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Ⅰ 人工知能とは
人工知能とは、機械学習により法則性を発見・利用できる、
自己改善型の演算指示であり、
農業・工業・情報技術に続いて文明の発展段階を分ける、
画期技術(画期的な技術)だと思います。
従来の電算機では、何か仕事をさせる時、
『こういうときはこうする、ああいうときはああする』と
一々教えておかねばなりませんでした。
しかし、人工知能を導入すると事情は変わります。
人工知能を備えれば、与えた課題を解決するため、
人間自身が『どうしたらいいか分からない』時も含めて、
機械が自らの経験から学習して判断し、活動を修正していける、
すなわち人間のように〝考える〟ことができるというのです。
人間は、高度な知性に基づく文明活動により、
現在の繁栄を得ました。
知性(知能)とは、知的生命活動能力すなわち、
抽象的な思考により物事の間の因果法則を発見し、
その原因に働きかけることにより、
生存に好ましい結果を得る能力です。
これまでは人間にしかできなかった、
因果法則の発見と活用という知的活動自体を、
機械が行えるようになるというのは、
大きな技術的飛躍でありましょう。