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双葉  作者: 遠藤 敦子
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 高橋(たかはし)えみのブースに50代の男性客がやってくる。彼はえみの作品を指差し、

「これ何の本?」

 と上から見下す態度で言ってきた。

「悩みがある女性が沖縄を1人旅する話でして……」

 彼の横柄な態度に驚いたえみが言うと、

「ふーん、女の人の話か。俺は沖縄では豊見城(とみぐすく)今帰仁村(なきじんそん)に行ってきて〜。あ、今帰仁村って知ってる?」

 と急に質問をしてきた。今帰仁村は聞いたことがない地名だったのでえみは戸惑っている。彼の口調からは、いや知っているわけないかと見下す様子が伝わってきた。こんなのも知らないのかよと言いたげな態度だったのだ。

「いや、ちょっとそれは……」

 えみが言うと、男性客は本も買わずに立ち去っていった。彼は最初から本を買うつもりがないのに女性と話したいだけの客だったのだ。変な人だったなとえみは考えた。

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