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紅蓮の契約  作者: ZEN
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第9話特別編「歪んだ絆、狂った愛」

今、セリナとヨンジュンが絆を深めたその裏側で、

カン・ジュンソクの”狂気”がどれだけ肥大しているのか

【シーン:ジュンソクの隠れ家・深夜】


暗い部屋。

灯りは消え、ただモニターの明かりだけがぼんやりと揺れている。


カン・ジュンソクは、

そのモニターを見つめていた。


映し出されているのは、

森の中に身を潜めるヨンジュンとセリナの姿。


優しく、寄り添い合う二人。


**


ジュンソクの唇が、ゆっくりと歪む。


「……やっぱり……君は、

 僕を選ばないんだね。」


低く、呟くような声。


その言葉の奥には、

血の匂いを帯びた嫉妬と、

誰にも救えない孤独が滲んでいた。


**


【シーン:ジュンソクの回想】


あの夜――

まだ幼い頃。


ヨンジュンとジュンソクは、

たしかに”兄弟”だった。


苦しみの中でも、

互いに支え合い、

生き延びてきた。


**


だが。


いつからか、

世界はジュンソクだけを拒絶し、

ヨンジュンだけを”選んだ”。


両親も、

周囲も、

そして――


あの少女も。


**


【シーン:歪んだ感情】


セリナ。


初めて出会った瞬間から、

ジュンソクは彼女に”救い”を見た。


だが、その救いは、

すぐに”呪い”へと変わった。


(君は、僕を見ない。)


(君は、あいつを選んだ。)


**


だから――


奪うしかなかった。


壊すしかなかった。


愛しているからこそ、

すべてを台無しにしてやりたかった。


**


【シーン:ジュンソクの独白】


モニターの前で、

ジュンソクは静かに拳を握る。


「ヨンジュン……」


「君が奪ったものを、

 君が愛したものを、

 すべて……僕のものにする。」


それだけが、

生きる理由だった。


**


【シーン:闇の中の微笑み】


ジュンソクは、

ゆっくりと立ち上がった。


その瞳には、

一片の迷いもない。


あるのは、ただ狂おしいほどの執着。


そして――

破滅への、静かな予感。


**


夜は、深く、

底なしの闇へと沈んでいく。


ジュンソクもまた、

その闇に飲まれていった。



【第9話特別編・完】

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