表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紅蓮の契約  作者: ZEN
19/84

第6話「告げられた真実」【前編】

【シーン:迎賓館・深夜】


警報の鳴る気配もない。

静かな夜。

だが、危機は確実に迫っていた。


ヨンジュンはセリナを抱き寄せ、

耳元で囁いた。


「ここから離れます。」


セリナは驚きながらも、

ただ頷いた。


理由なんて、要らなかった。

――彼だけは信じられたから。


**


【シーン:ヨンジュンの迅速な行動】


ヨンジュンは、迎賓館の裏口から脱出経路を確保する。


すべては完璧だった。


かつて孤児院、ストリート、そして財閥内部で生き抜いてきた彼には、

こうした”逃げ道”を読む力が染みついていた。


**


(守るためじゃない。

 これは、俺の計画のためだ。)


心の中で自分に言い聞かせながら、

ヨンジュンはセリナの手を強く握った。


けれど――


指先に感じたかすかな震え。

その柔らかさが、彼の胸を痛めた。


(……違う。

 俺は、もう……)


**


【シーン:侵入者側・ジュンソクの気配】


一方、フェンスの向こうでは。


黒い影、カン・ジュンソクが、笑みを浮かべていた。


「焦るなよ、弟。」


静かに、だが確実に、

彼もまたセリナを追っていた。


**


【シーン:セリナの小さな疑問】


走りながら、セリナはふと思った。


(……なぜだろう。

 この人の手を、前にも握った気がする。)


記憶は戻らない。

でも、体が覚えている。


あたたかく、切ない――感触。


**


迎賓館の敷地を抜け、

ヨンジュンはセリナを乗せて、黒い車に乗り込んだ。


**


「どこへ……?」


かすれた声で問うセリナ。


ヨンジュンはハンドルを握り締めたまま、

ただ一言だけ呟いた。


「……真実を、教えます。」


**


夜の闇を裂き、

車は疾走していった。



(続く・中編へ)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ