第11話
『わぁ~、凄いです!』
『確かに凄い…この沢山いるのが人か?』
『多分そうだと思うよ。
なんか綺麗だね、得にあの二つの大きい建物!』
私達家族はソルマリア帝国が見渡せる上空200m位の場所に居る
翼をしまえるようになってからしばらくして、人の国に来る事が出来た。
両親の許可が出たとも言える。
前にも言ったとうりこの国では神殿が私達の家となる・・・言って無かったっけ?
・・・・・・・・まあまあそれは置いといて、
私達の誕生式典があと三日後に行われる事になって入るらしいのでいま国中が色めき立っているようだ
『『『そんなに騒ぐほどの事なのかな?』』』
私たち兄妹一同思った事だけど、両親は何故こんなに国中が色めき立つのか分かっているようで教えてくれた。
『我ら一族のように力の強い魔獣は子供が出来にくいのだよ。
婚姻してから子供は多くて2回しか生まないし、生まれてくる子供も一人っ子ばかりでな、双子ですらなかなか生まれないというのに・・・三つ子は我ら一族全体で初の事だろう。
他の私たち以外の一族で守護獣をやっているのは【南】だけだ、それ以外は元々森の【管理者】しかしていないからね
人の前に姿を表すのは珍しい・・・それに【南】の当主は未婚だ、子供は生まれない。
だから他の国の人間達も集まっているだろう。
それに、我ら一族の平均寿命は約1000年ほど、子供は300年に一度生まれるか生まれないか位だからな
だから、人が一生のうちに【守護獣】の子供を見ることが出来るなんて希跡みたいなものだ。
人の寿命は短いゆえにだが・・・それ以外にも理由がある。
何故か【守護獣】である我らは人気だからな・・・町中を歩くと皆キラキラした眼で見つめてくる。
なに、そのうち慣れるさ。』
興味深い事がたびたびあったが最後の方の言葉で全部吹きとんだ
《見つめてくる》
そう言った父様の言葉に血の気が引いた。
この毛皮が無かったら自分の顔が真っ青になっている自信がある。
人前は苦手・・・と言うより昔人間不信気味だったころに比べればましになったものの、視線が集まりすぎるのには耐えられるか自信が無い。
・・・・・・いざとなったら父様を盾にする事にした。
今決めましたよ、もちろん。
ちょっと臨戦態勢になってしまっている私を知ってか知らずか父様達は王宮の入口めがけて降下していく。
私もあわてて追いかけ降下していく。
もちろん臨戦態勢は解きません!
いざという時のためにね!