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異常あり?

第5話更新しました。

始めて間もないのにブックマークしてくれた方ありがとうございます。

少しずつこの作品を気に入ってくれる方が増えることを願います!


〜ギルド〜

翌日、旅路の資金集めでもう少しクエストを受けようと思いギルドへとやってくると、白狼の牙とギルドマスターのグレイさんが受付で話していた。

「ん?おお、アオか!お前もこっちに来てくれ」

『はい、何かありましたか?』

「ああ、昨日のお前さんの話でもしかしたら何か異変があるかもしれんってことになってな、調査をすることになったんだ。それでちょうど白狼の牙に頼んでたところだ」

やっぱり昨日のことはよくないかもしれないことだったんだ。

「アオさん、昨日の山道で見た魔獣ってわかるか?」

『えっと、行きは森にリスス(リスみたいな魔獣)とキーネ(キツネみたいな魔獣)がいて、森を抜けて岩だらけの荒れ道に出た時にロッカク(四角い岩の魔獣)が出てきてエンが倒したな。それ以降見てないかもしれない』

俺の説明にみんな少し黙り込んでいた。

「やはりおかしいな。魔獣を見かけないのもそうだが、ロッカクは普段鉱山内やその付近にいるはず。それが森を抜けた辺りにいるのは不自然だ」

ガチェットが疑問を口に出し、他のメンバーとグレイも共感していた。

「となると鉱山付近で何か起きとるかもしれんな一度調査行ってきてもらえるか?」

「ああ、任せてくれ」

白狼の牙がまずは調査してからその後のことを決めるそうだ。

俺はひとまずお留守番となったので手頃なクエストにでも行こうかなと思った矢先、グレイに首根っこ掴まれて頼みたいことがあるということで別室へと連行された。


別室にてグレイからの頼み事は依頼を受けて欲しいとのことだった。

『それで、どんなクエストなんですか?』

「お前さんに頼みたい依頼はこれだ」

机の上に1枚の依頼書が置かれたので手に取り内容を確認してみると、

外壁修繕の資材運搬とあり、聞いてみると町の外壁が魔獣との戦闘などで劣化し崩れているところがあるらしい。

現在、町の土方達が修復にあたってくれてはいるが、修繕箇所が多いのとどうしても資材が重くなるので移動に時間が掛かってしまい作業が遅れてしまっているそうだ。

そして、俺に頼みたいのがアイテムボックスに資材を入れて各現場に資材を置いて欲しいとのことだ。

『なるほど、そういうことですか。この町には他にアイテムボックス持ちの人っていないんですか?』

「居るにはいるが、冒険者ではなく商人に多かったり、冒険者にいたとしても容量が小さくそこまで人力と差がないんだ」

『そうなんですね、商人の方にお願いはできないんですか?』

「頼んでやってもらったこともあるが、商人だからな本業が忙しくてほとんど来れずで終わっちまってる…」

あー、なるほどね。

それで今回アイテムボックス持ちで冒険者で更に容量も大きいからということで頼みたいのね。

まぁ断る理由もないからいいけどね。

『分かりました。その依頼受けますよ』

「そりゃ助かる!小耳に挟んだんだが、旅路の資金あつめもしたいそうじゃないか。報酬に少しばかりの気持ちだが色もつけておくぜ!」

『ありがとうございます!』

それは有難い!コツコツ稼ぐよりマシになったぞ。

『そしたら、これから行っちゃても大丈夫ですか?』

「ああ、早ければ早いほど助かる」

俺は町はずれの資材置き場へと向かい置かれている資材をアイテムボックスへ収納して、グレイさんから貰った修繕場所のリストを確認しながら資材を届けに行った。


夕方頃に各現場に資材を置いてくることができ、報告のためにギルドへと戻ることにし、ギルドに到着するとギルド内がざわついていた。

グレイさんがいたので、依頼達成の報告をしに行くとグレイさんもこちらに気付いた。

『資材の運搬終わりましたよ』

「助かった。戻ってきて早々にすまんがもう一つ頼み事ができた。これはお前さんだけではないがな」

少し待つと続々とギルドに冒険者が集まり1階が冒険者で溢れかりそうになっていた。

「おほんっ、皆すまない急遽集まってもらい感謝する。集まってもらったのは他でもない、ギルドからの緊急依頼だ!」

2階からグレイさんが皆んなへ話し、緊急依頼の話が出た途端に冒険者達がざわついた。

「今回、鉱山の山頂付近にロックリザードが大量発生した。このまま放置すれば、鉱石が食べられ下山すると町にも被害が及ぶ。そのため明朝にロックリザード討伐のギルドクエストを実施する。それまでに各自準備を!」

「なぁ、ロックリザードはどれくらいいるんだ?」

「調査を行った白狼の牙からの報告によると、確認できただけでも50体はいるそうだ」

その数を聞いた冒険者達は顔が引き攣っていた。

「1体でも苦戦することのある魔獣だ。戦闘経験のあるものは情報共有をしておくように。こちらでも多めにポーションは用意しておく。では解散!」

グレイさんの言葉で冒険者達は準備のため一斉にギルドを後にし、溢れそうになっていた1階は静まり返っていた。

「お前さんもすまないが協力を頼む。ヒーラー兼、従魔を使った戦闘員としてな。期待しているぞ。」

『や、やれるだけのことはやってみますが、ロックリザードってどんなのですか?』

冒険者始めて間もない俺に期待なんかしないでほしんだけど…とお思いながらもロックリザードについて聞いてみると2階から別の人の声がした。

「おいマスター、こいつが言っていた例のヒーラーか?ロックリザードのことも知らない子どもが本当に役に立つのか?」

2階から降りてきたのは身長が2メートルを超えたムッキムキの強面顎髭のスキンヘッドが出てきた。

「そうだ。冒険者にはなって日が浅いがAランクの魔獣、ブラックロンディネを使役しているから戦力としても問題はないはずだ」

いやいや、強いのはエンであって俺は取り柄のないヒーラーだからね…

「あのブラックロンディネをね…なんでもいいが間違っても冒険者を攻撃させるなよ?」

『エンはそんなことしません!賢くて強いですから!』

「ふんっ、威勢のいいガキは嫌いじゃねぇ。だが舐めてかかると痛い目を見るかもしれねぇから気をつけな」

男はそのままギルドを出て行った。

『グレイさん、さっきの人はいったい?』

「あいつはこのギーロン国指折りの冒険者でSランクの巨斧のゴーザと呼ばれている。ちょうどこの町に来たみたいで緊急依頼の参加を頼んだんだ。あいつはソロでしか行動しないから明日も単独でロックリザードを相手にするだろうな」

『他の冒険者が尻込みするような魔獣なのに1人で行動するつもりなんですか?』

「多分な。あいつは巨人族とドワーフ族のハーフで昔から色々あったみたいであまり人を信用していないみたいだからな。それにSランクならCランクのロックリザードの群はなんともないだろうし大丈夫とは思うが、怪我とかあれば回復は頼んだ」

『…はい』

巨人族とドワーフ族のハーフなんだ、それであんなに体がデカイんだ

そしたら、本来の巨人族ってもっと大きいのかな?

この世界にはどれだけの種族がいてどんな姿なのか気になってきてしまった。


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