第十七話 対抗策
今回初投稿です!
楽しんでいただけると幸いです。
《化学実習準備室》
そう書かれた札の下には、白く、見るからに分厚そうなドアがあった。私たち三人はそのドアの前に横並びで立っている。私と明音の早歩きに合わせてきたからか、千は少し息切れしている。薬品を選ぶ間という短い時間しか休めないが大丈夫だろうか。
「ふぅ、ふぅ、とりあえず開けてみましょう」
千は額に流れる汗を拭いながら言った。私はドアノブに手をかけ、押してみる。幸いなことに鍵はかかっていなかった。
中は外とは違って涼しかった。電気はすでに切れてしまっているが、化学薬品を保管するという性質上、この部屋は温度変化が少なくなるよう設計されているようだった。
「千は少し休んでてねっ!私たちがいろいろ探すから」
明音が千に笑って言う。千はそれに頷き、部屋の隅に座った。
私と明音は薬品が並ぶ棚を見る。エタノールや水酸化ナトリウム、硝酸などの見慣れたものも沢山あったが、中には何故そこにあるか分からないものもあった。水銀、フッ化塩素などの危険な薬品がずらりと並んでいる。その中にある薬品の一つが私の目に留まった。
"フッ化水素"
ガラスでさえも溶かしてしまうこの薬品は、プラスチック製の容器に入れられ、ポツンと一つだけ置かれていた。
「おっ、いいの見つけた?」
明音が私の後ろからひょこっと顔を出して言う。
「うん。見つけた。これ!」
私は容器を手に取って明音に見せる。
「うーん、これ、どうするの?」
「これはガラスを溶かせるの。あいつのカメラのレンズに当てれば時間稼ぎになると思う」
「うーん!強引だねぇ!楽しそう!!」
どうしてこいつは楽しそうなのだろうか…。イタズラを企てる子供のように笑っている明音に、私はやれやれと、ため息をつく。ひとまず武器は揃った。問題はやつのレンズに当てられるかどうかだが、できなければ死ぬだけだ。私たち三人はひとまずそこにあった蒸留水をがぶ飲みし、外へと向かった。
皆さん初めまして、ブルングです。今回初投稿ですので、もしかしたら読みにくかったりするかもしれません。
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読んでくれてありがとう!!!




