第一話 伝説の少女
これは、四神七星を手に入れた1人の少女があらゆる力を得て望みを叶える物語であり、
その物語そのものが、ひとつのまじないのようなものになっており、読み終えた者は、主人公と同様の力を持ち、望みが叶う。
なぜなら、その物語は、ページをめくった時から、事実となって始まるのだから_
〇月〇日
幸せそうな夢を見ているひとりの少女がいた。
「ダブルチーズ!チョコレートとバニラ、ストロベリーの散三段アイス!どれを食べようかな~。」
すると、その食べ物は一瞬にして消えてしまった。
その代わりに、勉強道具が出てきた。
そして、先生の声が、お母さんの声が...聞こえてきたのである。
少女は悲鳴を上げた。「私の!!私のご飯を返してー!!」
すると、次の瞬間「ガッ!」とぶつかる鈍い音がした。
少女は目を開けると、自分の机を持ちあげて、先生の頭を殴っていた。
「夕城~!!」先生は、カンカンに怒っていた。
少女は、「夕城 美朱」といい、両サイドにお団子の髪形をしていて、そこにはリボンがつけられている。
先生は、頭を押さえながら美朱を見た。
美朱は、机を上げたまま、「ごめんなさい」とお辞儀した。
すると、またもや机は先生の頭に当たり、先生は気絶してしまった。
美朱は青ざめた。すると、横から笑い声が聞えた。
ショートカットで金髪の女の子。その子は「本郷 唯」といい、学年一成績優秀である。
唯ちゃんは、「美朱、後ろ」と言った。
美朱が後ろを向くと、先生があちこちにたんこぶを作って立っていた。
「夕城~!!あとで、生活指導へ来い!!」といい、ブツブツとつぶやきながら出て行った。
授業が終わり、美朱は生活指導室へ行った。予想通りのことが起き、出てきたときにはヘロヘロだ。
すると「美朱~終わった?」と唯が顔を出した。
二人は、学校を出て、市立図書館へ行った。
唯ちゃんは、「これ、返しに行って来るだけだから、待ってて~」と言った。
美朱は、自動販売機に目が向いた。
すると、鳥の鳴き声が聞こえ、赤い花びらが散った。
美朱は「こんなところに鳥なんているのかしら?」と思い、その羽の続く道をたどった。
その羽をたどると、「重要文献資料室」についた。
その扉には、鍵がかかっていなかった。
美朱は、その部屋に入ると、「何してんの?こんなところで」と唯の声が聴こえた。
美朱が「鳥がいたの!確かにバサバサって」と言ったとたん、一冊の本が出てきた。
’四神天地書’と言う本だった。
二人は本を開けると共に、赤い光に巻き込まれてしまった。
二人は目を開けると、そこは一風変わったところだった。
枯れ木が何本も生えた、貧相な土地だった。
二人は顔を合わせると、声を上げた。「ここ、あの本の中!?」
すると、「よう。」と10人の盗賊が声をかけた。
「いい服着てんじゃねぇか。」盗賊たちは、じりじりと二人の所へ近づいていき、とびかかろうとした、その瞬間、若い男の子の声が聴こえた。「てめぇら、10人がかりで女を襲うのが、男のすることか!」
その男の子は、額に「鬼」の字が出ていて、瞬く間に、すべての盗賊をなぎ倒していた。
振り向くと、「おめぇら、大丈夫か?」と聞いた。
二人は、呆然としたまま、「あ、ありがとうございます...」と言った。
その男の子は、左手を出して、「礼なら、言葉より'金'がいいなぁ~」と言った。
二人は、「はぁ?」と言った。
男の子は「ねぇちゃんたち、もしかして無一文(金なし)?あ~あ」と残念そうに去っていく。
唯ちゃんは、「あんたが勝手に助けたんでしょうが!」と追っていく。
美朱は「少しなら...」とカバンに手を伸ばしていた。
美朱が1000円札を手に、男の子の所に走っていくと、唯ちゃんがいなかった。
美朱は、男の子を止めると、「唯ちゃんは!」と言った。
男の子は、「んなもん、知らねぇよ。金がないなら、呼び止めるな」と言ったのだった。




