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情報、金にプライド

金の説明入ります。少し、さわりだけですが。意味不明な説明もあると思いますが、そこは皆様の理解力と、許してくれる寛容さに賭けます。

「あ、そうだリンナさん、今日は何か良い情報はありますかね?」


「ある。あるにはあるが、これはちと高いよ?」


「うん、値段によっては買うかも。高すぎたらさすがに手が出ないから」


 俺はここに来たらいつも聞く事がある。それが情報の有無だ。酒場には表と裏があり、表は今あるこの景色。裏は、いわゆるVIPしか入れない場所にあるもの。


 リンナさんはそれを利用し、秘密裏に情報屋まがいの事をしている。いささか危険ではあるが、リンナさんには貴重な収入源であろう。


 旦那さんが死んでから、店の開店時間を大幅に変えた原因で、客の入りが悪くなった。従業員はリンナさんだけだから仕方ないのだが。


 この店は地元でかなり有力な部類な入る。裏があるという事は、そういう事なのだ。だが客の入りが悪くなった時点で経営は僅かに傾き、それがつもり積もって生活が苦しくなってきた。


 そこで、リンナさんは裏を利用しての情報屋を始めた。さすがにおおっぴらには営業出来ないが、彼女の信用さえあれば情報が買える。


 まあ、リンナさんが情報屋をしている事自体、数人しか知らない。


「で、いくらですか?」


 俺はなるべく高くないようにと祈りながら、リンナに聞いた。


「んー、だいたい50かな。さすがに手は出ないでしょ」


 50……確かにキツイ。この世界での貨幣価値はおおよそ地球の日本と同じで、50とは50万円の事だ。日本と違うのは紙幣が使われない事で、全て硬貨でのやり取りとなっている。


 紙幣だと偽造が増えるからだ。その点、硬貨の偽造はかなり厳しい。金貨、銀貨のどちらかを偽造したとしても、それは一瞬で見分けがつくだろう。


 金を使用する金貨の偽造はもちろん、この世界では硬貨なんて精巧なものを作れる魔法は無い。それに、硬貨は偽造が出来ないように専用の魔法が使われている。


 かさばらない紙幣の方が良いと思えるが、それは違う。というか、紙幣の方が便利なのだが、この世界の尊厳というものが関係している。


 金貨、銀貨、銅貨、この三種類がこの世界での金。それぞれ、更に細かく種類分けされており、それぞれ価値も違う。


 国によって貨幣の価値も、金貨、銀貨、銅貨、全ての含有物も違う。そこで、尊厳だ。


 国の威信、それは貨幣によって現れる。より豊かな国ほど、含有物も高級になっていくし、同時に貨幣一枚の価値が高い。


 つまり、貨幣とは国の現れなのだ。プライド、威信。豊かさ、物資の豊富さは貨幣を見れば分かるとまで言われている。


 しかしな……50万はキツイ。

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