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スクイズマン!

作者: りす君

何故少年は、監督やチームメイトから“スクイズマン”という異様なあだ名をつけられたのか…

これは1人の野球少年の不思議なあだ名についての話。

-スクイズ-…簡単に言えば、野球での点の取り方の一つである。3塁の走者が予め、本塁に向けてリードしといて、打者がバットに軽く当て(これをバントという)、それがフェアライン内に転がったと解る前に素早く本塁に向けてダッシュし本塁を踏み点を取る。非常にリスクが高い行為だが、点を取るには手っ取り早い。

僕は、このシニアリーグの1チームに入ったキッカケは超人並の足の速さとグダグダなバント能力を買われたからだ。


僕は監督やチームメイトから“指名打者スクイズマン!(名付けられた時は、何て幼稚なあだ名なんだろうと最初は不満だったけど、今は誇らしいあだ名だと思っている)”として、チームの中では扱われている。僕にとってバントとスクイズは、かつて一度も失敗した事の無い、成功確実の秘伝の技なのだ。


昔、僕はチームに入った頃から、俊足バッターで1番セカンド(2塁)の正選手の座を手にしてたんだけど、肩や足の怪我などが続いてしまい到頭、監督にスターティングメンバーから僕が外されてしまったんだ。

僕はその時挫折感を味わい、もう野球を辞めようか迷ったが唯一、僕に野球を続けていく道がまだ残っていた…それが指名打者のポジションだった…。


僕は、試合中に監督から指名打者として出させてもらえるように、持ち前の俊足を更に強化し、苦手だったバントの練習を一生懸命してセーフティバント成功率をアップさせた。そして、やっと監督に認められたのか試合中、チームの勝ちを決定付ける点を取る大事な場面で、僕は使われるようになった。


スクイズは大抵、チームの勝ちを決定づける点を取りたい時、多く重宝(ちょうほう)される。だから、多く成功すると試合終了後、“今日のチームヒーロー”に指名される事があるのだ。僕は、チームヒーローになるために今まで何度もスクイズを成功させてんだ。

だから、今日こそは…


(ウグイス嬢)“ここで攻撃チーム、選手交代します。7番…君に変わり、指名打者…)


9回裏、2アウト、走者2、3塁の大事な場面に僕が呼ばれている。さて、僕の“スクイズマンとしての仕事”をしなくては…。


僕は、ベンチからバットを持ち出し、観客からの興奮した声が場内に響き渡る中を意気揚々とバッターボックスに向かっていった。

この小説をお読み下さりありがとうございました。是非、この小説の評価の程を宜しくお願い致します。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 設定にすごく惹かれます 続きが知りたい
[一言] 発想は面白かったです。ただ、最後どうなったかが?わたしは欲しかったと思います。(今まで、何度も成功させてんだ。だから今日こそ…)のところの意味がわかりませんでした。わざとスクイズ失敗したいっ…
[一言] この先が気になる!!続編を読みたいです ぜひお願いします 面白かったです
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