

過去の罪が二人に牙を剥く。

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