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紅蓮の契約  作者: ZEN
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第6話「告げられた真実」【後編】

【シーン:地下室・静寂】


手帳を開くセリナの手が、小さく震えていた。


中に綴られていたのは――


ハンギョングループの、

栄光と、

裏切りと、

血に塗れた秘密の歴史だった。


**


【シーン:手帳の内容フラッシュバック


ジン・ドヒョン。

ヨンジュンの父。


かつてハン・ギョンウの右腕として、財閥の暗部を支えていた男。


しかし、ある日。

ハン・ギョンウはドヒョンを“秘密保持のため”に抹殺しようと決めた。


――その理由。


ジン・ドヒョンは、ハン家が関わった違法取引、裏金操作、数々の犯罪の証拠を掴んでいたからだ。


そして、ドヒョンは知っていた。


ハン・セリナという少女が、

ハン・ギョンウの「後継者」ではなく、

財閥を守るための”道具”として育てられてきたことも。


**


手帳の最後に記されていた。


『セリナ嬢を、どうか……自由にしてやってほしい。』


父の、血にまみれた最後の願いだった。


**


【シーン:セリナの涙】


ページを閉じたセリナは、

無言で肩を震わせた。


あまりにも重い真実。

あまりにも冷たい世界。


「……そんな……私……」


自分は、ただ操られるために生まれたのか。


愛されたわけじゃない。

求められたわけじゃない。


**


【シーン:ヨンジュンの告白】


静かに、ヨンジュンが口を開く。


「……これが、俺の父が命を懸けて残した証拠です。」


セリナは、潤んだ瞳でヨンジュンを見た。


「あなたは……最初から、私に近づいたの……?」


震える声。


ヨンジュンは苦しげに目を伏せた。


(ああ、そうだ。

 復讐のために、近づいた。)


だが。


(今は違う。

 本当に違うんだ。)


けれど、それを言葉にできなかった。


**


ヨンジュンは、静かに告げた。


「……君を、自由にするために。」


**


【シーン:運命の歯車】


外では、雨が降り始めていた。


冷たい雨。


すべての偽りを洗い流すように。


二人の間に、

消せない痛みと、

まだ名づけられない絆が、

静かに、しかし確かに生まれ始めていた。


**


【ラスト・不穏な影】


遠く。

誰にも気づかれない闇の中。


カン・ジュンソクが、不気味に笑った。


「ようやく、壊れる準備ができたな。」


彼の手には、

血に染まった写真。


セリナとヨンジュンの、

運命を断ち切るために。



【第6話 完】

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