46、内なる闘争
つおい
「ーーーッッッイ、ーーーッッッア、」
(…………何か………聞こえる………)
「アイ、大丈夫か?」
「………エクス……あれ?、決闘はどうなったの?」
眠らせた後、アイを自宅へと運んできた………。
「………やっぱり記憶が飛んでるか………お前の勝ちだよ……」
「…………何があったの?」
記憶が飛んでるのか、事の顛末を聞いてきた………。
「…………竜の化け物になって暴れてた………」
「………そっか………」
彼女はただ頷くだけだった………。
「もう二度と『竜化』はーーー」
「………ねぇ……今から……もう一回………『竜化』を……試して良い?」
「ーーーっ馬鹿かお前!!、さっきどうなったのか聞いてなかったのか???!!」
「聞いてたよ………でもね………私は貴方の足手纏いにはなりたくない………強くなれる可能性があるなら………地獄の底にでも行ってやる…………」
「………わかったよ……ただし、暴れるだけじゃなく、お前自身に命の危険が迫ったら強制的に眠らさせてもらう……いいな?」
「うん……それでいいよ………それじゃあ行ってくる………」
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「…………ここはどこ………?」
目を開けるとそこは鉄屑をより集めたような塔が乱立した世界だった…………空想の中の建物のような、王族が住む王宮よりも精巧に、緻密に作られている、製造技術すら不明な希少な透明な板を何十枚、何百枚を寸分違わず並べられ、窓がわりにしている塔……というわけでもない………どちらかと言えば鉄屑を寄り集めたゴミ山を長方形にくり抜いた……と表現した方が正しい。
「ーーーーお前の世界さ……」
「ーーーッッッッッ???!!」
アイは独り言を呟いたつもりが誰かが返答をする。
「…………誰?」
「お前から呼び出しておいて……そりゃねぇんじゃねぇの相棒?」
「………私の竜の部分なの?」
「ピンポーン、大正解、そしてお前の目的は俺の力を手に入れる為にきた……って事でいいんだよな?」
竜人のような姿をしたアイはヘラヘラ笑う………。
「ーーーお前の質問に答えてやったんだから、今度は俺の質問に答えろよ…………爪と牙、どちらが強い?」
「………何?」
「………簡単なクイズさ…………ヒントをあげるよ、手足についてるのが爪、口についてるのが牙だ………………」
「そんなの知ってる」
「それじゃあ、答えてもらおうか」
「……………」
答えられない、答えることなどできない、なぜなら相手が何を言ってるのか訳がわからないからだ……。
「………だんまりか……その時点でお前は牙ね……」
「………さっきから訳のわからない事を……どういう意味?」
「…………そうだな……分かりやすくいえば、動物はよく爪研ぎをするだろ?、獲物を仕留めるため、爪を最善の状態へとしている………だが奴らにそんな知能はあるか?………答えはノーだ……野生の動物……いやペットですらその習性は身についている……爪は生物にとって獲物を仕留めるためのもの、敵を蹂躙し、斬り刻むための物…………だが、それに比べて牙はどうだ?、ただただ、爪で仕留めたものを細かく噛み砕くだけ……俺たち牙が仕留めてやった獲物をただ咀嚼するだけ……………攻撃のものじゃなく、食事の道具、スプーンやナイフとなんら変わらない………」
「……………」
「………ここまでいってもまだ解らないの?、だからテメェは弱いんだよ…………強くなるために必要なのは牙じゃない、爪だって言ってんだよーーー!!」
「ーーーッッッ?!!!」
アイは、機械的な竜人のような自分にぶっ飛ばされる……その時に爪を突き立てられていたのか、鮮血を纏いながら吹っ飛び、鉄屑の塔へと叩き疲れた瞬間、真っ赤な花が咲くが如く、血が派手に飛び散り、ぶち撒けられる…………。
「ーーーー『砲身鉄拳制裁!!!』」
「ーー温いな」
「ーーーーッッッ???!!」
追撃をしてきた竜人のアイに砲身で殴りかかるも、豆腐かのように爪で輪切りにされる、絶句するアイ、その隙に竜人のアイは下に潜り込み、膝蹴りを顎へとぶつけて来る。
「………俺の力をものしたいなら、腑抜けた牙なりの意地を見せろ……そうすりゃ少しは考えてやるよ」
「ーーーーゴフッッッ」
膝蹴りをくらった後、アイは竜人のアイに腹を一発殴られた後、口を手で塞がれた状態で持ち上げられる……。
「どうした?、このまま負けたらテメェの体の主導権を俺が握っちまうぞ?」
「ーーーッッッムグググッッッ」
「ハハッッ、もうとっとと死んだほうが楽になるぜーーーーッッッッッ」
余裕な態度から一転、激痛に眉を顰める竜人のアイ、アイをぶん投げて距離を取ろうとするも、腕をがっちりホールドされていて離れない……。
「テメェ……」
「ーーーーーグルルルルル」
アイは相手の手に噛み付いていた………獣のような唸り声をあげながら……噛み千切るつもりで力を入れ続ける………。
「なるほど………牙も捨てたもんじゃねぇらしいな……」
つおい




