世界情勢1
ちょくちょく世界観の説明入ると思います。それはあれですよ、作者の力量不足って事で勘弁してください、まじで。
この世界の情勢、この一年で良く分かった。ここは大きな大陸で、名はアイラス大陸。大小合わせて数百という国が集結している、戦乱状態の大陸だ。
俺が召喚された国はマルボスという比較的大きな国で、国土だけは大陸でもトップ10に入る。同時に民も多いが、それだけ内政状態が著しくない。
そして、それは反乱分子となる勢力がある事も意味する。まあ、これは当然だな。
軍事力という観点から見ればあまり強くはない。数だけの烏合の衆、反乱分子を抑える為には割かれる兵力も考えれば、弱小の部類に入るだろう。
だが一年前、強大な力を持った者が現れた。それこそが順也であり、圧倒的な力でマルボスの軍事力を一気に跳ね上げた。
今、大陸の覇権を争っている主な国はマルボス、ガラシアという国、ミルバ、ギアラ、サスバルの五つ。
それぞれ文化は違えど言語は大陸で統一されている。不思議な事にそれは日本語に近いが、さして意味は無い。
ついで、各国の主な戦力、というか戦闘手段は魔法による攻防。魔法については未だ分からない事はあるが、二種類に別れる。呪文を必要とする魔法と、必要としない魔法。もちろん呪文を必要とする魔法は威力が高い。
だが、それだけ隙が多い。前線で使われるのは呪文を必要としない魔法で、呪文を使う魔法は主に後方からの援護だ。
呪文を使わない魔法は威力こそ弱いが一人につき乱射ができ、威力ではなく殺傷力は充分にある。
これがこの世界の主な情報。
だが忘れてはいけないのが魔物という驚異的な存在。数こそ人間に比べれば少ないが、一体一体の戦闘能力は目を見張るものがある。覇権を争う五大国の内、ギアラだけは魔物の国だ。
だけど魔物はギアラにとどまらず、世界各地に存在する。まあ放っておいても害はなく、自分達に危害を加えなければ、少なくとも人間よりは温厚な生き物だ。例外は常に存在するがな。
一年間、俺は調べ尽くした。この世界の情報を。今、時は熟した。行動を起こすべく、俺は立ち上がる。