4/11
第一話「開いた扉」3
泣いていたら妹が帰ってきた。
名前は夢華、歳は一つ下の中学三年生
優とは真逆で明るい性格、優は夢華の事になると見境がなくなる。それほど優は妹の事を愛しているのだ。
夢華:「ただいまー!」
私は涙を拭き取り元気に
「おかえりー!」
と言った。夢華は優が虐められている事を知らない。
そう、彼女は実の妹にすら虐められている事を言っていないのだ。
私:「新しいクラスはどうだった?」
夢華:「普通だったよー。お姉ちゃんわ?」
と聞かれた時優は一瞬困った。
何故なら、初日から嫌がらせを受けていたからである。
私:「普通だったよ♪」
と答えた。妹に心配をかけたくなかったのだ。
私:「後で洗濯するから洗濯物出しててねー。それと夕御飯何食べたい?」
夢華:「はーい!夕御飯はねー、んー…お好み焼き!」
私:「わかった♪お好み焼きにするね!」
と言うとカバンを持って自分の部屋に入る。
カバンを置き、溜め息をついてから自室を後にし夕御飯の支度に取り掛かった。