新種の属性
ロゼと別れ、俺は家に帰り、俺は今日の出来事を振り返っていた。
「今日は色々あったな。まさか本当に神のスキルが使えるとは。」
「ロゼ、とても可愛いかったな...」
はっと我に返る。俺は今、泣く子も黙るような気持ち悪い顔をしていただろう。そんなの見られたら、お婿に行けない!
そんな事を考えているうちに疲れから来る睡魔に負け、俺は眠りについた。
そして、気がつくと俺は、またあの夢の中にいた。
「また、会いましたね。オーガさん。」
聞き覚えのある声。俺に神のスキルを与えると伝えた、女神セシリアだ。
「こんにちわ。セシリアさん。」
「こんにちわ。今日は、神のスキルについて説明しようとお呼びしました。」
「待ってました!」
神のスキルについては知らない事が多いため、これは素直に嬉しい。
「ふふっ。では、まず。この世界には四つの属性がある事はご存知ですか?」
「はい。火、水、風、光ですね。
火が攻撃、水が防御、風が能力強化、光が治癒、という特徴があります。」
属性は、体内に流れる魔力の質であり、この世に生まれた時から決まっているらしい。そして、属性によって覚えられるスキルも違うらしい。
ここら辺は小学生でも知ってる基礎中の基礎だ。
「素晴らしいです。100点満点の回答ですね。」
「オーガさんの属性は、先日までは確か火、だったはずです。」
確かにその通りだ、俺の属性は火。でも先日まではってどういう事だ?
「神のスキルを持つ事によって属性は強制的に書き換えられます。今のオーガさんの属性は闇です。」
闇!?聞いたこと無いぞ...そんな属性...
「そのはずです。なんせ闇の属性を持つのはオーガさんだけですから。」
また心を読まれた。
「じゃあ、神のスキルも闇属性...?」
「その通りです。まぁ、他にもいくつか闇属性スキルはありますが、それを覚えれるのはオーガさんだけでしょう。」
それってすごい事じゃないか...にしても神のスキルが闇属性って...
「ちなみに、闇属性の特徴は...?」
火は攻撃系のスキル、水は防御系のスキルなど、属性には特徴がある。闇属性にはどんな特徴があるのか、気になった。
「色々ありますね。例えば今日、オーガさんが使った時空神のスキルーーーーグラビティ・ワールドは、自分の近くの範囲の時間を操れます。それ以外にもあと一つ、オーガさんはスキルを覚えているはずです。」
「え...?そうなんですか?全く分からなかった。」
俺は目を閉じて集中する。すると脳裏に自分のステータスが浮かんでくる。
「.....あった。冥界神のスキル、闇玉...?」
「はい。これは範囲攻撃系の魔法スキルですね。このように、闇属性には色々なスキルがあるのです。回復系のスキルだってありますよ。」
「万能じゃないか...。」
1人で回復も攻撃も済ませられるんだから。もしやこれは最強!?
「ちなみに闇属性にも弱点はあるんですか?」
まぁ、世界に1人しかいない属性だしな。弱点なんてあるわけ...
「はい。ありますよ。」
あるんかーい。
「まず、スキルを使うと、一定時間防御力がゼロになります。なので、スキルを使った瞬間に攻撃されたら、そのままダメージが通る事になりますね。」
普通なら、剣で斬られると、身体に傷が出来る。しかし、防具や防御系の魔法スキルを使い防御力をあげると、受けるダメージを減らす&身体に傷がつかなくなる。
防御力を攻撃力が上回った場合、身体に傷ははいるが。
「防御力が無くなるのか...ちなみに防御系の魔法も...?」
「もちろん、無効になります。」
ですよねぇー。万能な属性な故に、弱点もなかなか厄介だ。
「ところでオーガさん。闇属性にはあと一つの大きな特徴、スキルレベルというものがあります。」
スキルレベル...?なんだそれ。
「他の属性のスキルなら、習得してそれで終わりですよね?」
「確かにそうだ。」
俺はうなずく。
「しかし、闇属性のスキルには、レベルが存在します。」
スキルにレベルがあるのか...それなら。
「レベルの上げ方は...?」
「いい質問ですね。レベルを上げる方法は、いわば熟練度をあげる事、ですね。」
熟練度?たくさんスキルを発動しろ。って事か?
「その通りです。」
また心を読まれた。だが、もう驚かない。
「スキルレベルが上がると、どんな恩恵があるんですか?」
「はい。スキルの威力や、範囲などが上昇します。」
「なるほど...」
今日使ったスキル、グラビティ・ワールドなら、範囲が広くなるのか。
「ここまでで質問はありますか?」
「いえ、特には。」
「分かりました。それでは今日はここまで。次回会う時を楽しみにしています。応援してますよ。オーガさん。」
そう言ってにっこり笑いながら手を振る。やはり可愛らしい。
そんな事を考えながら俺の意識はぷつりと途絶えた。
初めての作品ですので、世界観や設定がグダグダですが、暖かい目で見守ってくれると嬉しいです。
ブックマークを付けてくれると、その場で叫んで喜びます!