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魔王!

女共はビビって一言も発せなーい!!


俺が一人高笑いをしていると突然後ろから声をかけられる。いや?怒鳴られるの間違いだな。


「貴様ァ!何者だ!?」


振り向くと、立派なお城にそれを取り囲むたくさんの兵士。叫んだのは隊長かなにかかな?


うーん、それにしてもこんなでっかいお城が近くにあったなんて。


なーんで今まで気づかなかったのかなぁー?


「冷めるなぁ、君たち……」


ピエロの姿で空中をかつかつと歩く。足取りが軽いし、思考に迷いが無い。


俺はうろちょろする城の兵士共を指一本で消していく。


「いらないいらない。いらない。おっ!女の子の騎士じゃん、いる。賢そうなやつら、いる。うーん……あと全部いらない!!」


爆音が轟き、閃光が放たれる。俺は必要の無いゴミをこの世から一切消し去った。


「はいはい、俺最強!次は、なにしよっかなー」


「王子!?王子何でそんな格好を!?」


なんだまだ生きてるやつがいたのか、と思って振り向くと、今さっき生かした賢そうなやつだった。


周りの奴らによると大臣の一人らしい。


「俺は王子じゃないよー!神様だよー!!」


「いえ、王子は王子です!これをご覧に!」


そう言って見せたのは絵画だったが、確かに俺のこの世界での姿によく似ている。


「魔王退治に行ったはずでは無いのですか!?」


「魔王……?ああ〜〜!!はいはいはい!はい!!行きます行きます!」


魔王のステータスを確認っと。


職種:魔王

HP:99999

MP:99999

能力:【絶対障壁】 【絶対死亡魔法】


かっす!!ゴミ!!圧倒的ゴミ!!もう可哀想だし俺に匹敵するかしないか位に強くしてやろう。



*******



その頃の魔王。


「む……?何だ?急に魔力の昂りが……!!っふぅ……。力が溢れる……そして誰だ?この私に【闇】の魔力を送った者は?」


「この魔力を送ってくれたものに感謝せねばなぁ……」


古びたローブを見に纏い、配下に颯爽と命令を下す。


「さぁ。共に行こうではないか……。この世界での真の支配者が誰か見せつけるためになぁ……」


ボロボロな石造りの魔王城は姿を変え、鉄筋コンクリート造りのビルに変わった。


「魔王よ……これは!?」


「異世界の知識だ。なんかこうどっかから流れ出てきた」


「左様でございますか」


秘書のような勤めをする闇の魔法使いはビルを後にして偵察の為、姿を消した。



*******



さて敵も作ったし、今日は城でゆっくりくつろごうかなー。


クラスのブスどもが目に入る。


「帰りたいよ〜。やだよ〜」


五月蝿いやつらだ。百万回死ね。


「あ、もうお前ら飽きたから、消えていいよ」


空中で指を動かすといとも簡単に消えた。


俺は、ブスどもを消しとばすとさっさと城へ向かった。


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