ある人物の日記(2023年2月22日)
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タイトル
「骸欠血損する食品群に関する一連の報告書」
キャッチコピー
「 関係者はメニュー表にない料理を絶対に出さないでください 」
ジャンル
「ホラー(モキュメンタリー)」
作品リンク
https://kakuyomu.jp/works/822139836343947661
・送られてきた中にあった日記の断片と思われるもの
・日記の主はD子としている
・当該ページ以外は文字が奇妙に歪んでおり、判読できなかった。このページだけは何とか読むことができたため、文字起こしして公表することとした
・黒い液体? のようなもので全体的に日記は薄汚れていて、奇妙な生臭さを感じさせた。液体の正体は不明である
・どこか舐めとられた跡のようにも感じさせるが、それにしては舌が大きすぎるため、別の何かであると思われる。そんなわけない
今日はS子と散策がてらウィンドウショッピングをした。
なぜか今日の私はテンションが高くて、S子を連れまわしてしまったような気がする。
欲しい服やアクセサリーがあったら、どんどん買ってしまった。月末ピンチ(笑)
S子も『大丈夫? 宝くじあたった?』なんて、何度も聞かれるくらいだった。
でもとっても楽しかった。
ショッピングが終わった後は、カフェに立ち寄った。
でも、ここでも私のテンションがなぜか爆発。
流行りのタピオカミルクティーをそのカフェ自慢のトールサイズで注文した。
そんなに飲めるの、と笑って心配するS子をよそ、私はゴクゴクと一気飲み。
『そんなの最近の会社でもやらないよ』とS子も楽しそうだった。
ただ、そこからが少しだけ変だった。
ビールでもないのに、なぜか視界がぐにゃりと曲がった。
S子の屈託ない笑顔も、同じくぐにゃりと曲がる。
彼女の笑顔がそのまま固定される。
瞬きもせず、笑顔も崩さず、ジッと……、ジッと……、こちらをずーっと見つめていた。
S子の背後にはおしゃれなカフェが立ち並ぶ街並みにはそぐわない、ボロボロの飲食店が見えた。
看板の文字は『タベモノニシマショウ』と読めた。
変な日本語だ。
ただ、それ以上に違和感があった。
そもそも、『読めた』と感じたのは、その文字が……。
なんというか、実際には字には思えなかったからだ。
なんといったらいいのだろう。
全く字を知らない。書いたことのない存在が、見よう見まねで絵柄のように、なぞっただけというか……。
でも不思議と、なぜか見ているとどんどんお腹が減ってきた。
よし、カフェの後は目の前のお店に行こう!
そう思った時だった。
『D子!』
と私の肩をガクガクと揺するS子の顔が目の前にあった。
なぜか顔面は蒼白だ。
おかしいな、さっきまであんなに笑顔だったのに。
そう思って彼女に『どうしたの?』と聞いた。
すると彼女は呆気にとられたように、『覚えてないの?』と気味悪そうに言う。
どうしたのだろう。
そう思っていると、彼女が私の持つ大きなジョッキを指さした。
そこにはさっきまでなみなみと注がれていたタピオカミルクティーはもうなかった。
その代わり。
『え? なに……これ……』
私も絶句してしまった。
なぜなら、そのジョッキには生臭い真っ赤な液体がなみなみと注がれていたのだから。
私は口元に手をやった。
その手にはべっとりと、血が付着した。
ジョッキに注がれたのは、私が吐き出した血だったのだ。
と、同時にもう一つ奇妙なことに気づいた。
さっきまでのハイテンションは、まるで嘘のようにどこかに行ってしまっていたのだ。
買い込んだ服やアクセサリーも、どうして買ったのか分からない。
もちろん、その場の勢いで買ってしまって後悔することは、これまでの人生では多々あった。
でもそれはまるで、私が別の何かだったような、気持ちの悪さを感じさせたのだ。
それを感じた途端、『オエ』っと吐血した。
それでジョッキは完全にいっぱいとなった。
私はその瞬間気絶してしまったようだ。
気づいたら、元のカフェで座っていた。
正面にはS子がいた。
食器は? と聞くと、どうやら店員さんが下げてくれたらしい。
ほんのりと生臭い香りが残っているような気がして、私はいたたまれなくなって、すぐにお店を出たのだった。
病院の定期検査ではすこぶる健康なのに、なんだったんだろう、あれは。
私はそのことと、あとカフェの時間を台無しにしたことをS子に謝った。
するとS子は『仕方ないよ、社食に捧げられたのだから』と言って、許してくれたのだった。
持つべきものは親友だなぁ(泣)
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