午後三時半
掲載日:2026/10/01
パステルカラーで統一された。
静かで優しい病院、気づけばここに通ってからもう十年になる。
十年は一つの目安としては十分だ。
治らないのか、治されないのかわからなくなって久しい。
こうなったら、こちらが引っ越すか、新しい病院ができるまではずっとここの病院にかかり続けるのだろう。
「次回は〇月〇日〇曜日午後の三時半からですね」
そういう受付の女性たちはこちらに関わらないように、けれど柔らかい笑顔で線を引いている。
「せんせあのね、今の薬に変わってから異常に太るんです」
PCを指さしながら「ここにね、太るお薬がある場合表示されるんですよ、それがされてないので太るお薬は出してないですね」
モデル並みに痩せていた私が臨月の妊婦のような太り方をするわけがある?
しかも一日一食お茶碗に二口ほどのご飯しか食べてないのに?
全く納得が行かないが、争ってもこっちの不利になるだけだ、ぐっと飲み込む。
このまま一生太り続けていって、海外のニュースで家から出られなくなった人みたいになるのだろうか?
梅雨に入ったのだろうか、毎日ぐずついた天気が続いている。
声が枯れるまで叫んで、叫び倒して。
それでもかすかに出る声で、助けてって叫んでるのに、誰も助けてくれない。
ああそうか、私はとっくにばらばらに壊れていたんだった。




