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はなおの逆襲

霧が晴れると、はなおの豪快な頭が叫んだ。


「華王の舞扇、くらえ!」


ドドン!と衝撃波が放たれ、庭園が揺れた。さくら船の甲板がバキバキ割れ、桜の枝が折れて地面に落ちる。星嵐が庭園を切り裂き、石灯籠が粉々に砕けた。衝撃波の風圧で小川の水が飛び散り、熱風が顔を焼いた。船の骨組みが軋み、木の破片が宙を舞う。


「何!? 船が!」


つきみ いちろうが叫び、竹筒を握り直した。耳と尾がピクッと動き、半妖の血が騒ぐ。


「新入り、筆を守れ!」


あまね ほしこが叫び、いちろうが石台に走る。だが、はなおの船から赤い鎖がビュン!と伸び、「星霊の筆」を絡め取った。鎖は血のように赤く、金属の軋む音が庭園に響く。桜の根が反撃し、鎖を絡め取るが、はなおの血が根を腐らせ、赤く染まった。根から黒い煙が上がり、枯れていくのが目に見える。


「おおお! 星霊の力は俺のモンだ!」


豪快な頭が哄笑し、筆が浮かび、船に吸い寄せられる。いちろうが月影筆を振り、狼が鎖をガウッと噛み砕くが、次々と新しい鎖が伸びてくる。墨の狼が鎖に飛びかかるたび、赤い火花が散り、地面に焦げ跡が残った。


「くそっ! キリがねえ!」


ほしこがツクヨミを飛ばし、「結界、張って!」と叫ぶ。折り鶴が光り、石台を包む結界が広がるが、星嵐が結界を切り裂き、鋭い風がほしこの頬をかすめた。ツクヨミがパタッと落ち、地面に転がる。


「ツクヨミ! くそっ!」


ほしこが膝をつき、巫女服の裾が血で汚れる。ほしの たびとが三味線をジャーンと鳴らして援護し、光の波が鎖を弾くが、はなおの狡猾な頭が冷たく笑った。扇子を手に持つその目は、獲物を捕らえた獣のようだ。


「無駄だよ、お前ら。星霊の血は俺を拒まねえ!」


赤い光が強まり、庭園の地面が割れ、小川が血の川に変わった。桜の木が軋み、花びらが赤く染まり、風に舞うたび焦げた匂いが広がる。庭園全体がはなおの血に侵されていく。


「何!? 桜宮が崩れてくぞ!?」


いちろうが叫ぶと、ゆうひ かげまるが青い炎をバーッと広げた。提灯から炎が噴き出し、鎖を焼き切ろうとする。


「させるか! わしの船を守れ!」


炎が鎖を焼き、筆が地面に落ちた。ドスッと重い音が響き、石台が揺れる。だが、はなおの豪快な頭が扇子を振り回した。


「華嵐乱舞、くらえ!」


鋭い花びらが刃のように庭園を切り裂き、巨大狼がバタバタ倒れる。刃が地面を抉り、さくら船の甲板が裂けた。船体が大きく傾き、木の破片が飛び散る。いちろうがよろけ、竹筒で体を支えた。


「うわっ! やばいぞ!」

「いちろう、持ちこたえろ!」


たびとが叫び、三味線をジャジャーンと鳴らす。光の波が花びらを吹き飛ばすが、星嵐が勢いを増し、庭園の空が赤く染まった。


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